#8 買取屋はこうやってもうける!買取屋販路のせどり②
前回の話の続きです。
せどりをする上で販路=仕入れた商品の出口をどこにするかを考えるのが大切です。
「メルカリ」や「ラクマ」といったフリマ販路はフリマ購入する個人を対象にしています。AmazonもAmazonで購入する個人や法人を対象にしています。顧客の顔が見えますね。
では、買取屋の顧客は誰か。
今日は、買取屋がどうやって儲けているのか、なぜ日本で買取屋が増えているかを解説します。
買取屋が買った商品はどこで販売されるのか
1.海外で販売
買い取った商品は、海外で販売します。ここまでは聞いたことがあるかもしれません。
仕組みを少し詳しく解説します。
①元締めがオーダーを出す
個人が買取屋に商品を持ち込むのと同じように、買取屋にも商品を集める元締めがいます。
元締めがたくさんある買取屋に対して「iPhone1000台」「Switch500台」等のオーダーを出します。
②買取価格を決める
買取屋はこのオーダーを見て、買い取り価格を決め、量を調整します。
数が多くたくさん仕入れたければ買取価格を上げ、オーダー数が少ない商品は買取価格を下げたり、買い取りを中止したりします。
買取屋は中華系経営者が多いですが、これは元締めが中華系が多いことも理由にあるそうです。
③買い取った商品を輸出する
買い取った商品は、買取金額よりも更に割引いた金額で海外に輸出します。
更に割引いて海外に輸出できる理由は、
・円安だから
・消費税の還付があるから←これが大きい
です。日本からの海外への物品の輸出については、消費税が課税されない「輸出免税」が可能になります。
免税について詳しく述べるのは僕の専門外でもあるので、簡単な概略のみお話します。
消費税は国内で消費されるものに対して課税されるのが原則です。外国で消費されるものには課税されません。
消費地でも課税される二重課税を防ぐためです。
家電やゲーム機を買い取った分に税金がかからず、更に輸出に必要な資材等も免税になります。
つまり「買い取った商品を国外に輸出する場合は、商材および輸出するための資材にかかる消費税が免税になる」ということです。
ですので、ゲオやイオシスといった国内の会社が中華系の会社より買取価格を上げることがかなり難しくなります。
更に、今は、円安です。
日本で販売されているのと同じものを海外で購入しようとした場合、日本で購入する方が安いのです。
以前、日本人が海外のブランドバックや化粧品を購入するために海外旅行をしていた時代がありますよね。
今は、それと逆のことが日本で起きていて、外国人が日本に安い商品を求めて来訪する時代になっています。
これが「中華系買取屋がなぜ高価格を提示できるのか」の答えになります。
具体例を見てみましょう。
中華系買取屋の最もメジャーな購入品である「iPhone」。
昨年販売されたiPhone15 128GBの販売価格を比較した表です。
iPhone15 128GBの販売価格(124,800円)は、日本が世界で3番目に安い国だったといわれています。
ちなみに、1番安かった国は「中国」2番目は「アメリカ」です。
ですので、Apple側の日本での販売戦略、あるいは為替差損を念頭においた価格設定があるともいえます。
(アメリカや中国の通貨が割安なわけではないため、価格設定は為替のせいだけとは言えない)
一番高かった国はトルコの272,991円ですから、その差額は約15万円です。
トルコの金額は突出していますが、3位のハンガリーでも166,452円ですから、約4万円の差額になります。
つまり日本でのiPhoneの価格は元々他国に比べて安いのです。
これに加えて買取屋は輸出業者における「免税」を活用し、更に利益を得ることができます。
Appleの販売戦略で元々ある「価格」と、「為替」、そして「免税」、この3つを活用することができるので、買取屋はiPhoneの買取価格を高額に設定してでも欲しい、という流れになるのです。
2.国内で楽天市場やヤフーショッピングで販売
もう1つの販路が、楽天市場やYahoo!ショッピングでの販売です。
買取屋系列の販売店がいくつもあります。
買取屋が販売する商品は、定価よりも高く設定されていますが、購入者側はポイントやクーポンをうまく活用することによって、差益を取ることができます。
買取屋系列のショップから買い取って、買取屋に流すというサイクルを繰り返す中でECサイト側から提供されるポイントを得る「ポイントせどり」の商材として活用することができますね。
まとめ
円安施策により、外国人旅行者の来日、インバウンド事業が一気に拡大しました。
買取屋販路のせどりも同様に、今の円安を最大限に活かした施策と言えます。
この状況がいつまで続くのかはわかりませんが、その時その時の最適解をエイチラボメンバーの集合知によって追及していきます。
簡単なようで奥が深い買取屋販路のせどりについて解説してきました。
質問やコメント等あればお気軽に寄せてくださいね!ではまた。