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上手くいかない状況から毎日が楽しくなるにはver2

年が明けて日常生活が始まりましたが、「やらなければいけない事があるのに、なぜかやる気が出ない」、「休みは日頃の疲れを癒すかのようにベットから抜け出せず、何もできない」という人がいるのではないでしょうか?今回は「上手くいかない状況」から「毎日が楽しくなる」ためへの3つの鍵のうち2つ目の「気づき」について説明していきます。1つ目の鍵である「囚われ」は次のページに紹介があります。

「毎日が楽しくなる」ためには「気づき」を得ることが鍵となります。それではこの「気づき」とは何なのでしょうか。

「気づき」とは言い換えれば「意識」のことです。人は意識がある中で日々生活しているのですが、これに対する状態が「無意識」な状態、つまり寝ている時です。ここでは「毎日が楽しくなる」ために寝ている時などの状態には触れず、起きている状態、つまりは「意識」を変える方法を説明していきます。

「意識」がある状態は「休息」している状態と「集中」している状態の2つに分けられます。「休息」と「集中」が半々、もしくは集中に対して休息が7割程度くらいまでが理想的な状態と言えるのですが、現代人は「休息」を全く取れておらず「集中」にほぼ時間を割いているという人も少なくありません。しかしこれではいつまで経ってもやる気が出たり、好きなことがどんどん見つかったりすることはありません。それではどうすれば忙しい日々の中で「休息」を多くすることができるのでしょうか?

「休息」をするためには「脳がリラックスしている状態」にする必要があります。しかし一般的な「脳がリラックスしている状態」の大部分は実は「集中」している状態に分類され、「休息」できていません。それではここで言う「休息」を見ていきます。

「休息」していると人は子供のような状態になります。言い換えれば無心です。例えば公園で走り回っている子供がいます。その子供に「どうして走っているの?」と尋ねると「走りたいから」とこたえる場合があります。この時の子供は「自分がなぜ走っているのか」を考えていません。気付いたらカラダが勝手に動いていたのです。目的や狙いがなく気付いたらそうなっていたのです。これが脳がリラックスしている「休息」している状態です。

大人で「気付いたら急に走っていた」なんて経験をする人は稀だと思うので、より身近な例を紹介していきます。例えばカフェに入ってコーヒーを飲む時、勝手に深呼吸していたという状態です。他にもお風呂で鼻歌を歌っていたりする時のことです。これらの動作を「行為」と呼びます。「行為」は目的や狙いのない動作のことです。無心な動きのことです。カラダは動いてはいますが、脳がリラックスしているので「休息」している状態になります。

これに対する動作が「行動」です。「行動」は狙いや目標がある動作のことで、自分の意思で「こうしよう」「ああしよう」と物事をコントロールしようとします。この状態は実は脳はリラックスできていません。ほとんどの人は「行動」によって生活が成り立っているので、脳がリラックスできている状態が大部分を占めるのです。生活の大半が「行動」により成り立つと、疲れてしまいます。どこか無理が生じてしまいます。その結果、脳はカラダを休ませようとします。無理に脳をあまり使わない状態にしようとするのです。そのために「やらなければいけない事があるのに、なぜかやる気が出ない」、「休みは日頃の疲れを癒すかのようにベットから抜け出せず、何もできない」という状態に陥るのです。

ここまで脳を狙いや目的があるか、否かで分けた動作である「行為」と「行動」を説明してきました。更に「行為」は脳がリラックスし、「行動」は脳がリラックスされないことを説明してきましたが、これらの動作で混同しやすい状態があります。

ここで多くの人が勘違いするのは「フロー状態」や「ゾーンに入っている状態」です。「フロー状態」や「ゾーンに入っている状態」を初めて聞く人がいるかもしれないため説明すると、これらは人がかなり集中している状態のことです。呼び方が異なるのは、分野によって呼び名が分かれているためです。スポーツを行う人は「ゾーン」と呼びますし、心に関するテーマを扱っている分野では「フロー」と呼ばれる傾向があります。いずれにせよどちらも同じ状態を指すのですが、ここでは「ゾーン」と呼んでいきます。「ゾーンに入っている状態」になると、周りの音が聞こえないような状態になったりしますし、時間が一瞬に感じられたりします。この状態にことを「無心になっていた」と呼ぶ人もいるので、中には「脳が休息していた」と捉える人もいます。例えばゲームや部活動のサッカー、仕事での打ち合わせをしていて、集中して時間が一瞬に感じられるので「ゾーンに入っていた」と思う人がいるのです。しかし「なぜかやる気が出ない」、「疲れて何もできない」と感じている人は、日頃「ゾーンに入れている」と感じていても、それは実は「ゾーンに入れているかもしれないが、脳がリラックスしていない状態」であるのです。これを「没頭」といいます。それでは、この厄介な「没頭」とは一体何なのでしょうか?

「没頭」とは1つのことに集中している状態のことです。没頭していると、脇目も振らず、一心不乱に物事に取り組みます。人によっては時間が一瞬で感じますし、周りの音が聞こえなくなっていた、と感じる人もいます。そのため「今日も充実していたな」と一時的には感じます。しかし「没頭」には「休息」がありません。それこそ休みを取らず、ずっと一つのことに集中するのです。するとカラダには徐々に疲れが溜まっていきます。本人の意識では集中してい物事が進ので、達成感を感じます。しかし長い目で見ると「何だかダルい」、「無気力だ」、「疲れた」と感じることに繋がるのです。

「没頭」は「行動」の一種で、「行為」には当てはまらず脳がリラックスしていません。筆者はここが根っこであると感じています。どんなに一時的に充実感や達成感を感じても、なぜか大変な毎日になる。こう感じている人の根っこには「意識」が「休息」と「集中」のバランスを取れておらず、過度に「集中」ばかりに偏っているのです。いくら無心になって物事に没頭して結果が出たとしても、その生活は刹那的なのです。

どうして物事に取り組む時に「集中」と「休息」を繰り返すのではなく、「没頭」するのであるかと言えば「囚われ」があるためです。「囚われ」は誰しもが持つ固定概念、偏見、執着とも言い換えられるのですが、それのせいで脳がリラックスできていないのです。

更に、同じ集中でも行動と行為では情報の集め方が異なります。たとえば今目の前に視線を向けた時に、何が目に入るでしょうか?視界にはあれこれモノが写っているけど、「目に入ったか」と言われれば「何も入らなかった」と感じる人がいるかもしれません。他にも机が見えた人や家族が見えた人がいるかもしれません。人により「目の前に視線を向けて」と書いてあったから意識をした人とそうでない人に分かれてくると思います。日常生活で行動、行為のどちらで過ごしているかで情報の集め方も違います。行為の場合は特に狙いや目的がないので、様々なものに「気づき」ます。対して行動をしている人は、何かの狙いうあ目的に必要な情報を集めているはずです。この違いは些細なものと思えがちですが、実は長い目で見ると大きな違いになります。同じ状況下でも行為の上で生活している人の方がアンテナが広いので「気づき」があるのです。

「毎日が楽しくなる」ためには「気づき」という「意識」を変えることが必要です。しかし「意識」にも「休息」している時と「集中」している時があり、起きている時間の半分は意識を「休息」させることが必要なのです。

ここでやる気が出ない人と毎日が楽しい人の起きている時の過ごし方の例を見てみましょう。まずは下の絵を見てください。

やる気が出ない人と毎日が楽しい人の起きている時の過ごし方

まずは上段、やる気が出ない人ケース1ですが、起きている時は集中か没頭をずっとしています。人によっては電車で移動したり、人と話したりして生活しているわけですが、その大半は行動によって成り立っています。つまり狙いや目的がある意識の中で過ごしているのです。更に活力がある人はゾーンに入ることもしているでしょう。勉強をしたり、周りとコミュニケーションを取る中で、時間があっという間に過ぎ去っているのですが、脳がリラックスしていないため、没頭しているのです。

次に中段、やる気が出ない人ケース2です。この人は起きている時に少しは休息しています。たとえば昼寝をしたり、お茶を飲んだり、リラックスする時間を取っているわけです。しかし大半は何かに集中したり、周りが声をかけても気づかないくらい没頭するような時間を過ごしています。つまり行動の意識の中にいるのです。この人は休息の時間は取れていますが、大部分で脳がリラックスできていないため、毎日の生活では何だかやる気が出ません。上手くいかないな、と悩むこともあるのです。

最後に下段、毎日が楽しい人ですが、休息を取りつつ、物事に集中していますが狙いや目的がないリラックスした状態の行為の動作をしています。例えば勉強したり、周りとコミュニケーションを取っているのです。同じ取り組みをしていても、やる気が出ない人と異なるのはリラックスしているか否かです。更に言えば目的や狙いがあるか否かです。

なぜ同じことをしているのに、リラックスする/しないの違いがあるかと言えば、「囚われ」があるか否かです。成長過程の中で囚われがある人は物事に着手した時に没頭しますし、囚われがない人は集中して子供のように理由もなくただやっていることをカラダで感じ楽しんでいるのです。この違いは心の底で「自分は大丈夫」と思っている感覚があるかないかによります。しかし「自分は大丈夫」と思えていなかったとしても、「気づき」を得ることでやる気が出ない人から毎日が楽しい人に変わることができるのです。「意識」を脳がリラックスする方に寄せていくだけで変われるのです。

「意識」を脳がリラックスする方に寄せると言っても、正直何のことか分からない人もいると思います。今やる気が出ない人であるならば、それは現実を生き抜いてきた証拠です。避け難い困難をたくさん乗り越えてきた証です。その時にできる自分のベストを尽くしたのです。仮に「えー自分はいつもダラけたり挑戦しなかったからそんなことない」と思う人もいるかもしれませんが、それはただ疲れきったカラダを休息させていただけです。自分なりに器用にバランスを取ってここまでやってきたのです。

「気づき」を得ることが毎日が楽しくなる唯一の手段です。「気づき」とは自分がどんな状態にいるのかを把握することです。例えばここに書いた行動しているのか、行為の上で動いているのかについて自分自身で気づくこともそうです。自分が「心地よいな」「リラックスしているな」ということに感じとっていくしかないのです。

とは言っても、これまで戦ってきた人は自分のリラックスしている状態が全くわからないという人もいるでしょう。そこでオススメするのが1日中心拍数を測ることです。今ではスマートウォッチも随分手頃な値段で手に入るようになりました。スマートウォッチでは自分の健康管理の一環で心拍数を測ることができます。そうして自分が寝ている時と起きている時の心拍数を比較するところから始めるのです。また、自分はこの時集中していたな、リラックスしていたなという時期の心拍数を後から確認してみるのです。するとどこか傾向が見えてきます。これまでリラックスしていると思っていたものが、やっぱりリラックスしていたり、リラックスしていると感じていたものが、心拍数からもしかしたら、緊張しているのかもしれないと気づけます。

自分がリラックスしている行為で活動すればするほど、無理をすることがなくなります。自然と継続できるようになります。そういった小さな積み重ねが好きなことを見つけるにつながったり、閃きをえることに繋がります。自分が気になっている情報を集めるに至ります。リラックスした行為で生活が成り立つことにつながります。なお、行為では目的や狙いがないとは言いましたが、実は「イメージ」を持っています。次回はこの「イメージ」とは何なのかを掘り下げていきます。


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