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統合的な人(天才性質 こども性質編)

私は30代リケジョの2回転職をしたサラリーマンだ。そんな私は多くの天才的で頭の良い人ー統合的な性格の人に出会った。次の記事はその特徴をまとめたものだが、統合的な人が持つ特徴の1つである、天才性質の人について実体験を元に語っていこうと思う。


天才性質のKさん

私がKさんに会ったのは、絵画教室でのことだった。Kさんは、子供が走りまわっている時に、どうして走っているの?と聞いても理由なんてないように、エゴなく絵を描いていた。絵画教室では、りんごや石像、円柱や立方体を組み合わせたモチーフを題材に絵を描くが、モチーフをいつも魅力的なものとした。魅力的になるのは作品の中での挑戦を続けていたからだ。例えば、暗い色や明るい色は目立つ。そこに目がいく。アクセントになる。アクセントを利用すると絵が引き立つ。Kさんは絵を描く上での様々な効果とそれに対する手段を、自身の試行錯誤や本から理解し、取り入れて絵を描いた。
Kさんは見た目は普通であった。実家が裕福で色々な服が買えたため、高級ブレンドのシャツを着ていることもあるが、ワークマンで購入した利便性の高いものを着ていることもあった。ブランドものは自分の気に入ったものを着ていた。上記の記事にある統合的な人の特徴から引用すれば、こちらが当てはまった。

・[行動]常に挑戦(勉強、新しい発見)をしている
・[見た目]身なりは普通。ブランド物に固執せず、自分の好きなものを着る


そんなKさんは私と同じ理工系出身で、飛び級して高難易度の大学に進学していた。周囲が年上の中で、Kさんは同じような仲間を見つけてつるんでいた。Kさんもその仲間も自分の頭で物事を考えて、自発的に束縛されることなく行動していた。例えば、行列、フーリエ変換なども自分たちで考えてやり方を見出していた。印象的だったのは、自分で考えて後から数学の本を取り出して、「あぁ、こうやって表現したんだね」とこたえあわせをしていた。自身は色々な本を読んで多くの知識を持っていたが、それに執着していなかった。発想は自由で、過去に得た知識には囚われていなかった。いつからでも新しいことを始められる状態にあった。上記の記事にある統合的な人の特徴から引用すれば、こちらが当てはまった。

・[思考]過去や未来に執着しない
・[行動]論理的思考ができるが、それを手段として利用し囚われない


また、Kさんが熱中する絵を描いたり数学について考えている時は、有名になりたい、お金を得たいなどのエゴがなかった。それらに取り組んでいる時は、こうしてやろうなどといった考えはなかった。しかし、世の中のことはよく理解していた。絵でいれば、自分の描き方はこのような分類に入り、このような効果がある。最近では、これが主流だから、自分の絵はこうすることで、その世界では目立つ、といった形で話す。数学でも、この命題について解を得たら、世間からはこう評価される、おそらくこの雑誌に掲載されて5年は食べていけると話す。

普段の会話は戦略的で、世の中のことを理解し、その上で自分の方向性も考えていた。しかし、熱中しているーフローに入っている時は、そこにこうしてやろうなどとエゴはなかった。次々と降り注ぐひらめきに従って表現をしていた。(ちなみにその耐久時間はもって1.5Hくらいである。)上記の記事にある統合的な人の特徴から引用すれば、こちらが当てはまった。

・[行動]子供のように無邪気で、自我なく行動する。
・[思考]物事を俯瞰的に捉えている。

また、Kさんの生活は驚くほど健康的であった。朝は5:00か6:00に起床し、土木工事の現場にアルバイトに週2〜3回行く。なぜ土木工事のアルバイトをしているのかと聞けば、身体を鍛えられる身体そうだ。Kさんがいう通り、その身体には脂肪はなく引き締まっていた。健康的に日焼けしていて、夜は10:00くらいには寝る生活を送っていた。大学の研究室はほぼ行かずに、自室であれこれ考えるか、絵を描いていた。絵を描く時のスタイルは様々で、スケッチブックに自分が感じることを色々書き出した後に、描き出す時もあった。部屋の中をぐるぐる歩き回って描き始める時もある。かと思えば、キャンバスにいきなり描き始める時もある。決まっていることと言えば、ある程度全体を書き出すと、席を外してどこかにいくということだった。Kさんは、絵に対する先生のアドバイスも正確に捉えた。あなたの絵にはこんな性質がある、ここは成功している、ここは失敗している。そういった意見を受けとめていた。失敗していると先生が言ったのは、表現したいことに対して、それを打ち消すような効果として絵の上で表れているという意味で言っている。多くの他の生徒は、そういった言葉を、自分はうまくない、できない、だめだと思い込むが、Kさんはイチ情報として受け取っていた。上記の記事にある統合的な人の特徴から引用すれば、こちらが当てはまった。

・[生活]休息と熱中のバランスがとれている。
・[思考]事実を事実として認識し、勝手な解釈を加えない


Kさんには様々な側面があった。エネルギッシュな時もあれば、冷静で分析的なこともあった。ひとりでいることを好んだりもするが、周囲には多くの様々なジャンルの友達がいて、語り合う時もあった。上記の記事にある統合的な人の特徴から引用すれば、こちらが当てはまった。

・[性格]バランスの良い性格。エネルギッシュ、冷静、共感力もあり楽天的


最後に

Kさんの特徴は、生活の中でエゴに囚われずに創作活動をしていた点にある。自分がこうしたいという自意識がなく、ただ瞬間瞬間で情報を更新し、表現していた。
絵の世界の多くの人は感覚的である。私がKさんと分かり合えたのは、同じく理系出身で論理的思考、会話ができたところにあると思う。私とKさんは周囲に比べれば上達のスピードは早かった。それは、反復練習で絵を上達させるのではなく、その世界の概要、体系を理解し再現できたところにあった。絵を学ぶ多くの人は、反復練習が絵を上達させることだと思っていた。しかし、それは絵の世界を楽しくないものとし、生み出せないことに繋がっていく。
絵を学ぶのなら、ここは一例であるが巨匠に学ぶシリーズを理解するだけで十分であると思う。

巨匠に学ぶ配色の基本―名画はなぜ名画なのか? (リトルキュレーターシリーズ)
著者:内田 広由紀 
発行年月:2009.2
出版社: 視覚デザイン研究所
巨匠に学ぶ構図の基本―名画はなぜ名画なのか? (リトルキュレーターシリーズ)
著者:内田 広由紀 
発行年月:2009.2
出版社: 視覚デザイン研究所


いくら再現性があっても、それは手段である。
手段があっても、今感じているものを表現するには、それに囚われることなくいかに身を任せたかによると思う。

天才性質の人は、手段ー知識や自意識ーエゴに囚われることなく今感じることを積み上げていく。
結果、自然とお金が稼げるようになり、より自由になる。
何者にでもなる。

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