【米国株OP】リペア戦略
今週は手持ちのオプションも満期のものがなく、ノートレードとなりましたので、収支の報告はお休み!(ただ、含み損は改善)
その代わり、今週、twitterでリペア戦略と呼ばれるものを知りましたので、ちょっと調べてみましたのでご報告です。
リペア戦略については日本語の情報はかなり少ないようです。本としては下記本で書かれているようですが現在絶版...メルカリでも高値で売買されているようです。
ブログでは、ダイスさんという米国OPで投資されている方が詳細に解説をしていただいておりますので参考にさせていただきました!
リペア戦略とは...
米国株オプションでターバイ&カバコ戦略を実施していると、現物株で含み損を抱える現象が生じることがあります。(ちなみに、現在私はDOCSとFSRで絶賛含み損中w)
現物株の含み損の対応としては、只管ターバイ&カバコを継続してプレミアムを稼ぐ方法もありますが、もう一つの戦略としてこのリペア戦略というものがあるようです。
ダイスさんのブログにも書かれておりますが、建値より安く決済しても利益が可能!というのが売りです。
まずは理屈を抜きにして、どうやってリペア戦略を実施するかを記載したいと思います。
①前提条件としてターバイで獲得した現物株が含み損とします。
②現在の株の価格のコールを1枚買います。
③現物株の建値と現在の株の価格の中央値のコールを2枚売ります。
これを分解して考えると①現物株+②コール売り1枚(カバコ)と②コール買い1枚+②コール売り1枚(ATMブルコール)の組み合わせと考えることができますね。
ただ、注意点があって、②と③のオプション取引によりクレジット(現金受取り)であることが実施できる条件です。
DOCSにて検証
リペア戦略を凄さを理解するために、実際に私の建玉(DOCS)で検証してみましょう!現在のDOCSの数値は下記のとおりです。
・現物株の建値:$60.00
・現在の株価:$51.54
約10万円の含み損です💦(実際は200株もってますので20万円w)とりあえず、100株もっていると仮定して話を進めます。
リペア戦略のルールに従い、まず現在の株価のコールを1枚買います。DOCSの権利行使価格は$5単位ですので、50Cが一番近いでしょうか。50Cのプレミアムを確認してみましょう。こちらは12/23の終値になります。
50Cは$5.03ですね。次に、中央値のCを2枚売りますので、建値$60と現在地$50との中央値である55Cを2枚売ります。55Cは$2.85ですね。
このトレードにより、55Cを2枚売ることにより$5.7(2.85×2)獲得し、50Cを1枚買い($5.03)ますので、トータルで$0.67のクレジットとなります。クレジットとなっておりますのでリペア戦略利用可です。
それでは、満期でどうなるか確認してみましょう。
株価が$55以上の場合(ITMで終わった場合)
55Cの売りがITMとなりますので現物株が権利行使されて$55ドルで売却されます。現物株の建値は$60でしたので、$5の損失となります。
ただ、ATMブルコールである50C買いと55C売りがともにITMですので、最大利益である$5の利益を獲得しております。
±0となり、手元には最初に受け取ったクレジット($0.67)が利益となります。つまり、利益を獲得しながら含み損の株を解消できたわけです。
ポイントは権利行使価格を中央値にしていることですね。これにより、現物株の損失とオプションから得られる利益を相殺しているわけです。
クレジットであることが条件と書きましたが、私はDOCS株でこれまで9万円くらいプレミアムを獲得してますので、多少マイナスでもDOCSのトレードとしてはプラスで終えられそうですね。
株価が$50以下の場合(OTMで終わった場合)
これはすべてのオプションがOTMで終わったということなので、権利消滅により、最初に受け取ったクレジットが利益となります。
ただ、現物株はさらに含み損になっているので、再びリペア戦略を行ったり、カバコ&ターバイでプレミアムを獲得していくことになります。
すべてのOTMとなると普通のカバコをした方がプレミアムを獲得して、現物株の含み損を緩和させることができたかもしれませんが、この点はリペア戦略をとったことによるリスクとして考えるしかありませんね。
株価が$50以上$55以下の場合
こちらの場合も現物株も残り、かつ、50Cの買いが権利行使により現物株として加算されてしまいます。
現物株がさらに増えるリスクがありますので、ここはCSP(現金確保プット売り)と同じく現金を確保しておく必要があります。
ただ、考え方によっては、押し目で株価を買い建値の平均値を下げられたとも考えられそうです。建値が下がったのでカバコを継続していれば、いずれ現物株の上昇により利確できるかもしれませんね。
まとめ
リペア戦略はITMで終わればラッキーですが、それ以外で終わると現物株が増えたりする等のリスクはありますね。ただ、使い方によっては、とても有効な戦略であると思います。
私はこれまで、ターバイで獲得した株に対して、さらに低い価格をターバイして建値を下げることをしてましたが、リペア戦略で、現物株を清算できる可能性を持ちながらターバイできるというのはよいかなと思いました。
現在、含み損の株も多いので、ちょっと実際に試してみたいと思います!本日も最後までお読みいただきありがとうございました!
ありがとうございました!