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ガンマトレード戦略

オプショントレードにおいて、相場の変動を取るトレードをポジティブガンマ(ガンマロング)といいます。今回、ポジティブガンマ戦略の代表的な手法を紹介したいと思います。

まず、簡単にガンマのおさらい。ガンマは「原資産(日経平均)の変動に対するデルタの変化率」を表します。ガンマはATMで最大となり、OTM、ITMになるにつれて徐々に減少します。また、ATMのガンマは、満期が近づくかIVが低くなると劇的に増加します。

通常、ガンマでトレードする場合は、方向性のリスクを取らないため、デルタニュートラルにして戦います。

1)ロングストラドル

 同一権利行使価格のコールとプットの買いを組み合わせたスプレッド。通常、ATMの権利行使価格を用いることで、デルタニュートラルにして、ガンマをロングにする戦略。相場が変動すれば利益となる。ATMのプレミアムが高額であるので、片方を先物ミニを利用してデルタニュートラルにするケースも多い。
 オプションの買いであるのでガンマだけでなく、ベガもロングとなるため、相場の変動がない場合のセータ、IVの低下によるベガが敵となる。ガンマとセータはトレードオフの関係(お互い打ち消しあう)であるが、IVの低下だけは対応ができない為、IVが高い時に仕掛けるのは注意が必要。
 相場が変動すると利益になるが、元に戻るとセータから損失が発生するので、変動に合わせてデルタ0.1(先物ミニ1枚)毎にデルタニュートラルにして細かく利確をしていく方法がある。

例)ロングプットデルタヘッジ
06P29125@245円(1枚)
06先物ミニ@29145円(5枚)

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2)ショートストラドル

 同一権利行使価格のコールとプットの売りを組み合わせたスプレッド。通常、ATMの権利行使価格を用いることで、デルタニュートラルにして、ガンマをショートにする戦略。相場が変動しなければ利益となる。ATMのプレミアムが高額であるので、片方を先物ミニを利用してデルタニュートラルにするケースも多い。
 オプションの売りであるのでガンマだけでなく、ベガもショートとなるため、相場の変動が変動した場合のガンマ、IVの上昇によるベガが敵となる。ガンマとセータはトレードオフの関係(お互い打ち消しあう)であるが、IVの上昇だけは対応ができない為、IVが低すぎる時に仕掛けるのは注意が必要。
 相場が変動すると損失になるが、元に戻るとセータから利益が得られるので、変動に合わせて先物ミニを利用してデルタニュートラルにして、細かくロスカットをしていきながら相場をしのぐ方法がある。

例)ショートプットデルタヘッジ
06P29125@245円(-1枚)
06先物ミニ@29145円(-5枚)

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