ガラテヤ人への手紙 構成
律法の下にある人々に対して、約束の御霊を受け、その導きに従うことを目指すように、律法によって義とされようとすることの間違いをただし、個人的・人格的に神に結び付く唯一の信仰を提示します。
I. キリストの福音による恵みと平安のため 1:1-5
「ガラテヤの諸教会はパウロを通してキリストの犠牲の福音を知った」
「キリストは、わたしたちの父なる神のみ旨に従い、わたしたちを今の悪の世から救い出そうとして、ご自身をわたしたちの罪のためにささげられたのである。」(1:4)
(1) 1:1-2 キリストにある差出人・あて先
A.使徒パウロ、兄弟たち一同から;
B.ガラテヤ諸教会へ;
(2) 1:3-5 福音による恵みと平安を祈る祝祷
A.神、主から恵みと平安があるように;
B.キリストによる贖いを成し遂げられた神に栄光があるように
II.使徒パウロの伝えたキリストの救いの福音 1:6-2:21
「キリストの福音の恵みから離れさせた違った福音を語る者はのろわれるべき者だ。パウロがイエス・キリストの啓示によって福音を知ったことは確実で、キリストが信仰者のうちに生きておられることの明確な証しであり、ユダヤの諸教会、おもだった者たちも認めるところだ。個人的なイエス・キリスト告白に至らせる真の福音のために、使徒たちが立てられた。」
「自由をねらう偽兄弟が忍び込んでいた」(2:4)
(1) 1:6-10 違った福音にたやすく落ちている教会
A.教会の変心;
B.キリストの福音を曲げている者;
C.福音に反することを宣べ伝える者へののろい
(2) 1:11-24 人によらずキリストの啓示による福音
A.パウロが宣べ伝えた福音はイエス・キリストの啓示によるもの;
B.啓示を受ける前の迫害に熱心なパウロ;
C.神の啓示を受ける前後で使徒に会うことはなかった;
D.パウロの回心と働きがユダヤの諸教会でも受け入れられる;
(3) 2:1-10 キリストにあって持っている私たちの自由
A.パウロの働きがむだにならないための会見(1-2)
B.キリストにある自由をねらうにせ兄弟(3-6)
C.恵みによる福音宣教の相互理解と協力(7-10)
(4) 2:11-21パウロの生き様を通して明かされた福音の霊的真理~信仰による義~
A.ケパ、バルナバの非難すべき偽善の行為.;
B.律法の行いによらずキリスト・イエスを信じる信仰による義;
C.キリストによって神に生きるパウロの生活
III.聖書が示す御霊が与える自由に生きる 3:1-5:12
「聖書は、真の自由を与える約束の聖霊を受けるのは律法の行いによるのではなくただ信仰によることを示している。人々の熱心さが真理を証明するのではなく、御言葉の真理が神の事実を説明し真の自由人である神の相続人を保証し、その行動を現実に導いていく。」
「自由を得させるためにキリストが解放して下さった」(5:1)
(1) 3:1-5 御霊の働きは福音を信じた結果か律法を行った結果か
A.御霊を受けたのは律法を行ったからか
B.御霊で始めたのに肉で仕上げるのか
C.御霊によって力あるわざがなされたのは律法によるのか
(2) 3:6-9 信仰の人アブラハムの例
A.信じて義と認められたアブラハム(6-7)
B.全ての信仰による人への祝福(8-9)
(3) 3:10-14 律法ののろいを贖ったキリスト ~律法によっては義とされない人間に約束の御霊~
A.律法の行いによる者は呪いの下にある(10-11a)
B.信仰によって生きるか律法によって生きるか(11b-12)
C.キリストは律法の呪いから贖いだしてくださった(13)
D.祝福と約束の聖霊を受ける(14)
(4) 3:15-18 契約は律法によって破棄されない
A.遺言は無効も付け加えもできない(15)
B.約束は一人の子孫であるキリストをさす(16)
C.神によるその契約(遺言)が430年後の律法で破棄されえない(17)
D.相続は律法に基づかず約束に基づく(18)
(5) 3:19-29 律法の役割は人をキリストに連れてくること ~信仰によって義とされるため~
A.違反を示しすべての人を罪の下に閉じ込める律法(19-24)
B.キリストへの信仰による神の相続人(25-29)
(6) 4:1-11 この世の霊力の下に縛られる者、贖われた者~御子の霊を与えるため~
A.律法の下にあるものを贖いだして相続人とする(1-8)
B.無力な逆戻りしているガラテヤ諸教会(9-11)
(7) 4:12-20 真理を語ることと偽りの熱心さへの警戒~キリストの形ができるまでの苦しみ~
A.わたしを迎えてくれたあなたがたの感激(12-16)
B.わたしから引き離そうとする熱心な活動(17-18)
C.わたしの産みの苦しみ(19-20)
(8) 4:21-31 自由なる者と奴隷なる者 ~霊によって生まれた者への迫害~
A.アブラハムの二人の子(21-23)
B.比喩としての奴隷と自由人(24-28)
C.自由の女の子である証拠(29-31)
(9) 5:1-12 御霊の助けによる福音の恵みの理解 ~信仰によって義とされる望み~
A.テーマ「キリストによる自由」(5:1)
B.奴隷のくびき「割礼を受けるなら」(5:2-4)
キリストが用のないものになる;
律法の全部を行う義務がある;
キリストから離れ恵みから落ちている
C.キリストにあって尊い信仰(5:5-6)
義とされる望み;
愛によって働く信仰;
割礼は問題ではない
D.真理にそむかせる勧誘(5:7-12)
召された方から出たのではない;
全体を膨らませるパン種;
動揺させる者はさばきを受ける
IV.御霊に従って歩む教会 5:13-6:18
「御霊に従って歩む教会は、キリストの律法を満たし、主イエス・キリストの十字架だけを誇りとする、新生者たちである。」
「私は言います。御霊によって歩みなさい。」(5:16)
(1) 5:13-26 御霊の働きの現れ ~御霊に導かれるなら律法の下にいない~
A.自由と愛(13-15);
B.御霊によって歩くことと肉の欲を満たすこと(16-18);
C.肉の働き(19-21);
D.御霊の実(22-23);
「愛」 「喜び」 「平安」 「寛容」 「慈愛」 「善意」 「忠実」 「柔和」 「自制」;
E.御霊によって歩む教会(24-25);
(2) 6:1-10 御霊によって歩む者たち同士の交わり ~霊にまく者は霊から永遠の命を刈り取る~
A. 罪過に陥っている人への対処(6:1-2)
B. 自分を欺いている人(3-5)
C. 信仰の仲間に対する善行(6-10)
(3) 6:11-18 この世の誇りをすて新しく造られた者として進む ~割礼の者が律法を守らない~
A.肉において見栄を飾る者(11-13)
B.新しく造られること(14-16)
C.使徒パウロの願い(17)
D.祝祷(18)
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