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変えられないことを受け入れる力

 こんにちは。

 今日は変えられないことを見抜く力と受け入れる力はとても大切だよということを記事にします。

 以前も記事にしましたが、ニーバーの祈りという有名なセリフがあります。

神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えて下さい。

 この祈りが教会内で言われたのは、1943年という第二次世界大戦の中の苦しい時代だからこそ重みもある言葉です。

 この記事では、この言葉の前半部分、変えることのできないものを静穏に受け入れる力、というのをテーマに記事を書きたいと思います。

 今、本屋に行くとまず目に入るのは自己啓発本。youtubeなどでも自己啓発系の動画がとても人気があります。

 それだけ変わりたいと思っている人が多いのでしょう。もちろん私もその1人で、生きている中では今に満足してしまっては成長は止まってしまいますから、変えていけるところは改善する努力を1日24時間という限られた時間の中でしているつもりです。

 このように、ニーバーの祈り後半部分の「変えるべきものを変える勇気」に焦点を当てた本は多いですし人気もあります。

 一方で、祈りの前半部分については、最近はセルフコンパッションという考え方も広まりつつあり、以前に比べると増えているものの自己啓発本に比べるとまだまだ少ないように感じます。

 個人的には、前半部分の変えられないことの方が圧倒的に多いと思います。変えられないものを受け入れるからこそ、変えるべきものを変えていけると思います。なので、ラインハルトニーバーは最後に変えられないものと変えるべきものとを区別する力を与えてくださいと締め括っています。

 この記事では、私たちが陥ってしまう変えられないものへの執着心を取り上げ、それらの経験を受け入れ未来に活かすためにそうしたらいいのかを考えていきます。

1、変えられない事、もの

①過去に起きた出来事

 過去に起きたことは絶対に変えることはできません。バックトゥーザ・フューチャーのデロリアンやドラえもんのタイムふろしきとかあれば話は別ですが。

 しかし、私たち人間の考え方は過去の出来事を基準に未来を予測してしまう認知バイアスが働きます。そのため、過去に失敗してしまったから、新しいことに着手してもどうせまた失敗すると考えてしまいます。過去の出来事やトラウマなどから未来のことを否定的に考えてしまうことは誰にでもあることではないでしょうか。私自身もあります。

 しかし、過去にやったことが失敗だからといって未来も失敗するかと言われたらそんなことはないですよね。過去の失敗を反省して対策を練って挑戦すれば成功する確率は高くなります。

 過去の出来事は変えられないこと、そんなことはわかっていると思います。それでも、過去の出来事というのは私たちの意思決定に大きく関わっているのではないでしょうか。

②他人の行動、考え方

 他人の行動や考え方についても変えられないことに分類されるのではないでしょうか。

 私たちが生きていく中で様々な人々と接する機会があります。自分と気の合う人もいれば、そうでない人もいますね。

 世界中には70億人もの人がいて、環境や自分の置かれた立場などから様々な性格が形成されていきます。

 他人の考えというのは決して簡単に変えられるものではないです。もちろん、絶対に無理ということはないですが、他人の感情に一喜一憂するよりも自分の感情をコントロールした方が絶対いいですし、余計なストレスも溜めなくて済みます

③社会情勢、国際関係

 世の中の政治、経済、国際情勢なども変えることのできないことでしょう。

 もちろん、国民には18歳以上になると参政権はあり、選挙で投票する権利もありますが、自分の投票した候補者が国の政治や体制を変えることができるでしょうか?まず、無理ですね(だからと言って、選挙に行くのが全く意味がないということではないです。権利はしっかり行使したほうがいいと思います。)。

 あとは、社会情勢も自分の力ではどうにもならないです。去年の初めから新型コロナウイルスの話題が取り上げられていますが、経済と人流を完全に止めない限り、新型コロナを0にして完全に押さえ込むのは不可能です。

 なので、新型コロナの新規感染者数や東京五輪の開催の可否に一喜一憂するよりも自分自身でできる感染症対策をするのがいいと思います。そして、新型コロナの報道に時間を使いすぎるくらいなら将来の自分に向けて英語の勉強でもしたほうがよっぽど有効な時間の使い方だと思います。

④取り戻す確率が極めて低いお金(サンクコスト)

 お金は時間と違って取り戻せないことはないです。でもそれは、毎月の収支の計算をしっかりと行い、着実に貯金していればです。

 ここでいう取り戻せないのに分類されるものは、ギャンブルや投資、事業の失敗などで損した金額のことです。

 私は、競馬をやっていますが、競馬は予想やレースを楽しむためにやっているので競馬で絶対に大きくプラスにしてやろうとは考えていません。むしろ、当たったらラッキーくらいの感覚で外れても、迫力のあるレースを見ることができればそれでよしと考えています。

 ただ、昔は競馬で負け金額が込んだ時は、メインレースのG1で大きくかけてそれも外れたら最終レースでなんとか取り返そうとしてさらに負けを増やすといった負のループをしていました。中央競馬が、なんで重賞などのメインレースを最終12レース前の11レースに組むのかというのは、この時に実感しました。

 これは、サンクコストバイアスというバイアスの1種で、負けた時はなんとかして取り返そうという脳のバイアスです。負けている時に限って冷静さを失って、当たりもしない大穴馬券を狙ってさらに負けを増やしてしまいます

 これは、競馬以外でもパチンコ、パチスロ、競輪、競艇など全てのギャンブルに当てはまる現象です。ギャンブル以外にも投資でもそうですね。株価が下がった時に今が買い時だとさらに株を買い増して結果値下がりして、さらに損失額を増やす経験は株をやったことのある人なら誰でもあるのではないでしょうか。

 基本的にサンクコストは戻ってこないものと思っておいたほうがいいと思います。

 この他にもたくさん変えられないことというのはあると思います。

3、受け入れる力、変える力

 これらのことは、基本的に変えることができないです。

 なので、これらのことについては考えるよりは、変えられる未来のことや自分自身の時間の使い方、自分の身を置く環境などを考えて行動するのが有益だと思います。

 ただ、基本的に過去の後悔というのは誰しもあることですし、人間関係も人は自分1人では生きていくことができませんから、他人がどう思っているのかなどは常に気になっている点かと思います。

 ただ、過去のことはもう過ぎてしまったことです。過去のことを悔やんでいるのは、プロ野球で例えるならば応援しているチームが負けてしまったことをいつまでも後悔しているようなものです。勝つときもあれば、負けが重なることもあるのが野球や他のスポーツにも言えることです。負けたことを愚痴るより、今日の敗戦の原因はどこにあったのかを考え、連敗しないためにどうするのがいいか、という対策をかんげたり、明日はあの投手がしっかり投げて連敗の流れを変えてくれるよとポジティブに考えるほうがよっぱど有意義ですよね。

 これは、失敗してしまった時も同様です。失敗の原因はどこにあり、どのように対策すればより良い結果に結びつくのかを考えることの方が重要です。

 これは、変えられないこと(過去の失敗)を受け入れて、その上で不確定な将来を良い結果にするために考えるためにはとても重要だと思います。

 人間関係についても、とても居心地が悪いと感じれば、環境を変えることも1つの選択肢ですし、今の環境で関係をよくしたいと思うのなら、誰か信頼できる人に相談することが1番です。

 個人的には他人の気持ちをコントロールできないので、今の環境が悪すぎて心の病にかかりそうであれば、環境を変えるのが1番の対策だと思います。

 ただ、環境のせいばかりにしても仕方ないので、自分の物事の受け止め方に問題はなかったのかなど本を読んだり、ブログを読んだりして、将来人間関係の悩みを減らすための対策は必要だと思います。

 このように、変えられないことは受け入れることがまず大事ですが、それを受け入れるだけではなく、将来的に変えることができる点はないか探すことがとても大切だと思います。

4、まとめ

 以上、変えられないことを受け入れ、将来を変えていくための考え方を書きました。

 重要なステップが2つあります。

①変えられないことをまず、受け入れる力。この時、自分を責めたり、逃避行動に走ってはいけません。                           ②将来の結果を変えるために、原因を考えて対策を打つこと。対策するためには、まず現状の把握が大事になります。

  以上、この2つのことがとても大切になると思います。私自身も、試行錯誤の中ではありますが、それでも一歩ずつ前進している感覚があります。

 この毎日一歩前進の感覚がとても大切だと思います。そのためにも、変えられないことをいつまでも悩み続けるよりも、将来を考える力、これを大事にしていきたいですね。

 記事は以上になります。最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。

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