こんにちはトイレ!

 こんにちは。草壁です。

 前回トイトレがうまくいかないという話をしました。

 その舌の根も乾かぬうちのことです。

 朝起きて、いつものようにトイレに誘います。
 補助便座に座るところまではいつもどおり。寝ぼけた顔をしながらも、「今日の話」と称して何日か前の印象的なことを話し始めるのもこれまたいつもどおり。
 私自身も眠い目をこすりながら、うんうんとうなずきつつ、それは昨日のご飯だねえ、とか、一昨日虫さんいなくなっちゃったねえとか相槌を打ちます。
 そして、お決まりのハグをします。なんか落ち着くと本人が言うのでそうしています。

 チョロチョロチョロ……

 !?!?!?!?

 半分諦めつつ、こどものあったかい体温で更なる眠気に揺られていた私の頭が覚醒しました。目の前でシンバルでも叩かれたかのような心地。確かに今、水音がしたのです!

「おしっこできたねえ!」

 喝采を挙げて話しかけると、娘は何だかぱちくりとして困惑していました。
「あれ、出す気なかったので出ちまったぞ」とでも言いたげな顔でした。なんでだよ。

 トイレットペーパーを股間にあてて確認。ちゃんと湿っている。感無量。
 ほんのちょびっと、何なら尿漏れかというレベルでも、成功は成功。初めて娘はトイレでおしっこを出せたのです。
 すぐに妻を呼びました。朝から興奮しまくりの夫は、さぞ奇異に映ったことでしょうが、知ったことではありません。
 事情を話すと、妻も大興奮。一番冷静なのは当の娘本人という不思議な絵面。いやそこは喜んでくださいよ。不本意みたいな顔しないでくださいよ。

 こうして娘は一歩、成長の歩みを進めました。
 きっとまた何度となく失敗するのでしょうが、この成功体験があれば、(親が)がんばれる。そういうものだと思います。

 そろそろパンツを購入する時期がきたかな!(気が早い)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?