[ポアロBBS][しょぺしんぼ]第11話

「しょぺしんぼ」
第11話「てれすこ」
 
 
ネントロンチャ新聞社の社主であるY(ユーミン)・M(マッチョ)・O(お母さん)が休みの日に海釣りをしていて、今まで見たことのない魚を釣り上げた。
地元の漁師にきいてもわからないという。
そこで社内に『この魚の名前を知るものがあれば名乗り出るよう、わかったものには金一封をおくる』と通達を出した。
 
これを見たポポ岡ヌーペチ郎はY・M・O社主のもとを訪れた。
「社主、あの魚の名前は『ゴペニスンスン・ピー』ですよ」
こともなげに言うポポ岡にY・M・O社主は気色ばんだ。
「そ、そんな変な名前の魚、いるのか?」
「それを言ったら社主の名前もずいぶん変ですよ」
そう言われては仕方がない。金一封をポポ岡に手渡した。
 
金一封をもって文化部に戻ってきたポポ岡にウドルウドル副部長が言った。
「やー、やっぱり魚とか食い物のこととなるとポポ岡は頼りになるんだなあ!」
「副部長、何を言ってるんですか?
 あんな魚、俺も今回初めて見ましたよ」
「何!?だってお前『ゴペニスンスン・ピー』と言い切っていたじゃないか!?」
「ええ適当に考えました。
 誰も知らないのなら言ったもん勝ちですから」
 
このやり取りがY(イエロー)・M(マジック)・O(おめえ誰だ)社主の耳に届いてしまった。
ばかにされたと知った社主は一計を案じる。
数日後、また社主の名前で社内に写真付きの通達が出された。
『この干物の名前を知るものに金一封を送る。名乗りでるように』
これを見たポポ岡はにんまりと笑うと、また社主の部屋に向かった。
 
「社主、また金一封をもらいに来ましたよ」
Y・M・O社主は笑顔でむかえた。
「おお、ポポ岡。やはりお前か。さあ、名前を教えてくれ」
「ええ、あの干物の名前は『ボッキ』です」
社主の顔色がサッとかわった。
「ポポ岡!!貴様ワシをだましおったな!!
 あれはお前の言う『ゴペニスンスン・ピー』を干したものだぞ!!
 同じ魚なのに名前が違うとはどういうことだ!!」
「い、いや、こ、これは、その…」
「ええい、だまれだまれ!!
 貴様のような奴はわが社に置いておくわけにはいかん!
 クビだ、クビにしてやる!」
 
騒ぎを聞きつけ、バボちゃん・プープープー・ソレ!・プープープーたちが駆け付けた。
「ポポ岡さんどうしたんですか!?」
「いや、ちょっと面倒なことになってね…。
 あ、そうだ!社主、最後としてみんなに言っておきたいことがあるんですけどいいですか?」
「ふん、最後の言葉か。いいだろう」
「ありがとうございます。
 えー、みなさん、俺が言いたいことはただ一つ。
 決してイカを干したのをスルメと呼ばないでください。それだけです」
「んん??」
怒っていたY(やめろ!)・M(まるで)・O(落研じゃないか!?)社主がハタと考えさせられた。
イカも干せばスルメと名が変わる。
してみればこの魚も生と干物で違う名前を付けられていたとて、不思議ではない。
これでは一方的にポポ岡を弾劾する理由にはならない。
社主がうめいた。
「うぅん、ポポ岡め、考えたな。仕方がない、クビは取り消しだ。
 金一封もくれてやるから、さっさと仕事に戻れ」
「やったぁ!」
「ポポ岡さん良かったですね!スルメのおかげで助かりましたね!」
「ああ、スルメだけに、あたりめぇの話だ」
 
          おあとがよろしいようで


以上、本文ここまで。
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