うさぎさん流星群のサブマスがクラン運営で考えてたあれこれ
はじめに
はじめまして。うさぎさん流星群のサブマスDuceと申します。
うさぎさん流星群のクラマスはリュウセイさんですが、クラン運営はほぼ私がやっていたので、私は実質的なリーダーと言えると思います。
プリコネを引退するついでに、せっかくなので集大成ということでクラン運営でこれまで意識してきたことを書きます。
良いクランが増えることで、プリコネ界やゲーム界がすこしでもよくなればいいなという思いから書いてみることにしました。
嘘です。本当はクラン運営がそこそこうまくいったのでドヤ顔で語るためです。
これが正解というわけではないですし、何もかもうまくいったわけではないのですが、まぁ、何かの参考になれば幸いです。
注意
このnoteで書かないこと
初日パズル
TL作成方法
このnoteで書くこと
クランを円滑に運営する方法
これまでの経緯
2019年11月、あらゆるところでブラックリストに入っているであろう人物がクラマスのクランに入る。
なんか色々やってたら勝手にサブマスにされる。
2020年1月~2021年1月、主要メンバーたちが加入。
2021年2月、20人でうさぎさん大脱走してクラン「うさぎさん流星群」を結成。
2021年2月~2023年10月、現在の主要メンバーたちが加入。
2023年11月、そして…
クラン運営編
以下にクランを運営するうえで意識していたことを雑多に書いていきます。
心理的安全性
30人規模のクランで文化を作るために、チームビルディングの考え方を参考にしました。
特に重点をおいたのが、クラバトにおける心理的安全性です。
萎縮してしまうとどうしてもミスしてしまうし、ミスの発見を恐れて黙っていることは問題の解決を遅らせます。
なので「ミスを歓迎する」という標語を掲げ続けました。
そもそもミス自体は実は良いもので、他の人が同じミスをしないように学習することができます。悪いのは同じミスをすることです。
結果としては、70点くらいの成果が出たかなと思います。
そこそこ浸透してギスコネが減り、「ミスってもええか」くらいの空気感が増えて心理的安全性がある程度高まりました。
しかし、やはりミスに対する煽りは要所要所で出てきてしまいました。
ここは都度注意する必要がありましたが、私自身が注意するのが苦手なこともあり、その分30点分くらいうまくいかず、思っていたよりは心理的安全性を高めることはできませんでした。
リーダー
チームにおいて、メンバーはリーダーの鏡です。
リーダーがやらないことはメンバーは絶対にやりません。
なので、リーダーがまず手本を見せなければいけません。リーダーは見本であり続けましょう。
そもそもリーダーのやることは何か? これは「すべて」です。
もちろん、時間的にすべてのことをやるのは不可能です。なので役割分担をしますが、担当が割り振られていない作業はすべてリーダーがやらなくてはいけません。
信用も重要です。信用は銀行のようなものです。
信頼できる行動をとるたびにメンバーから信用を得ることができて、失敗したりワガママを聞いてもらうたびに信用は引き出されて失っていきます。
常に信用はたくさん貯金しておきましょう。
リーダーがお気持ち表明をするのはやめましょう。これは信用を失う行為です。
理解ある人からは一定の共感は得られますが信用を得ることはできず、それ以外の人からは信用を失います。
メンバーのクラン脱退の理由のひとつとしてあるのが、リーダーとそりが合わないことです。
メンバー同士でそりが合わないよりもこれは致命的で、上の役職であればあるほどクラン脱退の強い理由になります。
なので、リーダーは全員との関係を良好に保つように努力しましょう。
別に全員と友達になって好きになる必要はありません。嫌いでも関係を良好に保つことは可能です。
そのために重要なのが信用です。
元々、私は性格的にあまり人を嫌いになれない八方美人なので、ここは比較的楽に達成できました。
とはいえ、やはり全員とまではいかなかったと思います。
そもそも全員から好かれることは不可能で、必ず自分を嫌いな人は現れます。
そういう人間はめぐり合わせが悪かったと思ってすっぱり諦めて、余計な心労を背負わないようにしましょう。
また、リーダーでもカリスマ型のリーダーの人もいます。
魅力があり人を惹きつけて求心力があるが、クラン運営の下手な人です。
このタイプのリーダーは、優秀な右腕を仲間にする必要があります。自分の苦手な部分をすべてその人に肩代わりしてもらうのです。
クラン運営をすべて右腕に任せましょう。右腕に強い権限を与え、人事も含めて自分よりも大きな裁量を持たせましょう。
カリスマ型リーダーシップのクラマスに優秀な右腕がいないと、クランは必ず崩壊します。
目標順位
100位~2000位くらいのクランで上位を目指したいクランにおいては以下が重要です。
現在のメンバーにおける目標順位
目標順位を達成するためのプラン
最終目標の順位
クランが一足飛びに成長することはめったにありません。なので、段階を踏むべきです。
そのうえで目標順位を都度調整し、目標順位に応じて人員を入れ替えましょう。
可能な限りメンバー間のモチベの差を小さくしましょう。
目標順位を達成するためのプランをスコアから逆算しましょう。
例えば、100位のクランのスコアは○○なので、3段階までのスコアを除くと4段階では1周○○凸かかっているから、Sを取るためには各ボスでダメージいくつ以上出さないといけない、のような具合です。
具体的な数字を出すことができれば、目標順位に適切でないメンバーがあぶり出されます。
最終目標順位の共有は中核メンバーのみで行うと良いです。
300位以内のクランを探しているのに、最終目標がSSのクランに入る人はいません。
大切なのは、目標順位に見合った努力です。
連携、初日パズル、手動TL、その順位帯に本当に必要でしょうか?
メンバーが主体的にやる分には構いません。しかし、押し付けるのはやめましょう。
500位以内目標で連携、300位以内目標で初日パズルや手動TL、過半数のメンバーは協力してくれるかもしれません。
その代わり、一定数のメンバーは不満を感じるでしょう。
やるにしても任意にして、断っても問題ない空気を作ることが重要です。
リーダーが率先して「やらなくても大丈夫だよ!」と言い、中心となるメンバーにもちゃんと言葉にして意識を共有することで、断っても問題ない空気を作ることができます。
新規メンバーの重要性
クラン運営においては、古参メンバーと同じくらい新規メンバーが重要です。なぜなら彼らが居着いたり定期的に訪れてくれることで人事の負担が減るからです。
うさぎさん流星群では、「長期希望だけどひと月様子見」というメンバーの定着率が、自分の知る限りだと9割は超えてます。
また、単月予定だったけど雰囲気が良かったから長期で在籍するメンバー、休憩後に戻ってくるメンバー、他のクランに行ったけどイマイチで戻ってくるメンバーも数多くいました。言い換えるとファンが多いです。
その結果、長期のメンバーや戻ってくるメンバーが多く、人員の入れ替えが減り、自然と毎月の募集人数が少なくなりました。
うさぎさん流星群では、2022年5月~2023年10月のうち、人の出入りが激しい3, 4月を除いた人員の入れ替え人数の平均は5.8人でした。3, 4月は毎年10人前後の入れ替えです。
なので、SSS目標以外のすべてのクランでは、人員の入れ替えは恒常的に6人以下に抑えられると思います。
2023年に入ってからは意図的に単月の枠を設けたりしていたので、その施策をしないのであれば4人以下に抑えることも可能でした。
もし恒常的に10人以上の入れ替えが起こっているなら、クラン運営がおかしいか人事が下手かクランに性格の悪い人がいるかのどれかでしょう。
単純接触効果
新規メンバーとは一定回数のコミュニケーションを取りましょう。単純接触効果といって、10回くらいまでは話すだけで好感度が上がります。
「ボイスチャット>テキストチャット>非同期的なテキストでのやりとり」の順に良いです。
私は、必ず進行中に新規メンバーに一度は話を振るようにしていました。全員と仲良くなることを目指しましょう。
仲良くなることで、相談がきやすい状況を作ることができます。
自分以外の29人のうち28人は話したことないけど1人は1回だけ話したことある、この状況で最初に相談するとしたら1回でも話したことがある人でしょう。
単純接触効果は劇的に効果があります。問題の早期発見に繋がり、問題の解決を早めます。
コミュニケーション能力
クラン運営をするうえで、コミュニケーション能力は高ければ高いほどいいです。
そもそもコミュニケーション能力とは何でしょうか?
コミュニケーション能力には以下の3つの要素があります。
伝える力
聴く力
仲良くなる力
伝える力とは、相手に意図を伝えたり、意見を主張したりする力のことです。
聴く力とは、相手の意図を汲み取り、意見を受け入れる力のことです。
仲良くなる力とは、相手との関係を良好に保つ力のことです。
この3つの能力が高い=コミュニケーション能力が高いです。
カウンセリングの文脈では本来は6つの要素に分解されますが、簡単のために3つの要素としています。
コミュニケーション能力を高めるためには、まず傾聴の技法を学ぶと良いでしょう。
これは聴く力をかなり鍛えられます。
伝える力に関しても、文章におけるテンプレはだいたいありますし、ボイスチャットでも非言語コミュニケーションにおけるテクニックが役に立ちます。
例えば、メラビアンの法則といって、話の内容と表情、声色が食い違っていると、人は表情>声色>内容の順で優先してしまうという法則があります。
笑いながら「つらい」というと、人は「笑ってるから大丈夫なんだ」と思ってしまう特性があるのです。
なので、楽しいときはハキハキ喋って、悲しいときは落ち込んでいるような声を出すようにすると、相手に感情を正しく伝えられます。
進行の方針
うさぎさん流星群におけるクラバトの進行方針は、「不満の最小化と平均化」です。初日パズルや4段階の凸ルート管理を手伝ってくれてた人には「おもてなし」と言い換えて説明していました。
メンバーがクランを脱退する理由は、何らかの不満があるからです。
なので、不満を可能な限り取り除くことによって、長期で居たいと思わせるようなクランにすることができます。
メンバー間で負担に格差があると、これもまた脱退の理由になってしまいます。
なので、初日パズルもできるだけ負担が平均的になるように努力をし、進行の旗振りにおいては「昨日は○○さんを優先したから今日は△△さんを先に通すね」などと伝えて、全員に納得感があるような進行を心がけます。
メンバーの不満の発見
どんなにクラン運営で努力していても不満はつきものです。メンバーの不満を即座に発見できるようにしましょう。
これはつきつめるとDiscordで個人部屋を作ることが有効ですが、うさぎさん流星群では採用しませんでした。
なぜなら、個人部屋をうまく運用するためには「高い心理的安全性の確保」「一人ひとりが個人部屋をうまく活用するという意識を持つこと」という高いハードルがあるからです。
SS~S帯くらいでそこまで意識の高い人はほとんどいません。なので採用しませんでした。
その代わり、全員のX(旧Twitter)を常に監視するようにしました。X(旧Twitter)は心理的ハードルの低い個人部屋なのです。
SNSをやっていないメンバーに対してはあらゆるサインを見逃さないようにしましょう。
例えば、以下は何らかのサインの可能性があります。
「○○が入力中…」となったあと何も書き込まない
ちょうどいいタイミングでオンラインになり、そのままオンラインになり続けている
意味深な絵文字でリアクションをする
これらに違和感を感じたときは不満のサインの可能性があるので、DMなどでフォローを入れましょう。
私はこれを実践した結果、2人に「エスパーか?」と言われたことがあります。しかし、これはエスパーでもなんでもなく、「気づき」によるものです。
コミュニケーションにおいて「気づき」は非常に重要です。不満は何らかの形でサインが出るので見逃さないようにしましょう。
妹クラン編
人が管理できる人数には限界がある
うさぎさん流星群では、一時期は「プチうさぎさん流星群」という妹クランが存在していました。
しかし、途中で解散しました。解散理由は、ギスコネが始まりそうなギリギリのラインだったためです。
なぜこのような結果になったか? それは管理者不足だと考えています。
人ひとりが管理できる人数には限界があります。これは5人とか8人とか15人とか諸説ありますが、これを甘く見ていました。
妹クランを管理できる人を増やすことを怠った結果、解散となってしまいました。
管理できなくなった組織は必ず崩壊します。
ただし、私個人の思いとしては「やってよかった」と思ってます。最悪の状況は回避できましたし、組織が崩壊することを実践で学べました。
また、妹クランから姉に挑戦してくれた方がいたのも嬉しかったですし、姉クランの休憩場所としては、ある程度は機能していたかと思います。
安易な連合や姉妹クランはやめるべき
重ねて言いますが、どんなに優秀な人であろうが人が管理できる人数には限界があります。
そもそも1クランの30人でさえ自分一人では不可能なのです。
なので、管理者に目処が経っていない状況では、連合や姉妹クラン作成で安易に管理する人数を増やすべきではありません。
もし、管理するクランが2クラン以上ある状態で管理者の人数が合計7人以下なのであれば、それは絶対にうまくいきませんし、最終的には崩壊します。
表面上うまくいっているように見えてもいつか必ずギスコネが始まるので、管理者を増やすか、すみやかに解散しましょう。
解散の条件を事前に決める
上記の経験から、姉妹クランでは解散の条件を事前に決めておくことで最悪の状況を回避できると思いました。
最悪の状況とは、良い思い出を持つ人よりも悪い思い出を持つ人のほうが多い状況のことです。
例えば、以下のような条件が考えられます。
妹クランの管理者が3人以下の状態が3ヶ月以上続く
姉妹クラン合わせて管理者が7人以下の状態が3ヶ月以上続く
姉妹クランの数や管理者の能力に応じて数字は変える必要がありますが、何にせよ楽しい思い出のまま終わらせるための施策が必要です。
Discordサーバー編
チャンネルの設計はしっかりと
チャンネル、カテゴリの設計はしっかりしましょう。
チャンネルの構成が雑だと、メンバーはどこで発言をすればいいのかわからなくなります。
何も説明がなくてもある程度理解しやすいようにしたうえで、各チャンネルの説明を記述するチャンネルを作りましょう。
オープンコミュニケーション
プライベートチャンネルは可能な限り少なくしましょう。また、DMも可能な限りゼロにしましょう。
基本的には人事などの管理者用のチャンネル以外はすべてオープンにすべきです。
理由は以下です。
陰口の温床になる
やりとりが隠れることによって問題の解決が遅れる
ただし、心理的安全性の確保が前提条件です。
ロールと権限
Discordのサーバーやスプレッドシートの扱いは、性悪説で考えたほうがいいです。
強い権限がないと簡単にいたずらできないようにし、バックアップも常にとっておきましょう。
私はスプレッドシートのバックアップを定期的にとっておき、Discordのサーバーもサーバーテンプレートとして予備のサーバーを用意して、何かあってもすぐに移行できる準備をしていました。
また、主体性を発揮しており信頼できるメンバーには強い権限を与えましょう。
例えば、こちらから何も言わなくても進行、人事、サーバーの管理など運営を手伝ってくれる人のことです。
「立場が人を作る」という言葉があるように、さらにロールに見合う行動をとる可能性が高まります。
それに、人は裁量が大きいほど楽しいものです。優秀な人の管理できることを増やしましょう。
担当してくれる役職に対して「期待している」などと言ってピグマリオン効果を狙うのも効果的です。
部活動
プリコネ外の交流は、クランを好きになってもらうひとつの要因になります。
ただし、これもちゃんとした運用にしないと、新規メンバーに疎外感を感じさせてしまいます。
うさぎさん流星群のサーバーでは、私のモチベがもう底をついていたこともあり、部活動の運用としては30点くらいです。
ちゃんとやるなら以下を行うべきです。
新規メンバーへの誘導を丁寧に
テキストチャンネル、ボイスチャンネルはその部専用ロールがついてないと見れないように
botで自分自身で部専用ロールを付与できるように
3点目だけはかろうじてやりましたが、他をやっていないので30点です。
結果として、おそらく何人かのメンバーは疎外感を感じて単月止まりとなったと思います。ここは悔やまれる点です。
きちんと運用されれば有効に働くので、新規メンバーを迎え入れるムードを作るよう心がけましょう。
うさぎさん流星群でも、主体的に絡んでくるメンバーに対しては有効に機能していたと思います。
内輪ネタをやめる
絵文字、スタンプなどDiscordの機能を使った内輪ネタはやめましょう。
これは新規メンバーを遠ざけます。内輪ネタは知らない人からしたら寒いし、疎外感を感じます。
ボイスチャットやテキストチャットでもほどほどにしておきましょう。
ボイスチャット
うさぎさん流星群はVCが盛んでした。VCでわいわい盛り上がりながらクラバトをしていたからこそ、私はここまで続けられたと言っても過言ではありません。
VC任意のクランは以下のことに気をつけましょう。
聞き専の人がいる
VC自体が嫌な人がいる
VCに入りたいけど恥ずかしくて入れない人がいる
VCに入っていない人のためにできるだけテキストでも情報を残しましょう。
例えば、「3ボスの次は2ボスの連携」と一言書くだけで、VCに入っていない人は「あ、じゃあ4ボスはまだだから違うことをしていよう」と常に気を張っていなくてよくなります。
連携時間の目安まで書くとなお良いです。
新規メンバー向けには、「話を振る」、「相談の体を装ってVCに参加させる」などチームの輪に入りやすくなるための努力をしましょう。
一度きっかけさえ作ってしまえば、次にVCに参加するハードルが低くなります。
それでもやはり人見知りの人もいるので、これに関してはうさぎさん流星群としては半分成功半分失敗くらいです。
それと、毎月VCに入っていたのに2ヶ月くらい連携時にVCに入らなくなった人はモチベーション低下のサインです。ここにも注意を払いましょう。
もっと居続けてほしいならテキストチャットで積極的にコミュニケーションをとることで多少の延命はできます。
しかし、近いうちにいなくなる可能性は高いので、その覚悟は持っておきましょう。人事は軽くヒアリングすると良いと思います。
無駄にずるずる続けていくのはギスコネのもとでお互いに良くないので、しっかりと脱退の月を決めておくのも良いです。
この例に限らず、普段とっていた行動と異なる行動をとるのは何かのサインです。実社会においてはSOSのサインの可能性もあるので、余裕のある人は手を差し伸べましょう。
サーバーブースト
これはただの自慢ですが、うさぎさん流星群のサーバーブーストはレベル3でした。
これはファンが多い=クラン運営がうまくいっていることの一定の証明になっていると思います。
おわりに
えらそうなことばかり書いてしまいましたが、わりと良いことが書けてる気がします。
クラン運営だけでなく、実社会において使えるテクニックも多くあります。
別ゲーでも会社でもサークルでも何でもいいので、もしも参考にしたり実践していただける方がおりましたら、とても嬉しく思います。
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