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テイクアウト吟行⑤ ことばのはおと(鞍馬口)

文・写真・短歌  莉蘭
(写真はお店の許可をいただいて撮影・掲載しています。)

5月下旬のとある日。
予約したテイクアウトのお弁当を受け取りに行くため外に出た。

途中、通りすがりの家の庭に紫陽花が咲き始めていた。新緑の季節から少しずつ進んでいることに気づかされる。

大通りから少し路地に入っていくと、小さなお店にたどり着いた。
古書と茶房「ことばのはおと」。

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現在はテイクアウトのみで玄関先の受け渡しだが、初めて来た際はコロナ流行前で店内に入ることができた。
古民家ならではの畳と本がたくさんあるお店の空間に癒され、訪れるようになった。一般書だけでなく、猫に関する本も多数置かれている。

※通常月曜と火曜は定休日だが、5月中は営業しているとのこと。また営業時間も現在12時〜17時に変更となっている。

お店の方からお弁当を受け取り、心が弾む。
この日にお昼ごはんとして食べるのを楽しみにしていた。

帰宅して手洗いうがいを行い、さっそくいただきます!

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メニュー (お店の表記より)
・ミョウガ、豆苗、生姜、オクラ、海苔の甘辛豚肉巻
・ひじきの炊いたん
・ピーマンとじゃこ炒め
・かぼちゃと人参のマッシュカレー風味
・春雨のサラダ
・さつま芋の炊いたん
・ごはん(京都 亀岡産)

(運ぶ途中で若干おかずが動いてしまいすみません…。)

「煮物」ではなく「炊いたん」という家庭的な表現に親近感をおぼえた。

気になったのは甘辛豚肉巻。
ちなみに、豆苗を食べるのはこの日が初めて。
(スーパーで見かけはするが今まで買ったことはなかった。)
ひとくちサイズのため、パクッと食べてみる。

最初にミョウガと豆苗のシャキシャキ。
次に生姜、オクラ、海苔のアクセント。
最後に甘辛豚肉のタレが包みこみ、噛むたびに美味しさが感じられた。

ご飯もほんのりほかほかしており、冷蔵庫に入れてある梅干しと一緒にいただいた。

ふと、部屋でぽつん…と食べることが寂しかった。
ひとり暮らしにはすでに慣れているが、甘辛タレが実家の懐かしい味に近かったからかもしれない…。

少ししんみりしたが、お弁当はとても美味しかった。
ごちそうさまでした。

店内営業が再開したら、また行きたいな…。

そうして午後から授業の課題を再開した。

豆苗と甘辛タレのハーモニー 瞳の奥で響いて消えた


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