昼ライブのススメ
(※アイキャッチ画像はWho are U?co.澪さん撮影。2024.3.17吉祥寺WARP)
YOU MOREはきたる3/25に開催予定のイベントを含めて、これまでに9本の自主企画を開催している。
そのうち、6本が昼の時間帯のイベントだ。
そして、先日3/17吉祥寺WARPで開催されたCLINKYAMADAさんとWARPの共催イベントに出演。
その日のライブ・打ち上げを経て帰宅したときに改めて確信した。
昼ライブは最高だ。
そもそもなぜライブといえば夜なのか
この問いに正確な答えを出せる人などいないのではないでしょうか。
たぶん、誰もが「そういうものだから」という認識で、こんにちまで「ライブは夜っしょ」が当たり前とされてきたのでしょう。
東京ドームや武道館でやるようなライブも基本は夜だしね。
アイドルは昼夜2公演とかやるみたいだけど。
あと、ライブハウスにおいてはかつて昼の時間帯に「オーディションライブ」をやっていたのも関係しているように思う。
バンド経験がない方は存知あげないかもしれないが、かつては多くのライブハウスが夜の時間帯に出演する前に、昼のオーディションライブに出演し、店長やブッキングマネージャーからOKをもらわないといけなかった。
が、今はたぶんどこもやってないのではないでしょうか。
ここ20年でバンドの数はかなり減っている。それは練習スタジオの予約の取りやすさから考えて間違いないと思う。
オーディションをやるほど、「ここのハコでライブがしたいっす!」という希望者が溢れていないのだろう。
昼ライブが増えてきた2020年~
昼のライブが増えてきたのは、やはりコロナ禍の影響が大きいんだと思う。
僕らも初ライブ・初企画を下北沢LIVE HAUSで昼の時間帯にやらせてもらった。そのときは昼にやりたかったわけではなく、緊急事態宣言発令中で昼しかできなかったからだ。
でも、そのときに「昼ライブめっちゃ良いやん」となり、今に至る。
コロナ禍よりだいぶ前、2010年代の前半頃だったか、I HATE SMOKE大澤くんがシェルターで昼ライブを企画してたことあったよね。
あれに遊びにいったときも「昼ライブめっちゃ良いやん」と思ったりはしたけど、自分で企画するには至らず。
理由は知らんけど大澤くんのあの企画もいつの日からかやらなくなっていたし、やはり「ライブは夜っしょ」の呪縛から抜け出すのは簡単ではなかったのでしょう。
昼ライブのメリット
昼ライブのメリットとして、以下の8つが挙げられる。
昼から遊べる・飲める
ゆっくり打ち上げできる
普段ライブハウスに行けない層も遊びに行きやすい
被りが少ない
ハシゴできる
昼・夕食をバッチリ食べられる(ライブの時間によるけど)
リハがない
ハコ代が安い
昼から遊べる・飲める
昼からライブすると、出演者もお客さんもゆっくり遊べる。
「ライブは遊びじゃねえ!」って意見もあるかもしれませんが、いいえ遊びです、娯楽です。少なくともほとんどの人にとって仕事ではないでしょう。
夜からライブがある日、昼間は皆さんどう過ごされてるのでしょうか?
きっと「あそこに行きたいなぁ」と思いつつも夜の予定が脳裏をよぎっては諦め、かといって生産的な活動をするわけでもなく時間を溶かしている方も多いことでしょう。
その点、昼ライブのあとは、遊ぶのも帰るのも自由自在。
その気になれば、仕事することも可能でしょう。
ゆっくり打ち上げできる
昼ライブは15~17時ごろには完全撤収となるので、打ち上げの時間がゆっくり取れる。
これによって、普段は打ち上げにはあまり参加しない人でも、気軽に参加できる。
うちのバンドもそうだ。
基本夜のライブの打ち上げはちょっと気が進まないが(すいません)昼のライブの打ち上げは毎回メンバー全員出ている。
「ライブは打ち上げが本番っしょ」といってるタイプのバンドは昼に企画やればいいのに
もちろん、これはお客さんも一緒だ。
打ち上げに参加するもよし、友達同士で飲みにいくもよし。
2次会・3次会・4次会までなだれ込んでも、終電で帰ることは可能だろう。
普段ライブハウスに行けない層も行きやすい
音楽が好きでライブに行きたい気持ちはあっても、もろもろの事情でなかなか行けない方は多いはず。
特に子育て中の方はそうだし、学生もそうかもしれないですよね。
そういう方は、夜よりは昼の方が出掛けやすかったりするのではないでしょうか。
例えば子育て中の方は、パートナーに子供を託すなら夜よりも昼の方が、なんとなく罪悪感は薄いはず、たぶん。
「夜に出掛けるなんて不良よ!」なんていう教育ママの家庭で育った中高生も、やはり昼の方が出掛けやすいだろう。
ちなみに、僕もコロナ禍以降あまり夜に出歩かない習慣が根付いてしまったもので、昼ライブの方が気持ちが軽やかだ。
被りが少ない
「ライブは夜っしょ」が常識とされている現状、昼に企画を打つと他のイベントとの被りが少ない。
たまに奇跡的にモロ被りすることはあるものの、基本的には友達や同ジャンルのイベントはほとんど被らない、完全なブルーオーシャンだ。
よって、動員増に繋がりやすい、といいたいところだけどウチのバンドはそう発言する説得力がなさすぎるからやめておこう。
ハシゴできる
お客さんとしては、ライブとライブをハシゴできるメリットは大きいのではないでしょうか。
もちろんその分お金は飛んでいくものの「盆と正月が一度にやってきた」的なタナボタ感があるはず。
これはイベントを打つ側としてもメリットになりえて「夜にあのライブがあるから、ついでに昼のYOU MORE企画も行くか」的な感じで来てもらえるかもしれない。
昼・夕食をバッチリ食べられる(ライブの時間によるけど)
昼ライブ、それも13時や14時頃にスタートするライブの場合、昼食・夕食共にバッチリ食べられる。
夜ライブやったり観に行ったりするときって、ごはん食べるタイミング難しくないですか?
1番おなか空く時間帯はモロにライブ中だし、ライブ前だと早いし、ライブ後だと飲食店が閉まり始めている。
ダイエット中のレディの場合は「こんな時間に夜ごはん食べるなんて犯罪よ」といったところでしょう。
昼のちょい遅めの時間からのライブなら、ゆっくりごはんを食べれてなんだか得した気分になれるよ。
リハがない
一概にはいえないが、昼のライブは1番目のバンド以外リハがない場合が多い。
対して夜のライブは、これも一概にはいえないが、基本的には全バンドリハがある。
これをメリットというのはなかなかセンシティブだが、僕個人的にはめちゃめちゃメリットだ。
正直なところ、リハをやるメリットを全く感じていない。
もちろん、バンドの音楽性にもよるし、ライブハウスのスタッフさん的にはリハはあった方がいいのでしょう。
ただ、リハなしでやるライブと、リハありでやるライブ、どちらも何度も経験しているが、違いを全く感じない。
そもそも音響に興味なさすぎなのがバンドマンとして問題なのかもしれないが、、
ハコ代が安い
多くのライブハウスは、ホールレンタル料金を夜よりも昼の方が安く設定している。
前述した「リハがない」という面から考えると、その分人件費が抑えられるから、というのもあるのかもしれない。
夜は22時以降バイトの人の賃金も上げなきゃいけないしね。
もしくは「ライブは夜っしょ」勢の方が明らかに多いため、昼は需要が低いから、料金を下げてイベントを入れやすくしているのかもしれない。
理由はわからないが、夜よりも昼の方がハコを安く使わせてもらえる。
よって、チケット代を低めに設定できるし、動員によっては出演者にギャラを支払うことも可能だ。
昼ライブのデメリット
どんなことにもメリットの裏側にはデメリットがあり、もちろん昼ライブにおいても例外ではない。
僕が考える限り、昼ライブのデメリットは下記の2点だ。
寝坊による到着遅延・来場辞退が発生しやすい
土日だろうと「昼は仕事」という方もいる
寝坊による到着遅延・来場辞退が発生しやすい
昼からライブとはいえ、観に行く方にとっては休みの日。
前日に夜更かしし、当日に目が覚めたらもう昼前ということもあるでしょう。
よって、最初から観にいくつもりが途中から参加、最悪の場合は「あ、もう無理っす」ということにもなりかねない。
こればかりは、本人の問題なので主催者・出演者には防ぎようがない。
仮に僕らの企画なら事前に依頼してもらえればモーニングコールしますがいかがでしょう?もちろん無料です。
土日だろうと「昼は仕事」という方もいる
「大体!毎回!いつも土日の昼は仕事!」(RIZEのWhy I'm Meのメロディーに乗せて)
という方は、土日の昼ライブにいくのは難しいだろう。
そういう方は、同じ土日でもどちらかといえば夜の方がプライベートな時間をとりやすいはず。
僕も飲食業の社畜だった時代が長かったもんで、土日仕事勢の気持ちはお察しします。
まとめ
多少のデメリットはあるものの、昼ライブのメリットは明らかに大きい。
何より、1日を終えたあと「今日最高だったな」という気持ちが半端ないのだ。
バンドマンの皆さん、呼ばれて出た昼ライブよりも、自分で企画した昼ライブの達成感の方が半端なくでかいっすよ、マジで。
今後も我々は、自主企画を打つ際は昼の時間帯を積極的に選択したいと思っている。
といいつつ、次の自主企画は平日の夜なのだけど。
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