母さんの命があと半年なんて言われても頭に入ってこないよ。

母さんがあと半年だってさ。

あんまりすぎるわ。

なんでこーなる。。

鬱から回復途中で、色んなことにビビっている自分。

こんな時になってようやく、動き出すスイッチが入るのか。

情けないというか。なんというか。


母さんとの思い出。思い出す。

よく、うまく考えられない。

こうやって書いてること自体、罪な気がする。
こんなことしてていいの?って思う。

でも、今の記録。
母さんの悲しい記憶が無しになるのはもっと嫌だ。
書いてもいいじゃない

駅で電車を父さんと待つ間、色んな人が歩いてるのが見えた。

カップル学生会社員、みんな何かしてる。

難しい顔してる人もいる。
俺の姿がかぶる。
雑踏の中の一人がおれ。

その雑踏の人混みを見ていて、思う。

うらやましいなぁって。

みんな親のおかげで生きてる。生まれてる。感じれる。人生の何かを。

そんなふうに思った。

なんだ。俺もそーじゃん。俺の血から肉から骨から、全部貰いものじゃん。ましてや、服、技術、心、全部もらってる。なんだ。生きてるだけで素晴らしいってこういうことか。

幸せはそこにある。
こういうことか。

悩む、嫉妬する、悔しがる、涙する。全部もらいもの。感じさせてもらってるんだ。


母さんの命があと半年。
それを聞いてこんなことを思う。都合がいい。なんて調子のいい。

自分を責めたくもなってしまう。
誰を責めればいい。
神か。
人か。
誰でもないんだろう。

実家から東京の家に帰る。
相方は出かけてる。

めちゃくちゃ泣いた。

でもまだ諦めてない。

ずーっと家族を守るには、大事なものを守ることを意識して生きてきた。

こんなとこで諦めてなるものか。

見とけ。運命のクソ野郎。

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