このS・Tからどうなっていくかというと

このスラント・ツリーからどうなっていくかというと。

たとえばこうなっていくのです。

２月。
北条治（ほうじょう　はる）は、頭を悩ませていた。
別に
「今年の恵方はどっちかな？」
などと考えていたわけではない。
愛しの先輩・育嶋佑（いくしま　ゆう）と愛する水瀨留美（みなせ　るみ）、そして最近親密になっている立村由香（たつむら　ゆか）にプレゼントするチョコレートについて、思いを巡らせていたのである。
本人が意識するしないに関わらず、治は美少年である。
そして、治本人の好むと好まざるに関わらず、去年は本命チョコや義理に見せかけた本命そして友チョコに見せかけた本命（？）チョコが手提げ袋に２つ強ほどになったのだ。
今年はどうかはわからないが、治は今現在の自分の交際形態を広く世間に広めているわけではないので、そちらの方からの影響を期待するわけにもいかない。
端的に言うと、去年と同じくらい貰う可能性は高いのである。
しかし、治にとって重要なのはそこではなかった。
（留美さんは、ぼくにチョコくれるかな……？）
そして
（先輩、手作りチョコ貰ってくれるかな……？）
と、この二つを懸念して頭を悩ませていたのである。
なお、この場合の先輩というのは、育嶋佑のことである、念のため。

しかし、こういうことは頭を悩ませていたところで何の解決にもならない。　知恵熱でも出るのが関の山、なのである。
佑よりもかなり決断力のある治は
「よし、３人分作ることにしよう！」
と意を決したのであった。

……と、まだ途中の上、推敲なしですが。

でも、どういう風に話を組み立てていくのか、いくらか解ってもらえるかなと思いまして。(;^_^A