サテライトタウンにて

梅雨に入るのか入らないのかよくわからないまま6月もやがて終わる。少し強い雨が降ったくらいで連日続くという訳でもなく、明日は降るらしいが憂鬱には程遠い。今週初めて冷房を入れたが今日は暑くはない。
 最近よく音楽を聴く。小学3年生くらいでAIWAのMDプレイヤーを買ってもらって以来、人生聞いた日の方がたぶん多いからいまさら何という話でしかないが、たぶんそう思うのは気合の入り方が違うんだと思う。今月現場終了となるおじいちゃんのタガが外れたおしゃべり興じにうんざりし、隣のデスクに移動してイヤレスイヤホン片耳にyoutubeで音楽を聴く。仕事が捗らないということは決してない。雑音と漏れるため息を聞くよりははるかに良い。少年のころ本を読むときはいつも音楽を聴いていた。寝るときだって音楽を聴いていた。仕事を選ぶのだって音楽聞きながらやることが許されそうだと思っていたからだ。現場都合でそうもいかなかったが。

バンドB、Base Ball Bearの最初に刺さった曲はたぶんエレサマ、2007年頃。当時聞いていたのはバンプ、radwimps、全く新しい音楽との出会いは乱立していた無法掲示板で落としたものとニコニコ動画など。ハードとともにデータは陳腐化し思い出す縁も無く残ったものは少ない。今はデータがハードに依存しにくいしそもそもほとんどサブスクで聞くけど、縁がなければいつか忘れてしまう。プレイリストを作っていたのはiTunesを使っていたころ、6年前くらいまでかな。また作ろうかな。ベボベデビューしてから自分の温度感の上下はありつつもずっと自分の一部を占めてきてくれたことはラッキーだった。最初のアルバムから最新のアルバムまで聞いてるバンド・グループ他にない。『終わりでもういいや そんな夜を超えて たどり着いたメロディーさ 君への想いを “アイミスユー” こめて歌いたいよ 聴いてくれるかな』-Thousand Chords Wonders

April Mirage聞いて、アウトロの湯浅が「サテライトタウンにて」っぽいなと思い出して聴いて、うわすげえいいなそんなんだっけ?って思って何ならちょっとイラつく。ハットカンカン堀之内、ぐいぐい関根、湯浅はリードギターポジションなんだけどベボベの曲でリードがサビの文脈での主旋律を引いている印象あんまりない。視聴環境にもよるのかもしれないけど中音は空いててサテライトタウン感ある。サテライトタウンってスカスカかもね。Bメロ連弾ドコドコうぉーー!つってみたり、同じメロでも次はブリッジ的に静かにやってみたり、BPM早いのに歌詞は軽々と小節を超えていくからそんな風には感じないんだけど楽器隊はめちゃめちゃ刻んでかっこいい。悲しい曲にかと思いきや歌詞追いながら聴いているとそうでもない。
 明確なディレクションは存在しないのかもしれない。そういう意味では純粋音楽。「バンドBについて」はそういう方向性が強く感じられ、どう聞いていいか提示がないのであれば聴きにくいのは道理。この曲ってこういう曲だよねっていう手垢未だにあんまりついてない。こっちと違って「17歳」とかめちゃくちゃ聞きやすいもん。慣れ親しんで馴染んでいるから飽きたとかそういうことは全くないけどね。最近SUPERCAR初めて聴いて、あー結構好きかもって思ってる。仕事中。「バンドBについて」はこういう方向性なのかもしれない。やっとこんにちはできた気がする。

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