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肘の瓶詰め

1.肘の瓶詰め

 ピノと小籠包、熱いか冷たいかの違いだけ。


 週末は洗濯をした。単なる洗濯ならここに書く必要もないが、それはそれは起伏に富んだムカつく洗濯だったのでここに書く。聞いて驚け見て笑え、来て見て触って富士通のお店。なんと、一度も着てない服をもう一度洗っちゃったのだ。もうこの時点で、書いてて後悔と苛立ちがすごい。なんでそんなことをしたのか。それは、先週、いや、もう週跨いだので先々週か。せんせんせん、先々週、せんせんせんせん、先々週。せんせんせん、先々週、せんせんせんせん、先々週。ウーーーーーーーーーマイレボリューションイェイェイェイェイェイェイェーーーーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!!!!!


    保田圭 後藤真希 矢口真里 辻希美 加護亜衣


 モー娘。の並びをうろ覚えで再現しようと思ったけどここで限界が来てしまった。これじゃドリフだ。

 それで、先々週、家の洗濯機で洗った洗濯物を(wordで書いてたら「洗濯」の部分に赤い波線が付いていたであろう文章)、コインランドリーに持ってきて乾燥機にぶち込んだ。数十分後、乾燥が終わり、中の洗濯物を取り出し、ドラムの内側を覗いて取り忘れがないか確認して、そこで思わず顔を顰めた。内壁に、明らかに俺のものではない何かの布が張り付いている。それは細長くて楕円状の、チョコリエールみたいな、言ってもいいのかな、(いいよ)、本当に簡単に言ってしまうと生理用ナプキンを彷彿とさせる形状だった。ナプキンよりかはふたまわり大きい。玄関に敷くカーペットぐらいの厚みがある。そして黄色い生地で出来ている。なんの用途で使われるものなのかいまいち推測できない。訝しみつつ、それを取り出そうと掴んで引っ張ると、ベリベリベリ!!という嫌な感触、指に振動が伝わった。なんと、その布の裏側、乾燥機の内壁に触れていた部分は、粘着シートみたいな素材で出来ていたのだ。裏側の全面が白く、そして紺色の綿ぼこりや毛玉みたいなのがパラパラとふりかけたように付着してて、そのせいでかなり粘着力は薄まっていたようだが、もうこの時点で、俺は、口の端がヒクヒクと痙攣し始めていた。触れたのさえ後悔する。その取り出した布をよく見てみると、犬の肉球みたいな柄が全体的にあしらわれていて、もうそれがトドメだった。叫び出したい気持ちを抑えながら、人差し指と親指の、できる限り俺の肌に触れる面積が小さくなるような持ち方でもってつまみ上げて、落とし物ボックスに即仕舞い込んだ。

 あーくそ、あーくそ、なんなんだこの不快感の塊みたいな落とし物はと怒り狂い、実家に帰らせてもらうときみたいな勢いで洗濯物をめちゃくちゃなスピードで乱暴に畳んで、袋に入れて、その場を後にした。

 さて、持って帰ったのはいいけれど、もう、あの布と同じ乾燥機でぐるぐるかき回されくんずほぐれつ懇ろだったことを思うと、せっかく洗濯した俺の衣服も、なんだかプ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン、And モワ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ンという音さえ聞こえてくるような気がして、そんなものを身につける気にはとてもならず、それで今週末もう一度洗濯したというわけだ。200円返してくれ。返せ。返してくれ。たった一人の弟なんだよ。もし、あの布の所持者がこのnoteを読んでいたなら言っておきたい、まず200円を振り込んでくれ。(VISA可)。そしてペット用品をコインランドリーで洗うな。粘着シートがついたものを乾燥機に入れるな。最後に、忘れ物は俺もしたことあるから責められない。ふがいないや。(ハチミツとクローバー)

 おしまい。


前に進む理由をくれ