エロサイト・イヴ

　おしりのあたりの肛門がムズムズする。ムズムズだけならまだ打つ手はあるが、次第にニチニチの様相を呈してくる。あっ。うーん。ムズムズからニチニチへ最短2時間。新大阪には止まらないから、今すぐどこかのトイレに飛び込んでさ、シングルの重ね折りしたやつをあてがってさ、執拗に擦りたいもんだな。擦ってしまえば必然、眼前まで持ってきて確かめることになる。近頃はお兄ちゃんの自覚が出てきたみたいだ。もしもまだ排便をしていないのに茶色ければ、あなたは耐えられますか？元に戻せますか？春の新色の仲間入り。あのわからず屋の連中に目に物みせてやれ！それで、なんともないのかね。我慢できない不快感も、ドトールの椅子に腰を下ろしたら急にカニに変身してどっか行っちゃった。マリオランドの中ボスとして避けられない宿命があった。俺やっぱ緩いのかも。忠告しよう。今すぐパジャマを脱ぎ捨てて、診察を受けるべきだ。アナルクリニックで。俺にしてやれることはそのくらいしかない。されど、睡眠、食事、チーズバーグの交点の部分に比べれば優先順位が低く、もう半年はこの調子である。画面越しに臭かったらごめん。地球ってもうダメなんだってさ。最後は笑って送ってあげよう。消えろ！「虫の鳴き声は電話では聞こえない」という雑学とともに。

　土曜日の朝。ネットにて、はま寿司が期限切れの食材を提供していたことが発覚したというニュースを目撃した。猛烈に寿司が食べたくなったので、お昼ははま寿司へ行くことに。俺は、飲食店の衛生面の不祥事に対してあまり気にしないたちだ。許されることではないのは確かだが、回転寿司に限らずどの店においても、見てないところで何をされようが防ぎようがない。ゆえに考えすぎても仕方がないという負の信頼がある。そりゃ目の前で下痢便ディップしたオレオを食えと言われたら３回までは拒否するけれど、客からうかがい知れない厨房でそれをやられても、「あれ？普通のオレオを注文したのになんでマックフルーリーになってるんだろう？」と多少疑問に思うくらいで気にせず食ってしまうだろう。むしろ今朝のニュースで敬遠する客ばかりなら、ほぼ貸しきりの店舗でゆっくり寿司を楽しめる利点がある。レーンの全長を占有するくらいのはみ出しアナゴ頼んじゃったりして、はじっこから肺活量だけで吸ってみたりして。くふふ、俺って本当に異端者だなあ、こういうやつがカルテをテプラで書いたりするんだろうなとほくそ笑んでいたら、店はランチの客でごったがえしていた。あんがい俺と同じ考えのやつは多い。気を付けろ。

　それで、他にどうしようもないので寿司を食べた。

　サーモンの三種盛りとハマチ。
住(すまい)！
うまいとタイプするつもりだったが間違えた。

　えび天と炙りガーリックサーモン。これも美味しい。いい寿司ってのは味があるから醤油なくても全然いけるねえ。

　往時なら絶対注文しなかった、アンキモとかにみその軍艦。かにみそはそこまで好きでもないし、アンキモに至っては食べたことすらない。美味しんぼの知識しかない。フォアグラよりうまいらしいが、フォアグラも食ったことがない。人生の10割損している。この期に及んで、よく今まで生きてこれたな。たくさんの人たちに支えられてきたことを感謝する。食べてみると、漁港を二つ折りにしたような味がした。

　最後は炙りマヨサーモンでフィニッシュ。もう美味しいとしか言うことがないや。