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関東大震災

2023年は関東大震災から100年だという。

内閣府の特設ページには、直近の日本で発生した大震災について、統計が簡単にまとまっている。

広いエリアかつ様々な災害

関東大震災というと東京の地震のイメージがある。大正関東地震は相模トラフを震源とする海溝型の地震で首都圏直下型地震ではない。神奈川県から千葉県南部を中心に震度7や6強の揺れが襲ったとあり、東京だけでなく広範囲に被害をもたらした。揺れだけでなく、津波も発生しており、伊豆半島、三浦半島、房総半島などでは津波の被害もあった。静岡県の熱海で12メートル、千葉県の館山で9メートルの津波が襲ったという。また、山崩れや地震後の集中豪雨によって土砂流が発生し、被害が出た。

死者・行方不明者は約10万5千人で、7万人が東京府、3.2万人が神奈川県である。被害者の数の多さで東京のイメージがあるのかもしれない。

関東大震災では昼時に地震が発生し木造の建物が倒壊して火災が広がった。死者・行方不明者のうち8割が火災による焼死だ。そのため火災のイメージもあるが、実際には住宅や工場が倒壊したり、津波や土砂災害に巻き込まれたりといった被害も多かった。

思い込みの危険

関東大震災や阪神淡路大震災というと火災のイメージがある。一方で東日本大震災は津波のイメージだ。

いずれも間違いではないが、地震をきっかけに様々な自然災害が引き起こされているし、風評被害なども起きている。何が起きて、そこから何を学ぶべきか、常に向き合う必要がある。

蛇足

関東大震災は祖母が幼少の頃に起きた。当時はとても大変だったという話を一度だけ聞いたことがある。もう少し聞いておけばよかった。過去の体験談、教訓というのは聞けるうちに聞いておくべきだった。首都直下型地震に関する備えを進めるためにも、過去の教訓をしっかり受け止める必要がある。

参考文献

過去の災害に学ぶ(第13回) 1923(大正12)年関東大震災 - 揺れと津波による被害 -
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/kyoukunnokeishou/pdf/kouhou039_20-21.pdf

関東地震 (1923年9月1日) による被害要因別死者数の推定
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaee2001/4/4/4_4_21/_pdf/-char/ja

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