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WxY2nd ペーパー振り返り

 自分がクイズプレイヤー人生初の「オープン大会ペーパー1位」を獲ったWxY2ndのペーパーを振り返ります。書いてみたら物凄い長尺になってしまいましたが、一生にそう何度もない経験なので今回はご容赦下さい。
 大会前の対策等については項を改めて書く予定ですが、回顧に出てくる既出問の出典について。クイズ宅配便やBOOTHで市販されている地下クイズ問題集に収録された全問題のうち、「地下基本」に入りそうな約2000問を抜き出して反復練習することとしました(=「重点対策問」)。この重点対策問には、ネットに放流された対策ペーパーからピックアップした数十問も含みます。
 また、残り問題の中からデリバティブしたら地下基本問題になりそうなものを約200問抜き出して改作し、そこに新作自作約100問と、大会前に開いた対策会で取ったメモと録音を問題文に起こした約200問を加えました(=「自作対策問」)。
扱いに困ったのが前回WxY1stの出題問でしたが、再出題の可能性も踏まえて全問題復習しました(=「1st」
 
 それではペーパー回顧本文です。問題はhttps://wxy2nd.blog.fc2.com/blog-entry-5.htmlからどうぞ。
 これ以後、文体を常体に変えますので宜しく。


 ※凡例※
【◎】=100%の確信で正解
【◯】=確信まではいかないが、一定以上の知見と根拠に基づいた正解
【▢】=自信のない勘・当て推量で拾った正解
【✕】=不正解
 
1.童貞【◎】
 1stでは「素人童貞」を出題。W・X・Yの三択だと1問目に出せそうな問題を作りにくい(「W不倫」ぐらい?)ので、今回はどうするのかなと老婆心を出していたが、シンプルな易問だった。
2.口裂け女【◎】
 1stで出題。ここで「あ、前回の問題も普通に出して難易度下げるんだ」と分かって俄然やる気が出て来る。
3.清水健太郎【◎】
 1stでは逮捕回数を問う切り口で出題(未使用)。他の問題集でも前フリや目先を変えた問題で複数登場。
 これも正解率100%に近いだろうなと思っていたが、後から聞いたら強豪も含めて若手が続々と取りこぼしていて正解率推定8割前後とか。奇跡的に更生が進んでここ10年逮捕されていないので地下度が薄れているのか……
 ただ、地下クイズにおける「清水健太郎」は一般クイズの「ジョージ・マロリー」に匹敵する別格上位なので、世代間ギャップで忘れ去られていくのはちょっと寂しい。
4.京都アニメーション【◎】
 1st開催後に起こった事件。青葉真司被告の一審死刑判決で再び時事問題化。
5.水晶【◯】
 一般クイズの未出易問でもよくある、「これ以外に考えられないんだけどクイズで答えたことがないから確証が持てない」というパターン。水晶を「宝石」と言われるとちょっと違和感がある。
6.陸上自衛隊【◯】
 新聞記事やニュース映像で何度も見聞きしたはずだけれど、びっくりするぐらい記憶があやふやだった。既出になっていい題材だが、他の問題集でも出題無し。うっすい記憶を頼りに「多分これだったよなあ~」と書いて何とか正解。
7.マフィン【◎】
 「ハニーハニーキス」を問う問題が自作対策問。他の方の対策問にも「デスマフィン」があった記憶が。
8.トー横【◎】
 対策会でトー横、グリ下に続く各地の溜まり場をみんな出題していた。名古屋はドン横、岐阜はノブ下、広島はP横などなど。
9.『全裸監督』【◎】
 村西とおるを題材にした基本問題は何問でも作れるが、1大会に出せて2問までなのが主催者泣かせ。今回の対策でピックアップした問題群でも、問題文か答えに「村西とおる」が入るものが5問もあった。
10.レディース【◎】
 一般クイズでも出せそうな地下度の浅いところ。
11.大西洋【◎】
 「アトランティス」は「アトランティック」っぽいので大西洋、そうじゃない「ムー大陸」は太平洋。ちなみに「レムリア大陸」はインド洋。
12.笑福亭鶴瓶【◎】
 いかにも早押し用問題をペーパーに回したっぽい構文。「落語家」でも「お笑い芸人」でもなく「タレント」になっているのが少しだけ意地悪だが、27時間テレビでポロリしたのは1人だけのはず。
13.オカモト【◎】
 重点対策問。「Samizdat3」で「オカモトに次ぐシェア2位のメーカー(不二ラテックス)」を問う問題あり。
14.東海オンエア【◎】
 出されてみるとこれぞ地下時事基本問題、という感があるが、対策では1回も出ず。次回でペーパー通過を目指す人は、難しめの既出問を擦るより、このぐらいの難易度の時事問題をストックしておくのがいいと思う。
15.『セーラー服を脱がさないで』【◎】
 地下度の浅いアラフィフおっさんホイホイ問。改めて当時の映像を見ると、確かに聞いてる方が恥ずかしくなる歌詞w
16.文化大革命【◎】
 自作対策問に「林彪」が答えになる問題あり。シンプルに最も平易な切り口で出た。
17.織田無道【◎】
 重点対策問。「Samizdat2」に、援助交際の略語に「円光」という字を当てるルーツとして織田無道が住職を務めていた寺院を問う問題が出されていた。しかし、これもアラフィフおっさんホイホイというか、秋元康が構成作家をしたとんねるずの番組からは結構地下問題が生まれている印象。
18.ハンセン病【◎】
 一般クイズでも出せる地下度の浅い階層。
19.ディープステート【◎】
 対策で「Qアノン」だの「神真都Q」だのを準備していたら、もっと根本かつ基本的な所が出た。
20.心臓【◯】
 100%の確信は無かったものの、第11回アメリカ横断ウルトラクイズのチチェン・イツァ罰ゲームで、トメさんが生贄の心臓を置く台を紹介していたのを拠り所に。中年クイズ屋にとってウルトラクイズは三つ子の魂。
21.漫画村【◎】
 自作対策問被り。「Samizdat2」にも漫画村を最終限定に星野ロミを問う問題あり。
22.住吉会【◯】
「お役者政→堀政夫」を自作対策問に入れていたのに、肝心の率いた組がうろ覚え。「関東最大級」なので稲川会と住吉会の実質二択だが、稲川会はずっと稲川聖城が君臨していたので消去法で住吉会に。
 ところで住吉会のトップは「総裁」で、「総長」を用いるのは堀政夫がトップを兼任していた二次団体・住吉一家の方なので注意されたし。本職の人たち、こういうミスにたいへんうるさい。
23.グレイ【✕】
 エアポケットに入って全く思い浮かばず1。「ブルー」とか書いてしまった。
24.総括【◎】
「Samizdat1」で出題あり。山岳ベース事件→あさま山荘事件の中で必ず出て来る言葉。まさに地下基本問題。
25.イディ・アミン【◎】
 1stで出題(未使用)。「Samizdat1」でも出題あり。アントニオ猪木と異種格闘技戦(プロレスVSボクシング)をやる計画もあったことから、オッサン世代のプロレスファンには膾炙している。
26.テラ銭【◎】
 問題文で「場所代」となっていたので1回「ショバ代」と書いてしまうが、題意もあって慌てて書き直し。公営ギャンブルの控除額の別名としても用いられるし、「胴元の取り分」とした方が良かったのでは。
27.霊言【✕】
 よく「降霊術」とも言われているので「降霊」と書いてしまった。題意に沿う答えを見つけきれず誤答。
28.ぼうにあなる【◎】
 自作対策問だが、対策勢はみんな「松田里奈」を問う問題ばかり用意していた。何回擦っても「松田里奈」が覚えきれてなかったので個人的には非常に助かった。
29.ケサランパサラン【✕】
 エアポケットに入って全く思い浮かばず2。語彙そのものは知っていたが、これがオカルト問扱いになるとは想像できなかった。
30.中日ドラゴンズ【◎】
 監督が地下クイズの題材に限りなく近い存在なので、普段のニュースも地下クイズ脳に受信しやすい。
31.アセンション【◎】
 重点対策問。「Samizdat2」で出題。今回、苦手のオカルト分野の既出問を片っ端から対策した成果が早速出た。
32.FBI【✕】
 「CIA」と書いて誤答。オカルト好きな人からは「マクモニーグルっていったらFBI超能力捜査官に決まってるじゃないですか!」と言われてしまいそう。ヤクザで言えば花形敬ぐらいには有名なんだろうな。
33.大島てる【◎】
 「Samizdat2」で火事のマークを問う問題。これも標準的な地下基本問題だと思う。
34.KAZUⅠ(カズワン)【◎】
 自作対策問被り。会社名が普通名詞っぽいので、どうしても船の名前を訊きたくなるはず、と思っていた。
35.12/24の21時~12/25の3時【◯】
「性の6時間」をネタにできるほど満たされた青春時代ではなく、この言葉や一連のコピペを直視するのを避けてきた結果、何時始まりかを把握できない残念なオッサンに仕上がっていた。「日付跨いで前後3時間」という収まりの良さと、誤答になった時により多くの勘書き勢が巻き込まれそうな時間帯に置きに行った。ラッキー。
36.『ケーキの切れない非行少年たち』【✕】
 「ケーキを3つに切れない少年たち」みたいなことを書いてしまった。「知ってるけど覚えてない」の典型例。
37.重松清【◎】
 直木三十六の前フリも含めて1stで出題。フリーライター時代に「ゴーストの帝王」と呼ばれるぐらいゴーストライターをやってたことも含めて地下要素の濃い人物ではある。
38.アパホテル 【◎】
 「Samizdat1」で「アパ不倫」を問う問題。アパ社長のダンナ(=実質経営者)がエッジの利き過ぎた右翼というのは政治マニアでも有名だし、複数のアプローチから正解に辿り着ける。これも地下基本の良問。
39.アンドレイ・チカチーロ【◯】
 対策期間中、アメリカの殺人鬼ばかり擦ってたこともあり、「ソ連」ではなく「ウクライナ出身」と書かれて記憶にモヤがかかった。結果的に事なきを得たが、「ロストフの切り裂き魔」で反応できないようでは勉強不足と言われても仕方がない。
40.ゆずソフト【✕】
 全くご存じなかった。「Samizdat4」に社名を問う問題があったが重点対策から外していた上、問題文もまるで異なっていたので、どうやっても太刀打ち出来なかったと思う。
41.人体の不思議展【◎】
 頻繁に開催されていた90年代はテレビCMもよく流れていたので、いわゆるオッサンホイホイ問の部類では。
42.二見書房【✕】
 「二見書房のマドンナメイト文庫」が「官能小説」を問う重点対策問の問題文中に含まれていたが、出版社までは脳に浸透していなかった。残念。
43.スーパーノート【◎】
 「Samizdat2」出題の重点対策問および自作対策問被り。近年では「アメリカが北朝鮮を貶めるために自分で偽札を作っている陰謀論」もあるらしい。オカルト苦手だから頭がおかしい人の発想にはついていけない。
44.校門【◎】
 事件当時中学3年生。神戸高塚高校も属する神戸第3学区の出身なので、当時のニュース映像に同じ中学校の先輩が映ったりしていた。教職に就いた今も校門を閉める時はやっぱり頭にこのことがチラつく。
45.バブルスター【◎】
 黎明期からの地下基本問題。「Samizdat2」でも「原ヘルス工業」が出題。テレビCMを散々見てきたリアルタイム世代には商品名の方が有名と思うけれど、若手が作る地下クイズ問題では企業名の方がやたら聞かれる印象。
46.『オバケのQ太郎』【◎】
 藤子不二雄ファンの間では有名な話。「スタジオ・ゼロ」運営費のためにトキワ荘メンバーで合作していたこと、事実上最後の「藤本・安孫子合作作品」であること、さらにネーム(=原作)を担当していたF先生の早逝もあって遺族との権利関係調整が難航したそうな。
47.2人【▢】
 完全に当てずっぽう。メンバーに誰がいる・いたかも含めて記憶が曖昧。「1人」では問題にならず、「3人」以上ではさすがにグループが存在できない、ならば「実は0人」か「2人」の二択で、出題位置から確率の高そうな「2人」と書いた。2位とは1点差と聞いたので、近似値で勝っていなかったらペーパー1位を引き寄せる世紀のナイス勘になるところだった。
48.ヤリマンワゴン【✕】
 エアポケット3。AV系乗り物は「マジックミラー号」と「バコバコバスツアー」ばかり警戒していた。
49.ペニーオークション【◎】
 「Samizdat4」と「そのクイズ凶暴につき2」で出題。経済犯罪&芸能ゴシップ好きの自分には小脳まで染み込んだ問題。意識を低めると下ネタに聞こえる語感も良き。
50.Yahoo!知恵袋【◎】
 「Samizdat2」収録の「Aicezuki」を問う問題を重要対策問にしていた。入試不正問題は職業柄頭に残りやすい。
 
 前半50問で42点。しかし◎をつけられるのは35問しか無いので、感触はめちゃくちゃ気色悪かった。結果的にここまでで緑ボーダー付近まで持ち込めているが、この感触なら他のabc系大会では予選落ち確定なので全く爽快感がない。1stの時に参加者間で「全員予選落ちのペーパー」と言われていたらしいけれど、今になってその気持ちがよく分かる。
 
51.戸塚ヨットスクール【◎】
「Samizdat2」で出題。他にも「戸塚宏」を訊いたり、「映画『スパルタの海』」でフラれる問題を散々見聞きしてきた。昭和生まれ世代の人口に膾炙した語彙ではあるものの、若手世代だと50番台でも妥当なのかな。
52.赤木ファイル【◎】
 「赤木俊夫」を問う「Samizdat3」収録の問題が重点対策問。最近遺族が提訴した民事裁判の報道もあった。
53.藤井風【✕】
 エアポケット4。既出問ではCreepy Nutsの歌詞をやたらと見たが、藤井風はノーマークだった。
54.アカシックレコード【◎】
 1stで「エドガー・ケイシー」の前フリも含めて出題。オカルト分野の地下基本問題では。
55.ネルソン・マンデラ【◯】
 確信は無かったが、アフリカで起こった話だとは覚えていたので、問題文中の条件を満たしそうな国家元首クラスの著名人を消去法で選んだ。
56.『腹腹時計』【◎】
 重点対策問。「Samizdat1」と「2」で出題。今大会に向けて東アジア反日武装戦線関連は割と深く掘った。桐島聡の発見報道でクローズアップされてたので、開催が1週間ズレていたら正解率も変わったのではないかな。
57.ボートレース【◎】
 自作対策問に「西川昌希」を問う問題を入れていた。公営ギャンブルの不祥事は何問か出そうだと張っていた。
(それであの3Rかという話なのだが……)
58.ヨネスケ【◎】
 重点対策問。「そのクイズ凶暴につき2」で出題。ナンパ師の隠語は「いや、意味は分かるけどなんでその言葉?」と言いたくなるような、一般受けしないものが多くていちいち生々しい。
59.サークルKサンクス【✕】
 どこかで聞かれたような覚えもあるような、ないような、なのだが、こういう重箱の隅を突くような切り口の問題は苦手で何にも頭に残っていなかった。適当に「セブンイレブン」と書いて誤答。
60.『よっこらせっくす』【◎】
 黎明期のVOCALOID曲は、毎週ニコ動のランキング動画をチェックするぐらいに聴き込んでいた。タイトル以外は地下要素がほとんど無い問題だけに、これを素の知識で獲れたのは大きい。
61.アポロ1号【✕】
 事件そのものは見覚えがあったけれど、アポロ計画の時期・内容と年号がシンクロできず、1号とは書けず。ソ連のウラジミール・コマロフの事故(ソユーズ1号)も失念していたので、このサブジャンルは勉強不足だった……
62.富岡八幡宮【◎】
 1stで出題。
63.『悲惨な戦い』【◎】
 これも1stで出題。今でも十分笑えるコミックソングだし、カラオケにも入ってるので皆さんも是非。
64.シティヘブンネット【✕】
 事実上の実際にやってみようクイズ。なんとなく店舗の検索に使うやつかな、と思いながら風俗店は利用しない・できない勢なので万事休す。絶対違うわと思いながら「爆サイ」と書いたかも知れない。
65.絶滅収容所【◎】
 風俗店の次に超社会派問題。この振れ幅が良い。仕事柄、ナチス・ドイツの所業やアンネ・フランクの最期については度々調べ物をしているので、素の知識で対応。
66.平成3年生まれ【✕】
 1stの「ホ別苺」問題に続くアンダーグラウンド出会い系問題。怪しい出会いを求めてないので全く見当がつかず、「アナルセックス経験回数」と書いた。
67.『悪魔の詩(うた)』【◎】
 これも1stで出題。「Samizdat1」と「2」にも収録されている、地下基本問題の代表例。教育実習の際に担当教官からも引き合いに出して指導され、イスラームの歴史を扱う時は揶揄や悪質なジョークにならないよう言葉遣いには注意を払っている。
68.レスリー・キー【✕】
「ああ~DDTプロレスの写真集を撮影した人だ~」とベーカーベーカーパラドックスを発症しながら思い出そうとするも無理だった。わいせつ図画販売で逮捕歴もあるし、マークしておかないといけなかったな。
69.売掛【◎】
「こんな後半に?」と戸惑いながら書く。最近この制度そのものが話題になったので時事基本問題の範疇か。
70.クジラックス【◎】
 1stで出題(未使用)。「Samizdat」シリーズには各巻1問は作品名や登場人物を問う問題が収録されているので、作者の偏愛ぶりが窺える。ただ趣味嗜好を抜きにしても、今一番地下クイズにしやすいエロ漫画家ではあると思う。
 
 後半入口の20問で14点。獲れる問題と無理な問題の落差が激しい。これが自分の不勉強によるものなのか、そもそもそういう難易度設定になっているのが測りかねていたが、正直なところ動揺している暇もなかった。
 
71.SIMスワップ【✕】
 エアポケット5。堂々たる社会派・犯罪問題なのに、答えの語感がエロを連想させる点で非常に完成度が高い。これはしっかり知識を仕込んだうえで正解したかった。
72.田舎者【◎】
 重点対策問。川柳から「保見光成」を答えさせる問題が「Samizdat2」に2回も収録されている。川柳全文を答えさせる問題に複数回出会ったことがあり、地下クイズ黎明期に松本博文さんが力強く答えた様子を強く記憶している。
73.アブダクション【◎】
 重点対策問。「Samizdat2」と「3」に収録。31問目と同じく対策のおかげで獲れた問題。
74.西宮維新の会【◎】
 1stで「野々村竜太郎」を出題した際に、周辺知識として押さえてあった固有名詞の1つ。緑色のポスターで「維新の会」と書いておけば勝手に誤解して票を入れてくれるという近畿地方の恥ずべき風習の現れ。
75.『神田川淫乱戦争』【✕】
 エアポケット6。全くご存じなく、これを書くために調べてみて、ピンク映画史というより日本映画裏面史の1ページなのだなと理解した。勝手な想像だが長文難問が強い人の正解率は高そう。
76.キューピー【◎】
 自作対策問に「悪魔のキューピー」から「大西政寛」を問う問題を収録。非山口組系ヤクザの問題を作り足そうと思って、懲役太郎の総集編動画から数問作ったところから2問出たので、こちらとしてはしてやったり。
77.内柴正人【◎】
 1stで出題したつもりだったが実は未出題。「Samizdat1」「3」「そのクイズ凶暴につき1」で出題されたほか、「内柴正人」を前フリに「褫奪」を問う問題も複数。もう「ベタ問」認定して良い領域かも。自分が問題選定担当だったら10番台で出してしまうかも知れない。
78.レイプマン【◯】
 『巨乳ハンター』(作:安永航一郎)と混同しそうになりながら、遠い記憶を辿って9割ぐらいの確信度で。この漫画そのものは読んだことがないものの、作者のみやわき心太郎が晩年に雀鬼・桜井章一のお抱え漫画家として描いていた漫画を『近代麻雀ゴールド』でよく読んでいたので周辺知識として持っていた。ちなみに、みやわき氏は少年時代には福来友吉に傾倒していたようで、オカルトというかスピリチュアル的なものへの耐性がちょっとアレだった様子。
79.ディストリビューター【◎】
 自作対策問。最近では人生SASUKEのあの人もディストリビューターという話も聞くし、クイズ界でもかつては……おっと誰か来たようだ。
80.ヤマギシ会【◎】
 1stで出題。子供の頃に住んでいた地域はよくヤマギシ会の移動販売車が来ており、固有名詞には幾度となく触れる機会があった。親から断片的にヤバさは見聞きしていたが、後に自分で調べて「うわぁ」となった。
81.『シャブまる子ちゃん』【◎】
 旧Twitter連載の最中はしょっちゅうタイムラインに流れてくるのを見ており、その後はほとんど忘れていたが、大会直前にネット上でこの作品の話題に触れているのを見て記憶が上書きされたばかりだった。こういうこともあるんだな。
82.豊田商事【◎】
 これも1stで出したつもりで出していなかった。「永野一男」を答えさせる問題も含めると、片手で数え切れないほどの既出問が見つかる。若手からすれば生まれる前の出来事だが、インパクトの強い関連情報やその末路も相まってベタ問化している様子。
83.オレンジ【◎】
 1stで「毒入りオレンジ事件」から「協栄ジム」を答えさせる問題を出題(未使用)。1stで掲げた「地下基本」の定義の1つ「ジャンル愛好者の間では常識と認識されている事柄」の典型例。
84.母さん助けて詐欺【◯】
 犯罪用語界の「E電」。誰にも忘れ去られていて、もはやどの問題集にも載っていない。自分も完全に忘れていたが、気合のひねり出しで記憶の完全復号に成功した。よくやれたな自分……。
85.熊沢天皇【◎】
 1stで本名の「熊沢寛道」を出題。
86.SILKLABO【◎】
 重点対策問。「Samizdat2」「そのクイズ凶暴につき2」「でらしこ」と3冊で採用され、他にも「エロメン三銃士」など関連問題も対策中にしょっちゅう見た。こちらは一般メディアの露出が少ないので「地下クイズの上位ベタ」というカテゴライズがちょうどいいかも。
87.聾(つんぼ)【◎】
「87問目の割にはメジャーすぎない?」と思ったものの、差別用語が片っ端からタブーになり、「聾学校」すら「聴覚支援学校」に書き換えられた現代社会では、品の良い御家庭で育った若い世代のクイズプレイヤーには全く膾炙しなくなっているのかもな、と思ったりした。
88.鹿児島県【◎】
 対策会で「小桜一家」が出題され、前フリに「鹿児島県」「小桜モンロー主義」もあった。その後自作対策問にも下ろして頭に叩き込んでいた成果が出た。
89.木下富美子【◎】
 重点対策問。「そのクイズ凶暴につき2」に収録。「Samizdat4」にも「木下富美子」から一人会派の「SDGs東京」を答えさせる問題が収録されていた。対策しないと典型的な「知ってるけど覚えてない」にハマっていたはず。
90.Tor(トーア)【✕】
 対策対象にはダークウェブ関連も何問か入れていたが、この言葉は収録されておらず対策の網の目をすり抜けられた形。
 
 後半中盤の20問で17点。重点対策と自作対策が次々とヒットして、この辺でガッツリと手応えを感じ始める。70~80番台にしては難しい問題が少ない気もするが、逆に言えば、この辺を簡単と思えるということは参加者の中で上位層に入れてるはず。
 
91.『超電子バイオマン』【✕】
 そういう作品はあったと薄く記憶していたが、まさか「自意識過剰系エロ問」の代表ワードが答えとは不覚。答えを見た瞬間「嗚呼!」となる所まで含めて良い問題だなあ……。
92.松永太【◎】
 重点対策問。「Samizdat1」「2」で収録。テレビ番組でも採り上げられることも多く、地下クイズプレイヤーの間では更に掘り下げた問題もよく出されるベタ問。事件のえげつなさが際立っていて、調べ物をしたくないという理由で個人的には出題したくない事柄。
93.『雑草で酔う』【✕】
 作者が逮捕された時には著書の内容も込みで一旦は頭に入れた覚えはあるものの、「知ってるけど覚えてない」パターンになってしまった。
94.椿井文書【✕】
 全く知らず。日本の偽書関係は「竹内文書」ぐらいしかマークしていなかった。
95.レイ様【✕】
 全く知らず。裏垢なのに大手、裏垢なのにメインアカウントとサブアカウントとはこれ如何に。少し調べてみたら、インディーズエロ動画サイトの運営主っぽいアカウントが出て来た。これ、こんな大っぴらにやっててアカウント凍結にならんのか。
96.ヘヴンズ・ゲート【◎】
 超難問の中、オアシスのように現れた重点対策問。1stでは「ヘヴンズ・ゲート」から「ヘールボップ彗星」を問う問題を出題。「Samizdat1」でも収録。
97.ホテルセリーヌ【✕】
 廃墟問題やラブホテル問題も何問かは対策に入れたけれど、これはノーマークだった。
98.瀬戸口廉也【✕】
 奈須きのこ以降のエロゲシナリオライターはノーマークなので、答えを見ても「瀬戸口? 牟田口じゃない?」と、第3回細かすぎて伝わらないモノマネ選手権の富士そば店員みたいな感想を抱くだけであった。
99.桜隊【✕】
 「原爆に遭遇」という観点ではヤクザの渡辺長次郎と「原爆下の対局(囲碁の第3期本因坊戦)」をマークしていたが、これはノーマーク。しかし調べてみると、佐野浅夫が所属していたことなども含めて一般クイズとしての出題価値も高いので、純粋に知識として知っておきたいと思った。
100.有奈(ありな・)めぐみ【✕】
 1stで完全に趣味に走ったマイナー動画サイト素人女優の問題を100問目に据えたので、今回も似たような趣向で来るかな~と、開催委員長の趣味に合わせて援交モノ裏ビデオの対策問題を作っていたが、不発に終わる。聞いたことのない女優さんだったので一応名前で検索してみたが……自分はお世話にはならないタイプの方だな。
 
 ラスト10問は2問正解。意気揚々と臨んだが見事に撃ち落とされた。自分が獲った2問は他の上位層も正解しているだろうから、残りの8問を攻略した人がどれぐらい居るかでプレートの色が決まるな、と考えていた。
 
近似値:409【230=誤差179】
 自分は近似値が苦手なので、下手に考えるよりもと思って問題を読む前から最初に書く数字を決めており、その後で問題を見ながら0を足したり引いたり、先頭の数字を足したり消したりしている。最初は1230としていたが、さすがにまぁいくらなんでも、と思って千の位を消した。
 
 ペーパー終了後の目算では70点+α程度。最終的には75点だった。
 それなりに上位には来ていると思っていたものの、素点そのものは過去にラージABCやabc seniorで黄色~緑プレートだった時と変わらないため達成感がまるで無し。なのでペーパー1位で呼ばれた時も今ひとつ現実感に乏しく、インタビューも淡々と雑談に応じるという有様であった。(あとは自分の作った1st過去問から結構出たので勝手に『なんかインチキくせえなあ』と自虐していた)。後から「そこは『まずは、よし(=井上嘉浩の最期の言葉)』じゃないんですか」みたいなことを言われて、「オー、ミステーク!」と叫びたくなってしまった。一生にもう1度あるかどうかも分からんのに勿体ない!
 ペーパー1位の嬉しさが湧いてきたのは、実は自分が敗退した後。自分にはとても出来ないファインプレーを連発する人たちを見て、「この人らにペーパーで上回れたのは誇れることだな」と、素直に自分を褒めてあげられる気持ちになっていった。自分が始めたこの大会が自慢できるものになったのは皆さんのお陰です。有り難うございました。これからも、どうか何卒。