自動車教習所の歴史

公安委員会が指定する指定自動車教習所や、免許制度はどのように始まったのでしょうか。
指定自動車教習所が誕生するまでの歴史を紹介します。

指定自動車教習所とは

指定自動車教習所は、道路交通法第99条に基づき、各都道府県の公安委員会が指定した自動車教習所のことです。指定自動車教習所は、法令に定められた教習を行なうための運営基準に適合しなければなりません。運営基準には、公安委員会の審査に合格した指導員や検定員を配する人的基準や、教習に使われるコース、設備、自動車などの規定である物的基準などが含まれます。指定自動車教習所では、卒業検定に合格すると免許試験場での技能試験が免除されます。

自動車教習所の歴史

自動車学校の歴史は古く、全国共通の免許制度が始まる以前から存在していました。指定自動車教習所が誕生するまでの歴史を追っていきましょう。

自動車学校の先駆け

日本で最初の自動車学校は、1915年(大正4年)に実業家の鈴木靖二によって設立された東京自動車学校です。鈴木靖二は、故山階宮菊麻呂王殿下の運転手の経験を持っています。

全国共通の免許制度の発足

1919年(大正8年)に自動車取締令が公布され、全国共通の免許制度が発足しました。すべての車種が運転可能な甲種免許と、車種が限定される乙種免許がありました。1933年(昭和8年)には自動車取締令が全面改正され、乙種免許が普通免許となりました。内務大臣の発行する技量証明書によって技能試験が免除される、現在の指定自動車教習所に近い制度が制定されています。

「指定自動車練習所」の制度化

1948年(昭和23年)に、道路交通取締法が公布され、指定自動車練習所がスタートします。当初、指定自動車練習所を指定したのは、都道府県公安委員会ではなく各都道府県の知事でした。現在の指定自動車教習所の卒業検定によって免除されるのは技能試験のみです。しかし、指定自動車練習所の発行する卒業証明書があれば、技能試験に加えて学科試験も免除され、1949年には試験の免除期間が指定自動車練習所の卒業後1年以内と改正されました。

全国統一的に運用される「指定自動車教習所」

1960年(昭和35年)に、道路交通取締法が廃止され、道路交通法が公布されました。指定自動車練習場から指定自動車教習所の制度に変更され、運転免許試験のうち技能試験のみが免除となる現在の形へとなりました。各都道府県公安委員会によって、指定を受けますが、全国的に統一した基準で運用されています。

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※情報引用元 I.S.免許センター 免許の匠

「免許の匠」が取り扱う教習所一覧。

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