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社会人選手権を終えて

2023年6月7日から11日まで行われた全日本社会人選手権大会

福井永平寺ブルーサンダーは初の公式戦として臨みましたが、トヨタ車体と対戦し28-23で敗戦。
続く順位決定トーナメントで湧永製薬と対戦し33-31で敗戦。
最終戦となる順位決定戦でトヨタ自動車東日本と対戦し31-24で勝利。
最終結果は7位として大会を終えました。

個人スコアとしては3試合出場、14/16得点、決定率87.5%、7m獲得数4回でした。

今大会はチームとしてかなり重要な大会でした。昨年の社会人選手権大会ではトヨタ車体に勝利し北陸電力ブルーサンダー史上初となる主要大会でのベスト4に進出した大会でもあり、活動拠点である福井県での大会開催、そして福井永平寺ブルーサンダーとして初めて出場する公式戦という事もありチームとしても強い気持ちを持って臨んだ大会でした。シーズン最初の大会としても良いスタートを切りたかったですが、初戦のトヨタ車体戦では点差以上に内容が悪い試合でした。

トヨタ車体戦

勝てば決勝トーナメント進出、負ければ順位決定トーナメントという試合で福井永平寺ブルーサンダーもトヨタ車体も絶対に負けないという気持ちでいたと思います。

試合の勝敗を決めたのはミスの多さだと思います。北陸電力ブルーサンダーの時から課題であったミスからの失点が特に目立っていて、オフェンスの成功率がかなり悪かったと思います。前半は僕にボールがほとんど回ってこず、難しいシュートを打たされると言う展開が多くありました。チームに中田選手が新たに加わり攻撃力も追加されましたが、それでもなかなか突破できない状況のまま前半は終了しました。後半は僕やウイングプレイヤーまでボールが多く回るようになりましたが、相手GKのセーブやオフェンスでの簡単なミスなどで波に乗り切れずにいました。それでもGKのセーブやディフェンスが機能してきた事もあり点差をキープする事ができていました。終盤に連続得点で5点差まで縮める事ができましたが、追いつくことは叶わず敗戦となりました。

この試合は多くの課題が浮き彫りになり、日本リーグ開幕に向けて何をするべきかが明確になった試合で個人としてもチームとしてもその点に関しては良かったと思います。なんの成果も得られない敗戦ほど意味のないものはありませんから。

湧永製薬戦

 続く湧永製薬戦も僕たちが克服しなければならない課題が出た試合でした。この試合はわかりやすく勝ち試合を落としたものになります。前半は同点、展開としてもそこまで悪いものではなかったと思います。問題は後半、要所でのミスでした。

僕はハンドボールに限らず試合には流れがあると考えています。この流れをいかに相手に渡さずに展開していくかが重要だと考えているのですが、試合が終盤になればなるほど流れというのは小さなミスで移ってしまいます。

だからこそしっかりとシュートを打ってオフェンスを終了したいのですが、当然相手も勝つために動くのでそう簡単にはいきません。最終的には相手の方が勝負所でのミスが少なく、決めるべきシュートを決めていたことによりついた2点差でした。この試合で競った試合をいかに競り勝つ事ができるか、競り勝つようにならないと昨年までと何も変わらないままです。この課題を再認識できたのはチームにとっても大きいと僕は考えています。

 

トヨタ自動車東日本戦

大会最終戦となったトヨタ自動車東日本戦はかなり理想的な試合展開ができたと思っています。前半からリードを作り、点差は縮められてもリードをなくす事なく試合を終える事ができました。理想的な試合運びで勝つことはできましたが、試合中にはミスが連続するタイミングや選手同士のコミュニケーション不足もあったので完璧とは言えないですね。

この試合でも普段からもっと選手同士でコミュニケーションを取る必要があるということを理解する事ができ、その後の練習では今まで以上にコミュニケーションを取る事が増えていると感じます。

何よりこの試合はコートの中で戦う選手、ベンチにいる選手やスタッフ、そして何より会場で応援していただいた観客の皆様と一緒に戦う事ができていたと思います。それまではかなり静かなベンチだったのですがこの試合はベンチも一緒に声を出して戦おうと事前に話があったため今までとは全く別のチームにも見えました。チームスポーツである以上、ベンチというものが存在し、1つのプレーに対しベンチがまとまってリアクションを起こすなどとても簡単でとても重要な事ができていなかったんだと感じましたね。少し大袈裟に、監督から注意されるくらいやってみるとチーム全体の士気がどんどん良くなるかもしれません。

大会を通して

 この大会を通して僕は良い大会だったと思います。当然、勝ち上がって決勝トーナメントで戦いたかったですが、チームの課題を理解する事もできましたし、福井永平寺ブルーサンダーの公式戦初勝利もできました。個人的にも少し満足できるようなプレー面だったと動画で振り返りながら思います。何より大きいのは今のチームの立ち位置を具体的に確認する事ができた事です。出場していないチームもありましたが、日本リーグのチームと試合をして7位という結果が目に見えたというのが良かったと思います。

今までは昨シーズンまでの成績でしか判断する事ができず、新しい戦力が加わりどのように変化しているかを全員が理解できる良い大会だったと思います。あとはこの大会を通して出た課題をどれだけ改善する事ができるかが、これから始まる日本リーグで成績を残すことに直結してくると思います。すべてのチームに変化があり、リーグとしても新たな参入チーム「富山ドリームス」を加え全13チームでシーズンが始まります。そしてシーズンも昨年に比べ長い期間になっています。自分たちのチームや自分自身が置かれている環境を含め、今シーズンはかなり変化が多い年になっています。この変化に取り残されず、自分自身も成長という変化をできるように頑張りたいと思います。

 改めて第11回全日本社会人選手権大会、たくさんの応援ありがとうございました。現地で観戦していただいた方もライブ配信で観戦していただいた方も大会を通して素晴らしい試合が沢山あって見応えがあったと思います。福井永平寺ブルーサンダーは3戦1勝2敗という結果でした。7月から開幕する日本ハンドボールリーグは男全13チーム、レギュラーシーズンだけで156試合行います。現地観戦もハンドボールプラネットでの配信観戦など色々な形で観戦を楽しんでもらえると思います。昨シーズンに比べ2ヶ月近く長いシーズンとなりますが、応援していただけるすべてのハンドボールファンの皆様に楽しんでもらえるようなシーズンにしたいと思っていますので選手、ファンの皆様、運営の方々、全員で楽しんで闘いましょう。また、北陸電力ブルーサンダーから生まれ変わり、新たな戦力も獲得し名前や運営、チーム体制など多くの物が変化した福井永平寺ブルーサンダーの応援をよろしくお願い致します。

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