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大学に馬鹿でかい蜘蛛を仕掛けた話

 皆さんは、ご自身の大学は好きですか?

 僕は、自分の大学が大好きです!
 なので今回は、馬鹿でかい(広げたら75センチ)蜘蛛のおもちゃを大学に仕掛けることにしました!

 準備するのは二点
・でっかい蜘蛛(Amazonより)

スクリーンショット 2021-11-15 15.43.23

↑イメージはこんな感じです(笑)
・蜘蛛注意のチラシ5枚(5枚だけなのは、学校のスタッフにバレずにやりたかったからです!)

スパイダーパニック


 上記の二つを用意できたら、早速本日11/15の朝8時から仕掛けました。

 ここからは、文章の表現を変えて時系列順に起きた出来事について記していきます。

8時

 僕の大学は三階建ての豆腐建築で、基本的に学校のスタッフ(今後はIM局と呼ぶ)は一階から二階までしか頻繁に行き来しない上、週一登校で大学へ来る学生の授業教室は三階にある。
 そのため、僕はまず、早朝から掃除している清掃員の目につかないよう隠れながら、3階の授業教室の入り口二つに注意喚起のチラシを貼り付けた。

 その次に、学生の目につく二つの階段の踊り場にもチラシをそれぞれ一枚ずつ貼り付けた。

 最後に一枚だけチラシを残し、僕はでっかい蜘蛛を学食の電球に貼り付けた。

スクリーンショット 2021-11-15 16.23.06

早朝なため、まだ食堂の電気がついていないときの写真↑

11時半

 アイディア実行に協力してくれた友人と大学で合流したのち、最後の一枚のチラシを、食堂前のドアに貼り付けた。
  僕は、お昼休憩(12時10分)に入ったみんなの反応を今か今かと待ち構えた。

12時10分

 待ちに待った昼休憩の時間。僕と友人は早々に学食を注文し、ゆっくりとご飯を食べながら皆の反応を伺った。

 しかし、誰も電球に張り付いた蜘蛛に気づかない。

 おかしい、チラシを見ているはずなのに、誰も蜘蛛の存在を見つけようとは思ってないのだろうか。食堂に入ろうとした時、一年生の女子学生2人がチラシを見て楽しそうにしていたではないか。

 僕の中で、早朝からバレないかとヒヤヒヤしながら仕掛けたこともあって、徐々に不満が溢れ出るようになった。
 そんな僕をみて友人は、もう少し待ってみようと提案し、僕はそれを受け入れてもう少し待ってみた。

 そして、待っている間皆のことを観察してみると、面白いことに気がついた。

 みんな、天井なんかみたりしないのだ。

 自分の手元の携帯、もしくは目の前の人にしか目線がいかない。1人でご飯を食べている学生は、地面を見つめながら歩いていた。

 なんだこれは。

 蜘蛛が仕掛けてある電球の真下を何度か通った人も、全く気づいた様子がなかった。

 絶対ウケると思ったプロモーションビデオを、いざ配信してみると誰にも見られずコケたような気持ちになった僕は、友人とともにしょんぼりしながら食堂を後にした。

14時

 IM局のMさんが僕たちの方へやってきて、蜘蛛のチラシを貼った人を知らないか聞いてきた。僕と友人は知らないふりをしてその場をやり過ごしたが、その10分後、Mさんが再びやってきた。

 今度は、施設担当の方と一緒にやってきて、僕だけを呼び出し、別室に連れて行かれた。

 「なぜ呼ばれたか、わかりますよね?」

 Mさんはそういうと、ニヤニヤしている僕を置いて話し始めた。

 Mさんの主張と僕の反論をここにて、簡単にまとめてみた。

 Mさんの意見
 1.その活動を無許可でやるということは、一種のテロ行為である。
 2.施設担当の方に一声かけるだけでもだいぶ状況は良くなる。
 3.周りの大人や見る人がそのポスターを見て、本当にいると思ったらどうするのか。
 4.そもそも、心配をおかけしてしまっている自覚はあるのか。
 5.なぜ今まで筋を通して生きてきた君が、急に筋を通さなくなったのか。

 僕の意見
 1.テロ行為ではなく、ある一種のアートである。
 2.一声かけたら、そもそも断られる。それこそ、ポスターを見て楽しそうにしている人もいて、誰がやったのか気になった人もいる。そんな人全員に、僕がやりました〜なんて言ってたら、かなりつまらない。
 3.本当にいると思ったら、探してみれば良い。みんな正面か地面しか見ない。これだけの施設があるくせに、享受しようとしない。そして、探して蜘蛛が見つかったら、きっとみんなこう思う「なんだよ、偽物か!」と。
 4.心配をかけてる自覚はないし、別に心配してくれても構わない。なぜなら、いずれ僕がやったってバレるもの。その時は、今回みたいに直接話せばそれで良いと思っている。
 5.筋を通した生き方が、窮屈に感じている。イノベーターになれるかはわからないけど、一度筋通すということをやめて、無秩序に生きてみたくなった。

 僕とMさんの議論は、困り果てた施設担当者を端にどんどん白熱していった。(僕の主張がかなり無理矢理なのは、優しく目を瞑ってほしいところだ)

 最終的には、こういう無秩序な活動を続けると主張する僕に、Mさんは、やるのは良いけど、場合によっては停学、もしくは退学になるが、そこまで考えてはいるのかと聞いてきた。

 僕はこう答えた。

 「もう母親には伝えてます。退学になったらごめんなさいと。
  ただ、僕は今日、このチラシを見て少しでも話題になってくれたことを実感して、やってよかったと思ってます(インスタのストーリーに載せる人や、実際に楽しそうにチラシを見て話す女子学生2人などがいた)。
  そして数年後、みんなが卒業して、IM局とともに当時を振り返って、意味わからんけどおもろかったなと言ってくれれば、僕はそれで満足です」

終わりに

 IM局からお叱りを受けた後、友人から、今日は登校する人が少なかったけど、水曜日はかなり多いという情報をいただきました。これはとても楽しみです。それまでに蜘蛛が回収されなかったら、是非ともみんなの反応を見たいと思いました。

 最終的には、僕はこの立ち上がってからまだ2年目の大学━━情報経営イノベーション専門職大学━━が少しでも盛り上がってくれればと思ってます。この大学には、こんなイベントがある、こんな面白いやつがいる。そう思って学校に来てくれる人が増えれば、それだけで嬉しく思ってます。

 そして、僕がこういう活動をするのにも、僕なりの役割があると思っているからです。大学には、自治委員会や、スタートアップ委員会など、さまざまな委員会があり、企画もたくさん抱えています。しかし、そのどれもがうまく実行されません。それはもちろん、IM局の人間が僕たちの企画に現実味がないということで却下されているということもありますが、それ以上に大学に来る人が少なすぎるのです。

 僕は、どこにも所属していない人間だからこそ、集団の中での意思決定機関から外れ、「狂」を意識して動くことができると思います。停学になろうが、退学になろうが、大学に来る皆さんが楽しいと思ってくれるような活動ができれば、僕はそれで満足です。

 そのため、今回は蜘蛛でしたが、これから先はまた別の何か、誰もやらないことをやりたいと思います!

PS
 友人が、テロ行為って言われる理由として、チラシに「退避すること」と書いてあるからではないかと教えてくれました。確かに、めっちゃ人命がかかっているような言い方をしてしまったと、今更ながらそれについては反省しました(笑)

 そんなわけで、水曜日に期待して待とうと思ってます。

 長々ありがとうございます!!
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