頬粘膜がん 416日目 ピアサポートとか


 頬粘膜癌 416日目。

 血圧 119 - 86 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 99 %
 脈拍 87 拍/分
 体温 36.6 ℃
 体重 73.6 kg

 昨日は県の主催するピアサポート研修というものに参加してきた。

 ピアサポートって聞いたことがあるような、聞いたことがないような。
 ぼくのようながん患者だと意外とこの言葉に触れることが多いかもしれない。

 ピアサポートっていうのはざっくりいえば、病気や障害を持つ当事者がその経験や知識をもって同じ病気や障害を持つ方に情報提供したり一緒になって考えたりすることで、より親身なサポートができるのではないかという考え方だと言えるだろうか。

 例えば先輩のがん患者が、新しく患者になられた方をサポートする。その際に、偏見を持ち込まず、相手の方を尊重し、十分に傾聴し、必要に応じて自分の体験を語ったりする。患者会などでおこなわれているし、今どきであればSNSや掲示板などでもそのような事が行われていると思われる。

 患者会などでは、サポートする側が適切にサポートを行えるように講習会や勉強会を受けた方をサポーターとして認めている場合も多いのではないかと思う。


 逆に、ネット上のSNSや掲示板でやり取りされている情報については特に精査されていないケースも多いのかもしれないと思う。


 がんであれ、普通の障害であれ、医学的な内容に踏み込む場合、エビデンスが取れている情報(基本的には保険医療に基づくもの)を中心にやり取りしないと、場合によっては情報を受ける人だけでなく、情報を発信する側もそのやり取りの課程でダメージを受けるような事になる可能性もある。


 そういう意味でも、ピアサポートにおいてはやっていいこと、やってはいけないことなどについてある程度しっかりした教育というものが必要になってくるのかもしれない。

 もちろん、いろんな方が自分の障害や病気についてブログで情報を発信したりすることは自由ではある。一方的な情報発信の場合はともかく、今回話題に出しているようなピアサポートといわれる対面を中心としたサポート行為においてはそこらへんをしっかりと踏まえておかないとせっかくの良い思想を基にした障害者の支援をだいなしにしかねないかもしれないなぁと思ったりしている。


 厚労省がピアサポートについて全国で統一的に講習会を行おうとしているのはそういう不幸な事故を防ぐためなんだろう。もちろん、障害者支援の事業所などにおいて質の高いサービスを提供し、それに見合った加算を受けるための資格要件として働く部分も大いにあるとは思うが。


 僕が参加した研修では、参加者はおおむね60名ほどであった。

 ピアサポーターとして障害者支援事業所にて今後業務につく、またはつく予定の者

。行政の窓口でピアサポーターとして働く、または働く予定の者。支援事業所や行政機関でピアサポーターとともに働く管理者。これらの人々が研修に集まった。


 なかなかである。

 かなり面白いメンバーが集まっていた。個性的な人々。


 今月は基礎研修で、来月には専門研修がある予定だ。おもしろい研修会になりそうである。ピアサポートという場所で自分が何ができるのか、あるいは何がしたいのか。じっくり考えることができそうだ。



 今日もいい1日であった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?