頬粘膜がん 145日目 食堂にてさらなる冒険


 頬粘膜癌、145日目。

 血圧 100-76 mmHg
 血糖 98 mg/dL (朝食前)
 酸素 98 %
 脈拍 78 拍/分
 体温 37.0 ℃
 体重 77.0 kg

 さて、あとひとつ寝ると退院である。
 もういくつねるとお正月 って歌があったのを思い出しながら、お正月の所が退院になったと思って口ずさむと、どうしても文字数が合わなくてうまく節が取れないわけだが、それはいいとしよう。

 退院したら、何をしようって歌詞に繋がっていくのだろう。さて、退院したら何がしたいかね。まぁ、基本シャワー生活だったのでゆっくり風呂に入りたいかな。入院中という事でシャワーが基本で(一応、湯もはったりするんだが)、制限時間が30分なのでのんびりとお風呂というわけにはいかない。なので、ゆっくり風呂に入りたい。

 あとは、美味しいコーヒーが飲みたいんだが、今のこの味覚ではどうなんだかってのはあるよね。あるにはあるが、美味しいコーヒーを飲む習慣を取り戻しておけば、後から味がついてくるんだろう・・・・・・多分。

 なんて事をちょっと思いながらぼちぼちと今日も過ごしていた。

 そうそう、散髪をした。
 前回も、放射線用のフェイスカバーを作成する直前に病院内の散髪屋さんで散髪をしたわけで、かれこれ3ヶ月ぶりぐらいになっている。ちょうど予約も取れたので本日散髪して頭もすっかり短くしてさっぱりである。
 行きつけの散髪屋もあるんだが、いきなり首がブラックジャックな状態で行っても大丈夫なもんなんだろうかね。まぁ、今後もずっと病院の散髪屋へ通うというわけにもいかないんだから次はいつもの散髪屋にって事になるんだろう。それはそれでちょっと楽しみではあるのだがw

 昨日に引き続き、本日も昼食は食堂にていただいた。
 今日は写真撮り忘れたので画像無しである。いただいたのは玉子丼だ。
 玉子丼とは、いやはや冒険というにはほど遠くはないかね?と自分に問いたい。親子丼やカツ丼ではなく玉子丼である。メニューにあれば天丼なんてのも悪くはないんだが、天ぷらについては豪華な天重になっていて、どう考えても食べ切れそうにないので残念ながら天ぷらは見送りだ。
 親子丼、カツ丼も魅力的ではあるんだが、ここしばらくの食事の状態から考えるに、鶏肉はどうも一般的に食卓に供される切り分けられた大きさは実際の所は僕にはちょっと大きくて半分ぐらいにしたい所である。丼の中の鶏肉を半分にしながら食べるのはちょっと面倒な感じである。大きさもさることながら、唾液の分泌が非常に悪いので水気のあるしっとりした食べ物が食べたいというのもある。よって親子丼はパスである。
 カツ丼も良さそうなのだが、カツをしっとりさせて食べたいわけである。まぁぶっちゃけ一瞬味噌汁に浸してから食べたいくらいの勢いである。カツ煮って状態で丁度いいぐらいの感じなので、ねぇ、やはり味噌汁とのマッチングが必要になりそうな感じじゃないですか。というわけでカツ丼もパスである。
 よって、玉子丼である。って書いてきているけれど、実は玉子丼は結構好きで普通に注文したりする。美味しいうどん屋さんの玉子丼は大変美味しかったりするのである。
 玉子丼、味噌汁とお漬物がついておりました。お漬物は大根の紫蘇っぽい風味の奴で、味噌汁は豆腐となめこという完璧な布陣だ。絶対美味しい奴である。
 今日は昨日と違いしっかりと完食。無理はしていないで完食できた。まぁ腹一杯ではあったけれど。塩味が鈍いというか分からないのは変化なし。塩味はわからないんだが、味噌汁の風味はわかる。ちゃんと味噌汁っぽい味に感じる。もしかして、塩っぽいのと味噌っぽいのは僕の味覚センサーでは別扱いなのかもしれない。先日病棟で出た赤だしの味噌汁も赤だしっぽい味がしたという感じがあった。
 退院したら、塩と醤油と味噌の関係について味の確認をしなければならないなぁと思ったりした。まずはそこからスタートだよねみたいな。どんな調味料の味がどういう風に感じるのか。そこをチェックしなければ。

 今日も無事に食堂での冒険をこなして帰還した。マイスプーンは今日も大活躍だった。これからは出かける際(食事の可能性があるなら)にはマイスプーンとマイハサミは必須かも知れない。スプーンはお店でお願いすれば出てくると思うのだが、僕の場合はこの先割れスプーンくらいの大きさと厚みがよろしいのである。これ以上大きくなると開口障害があるとやや厳しいのだ。
 そこら辺を再度確認できたのも良かった。

 とにかく、今日もいい1日であった。


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