頬粘膜がん 287日目 盆休み3日目


 頬粘膜癌 287日目。

 血圧 111-78 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 97 %
 脈拍 71 拍/分
 体温 36.7 ℃
 体重 70.0 kg

 お盆休み3日目。
 って、おいおいすでにお盆休みの半分ですかっw

 ってわけでお盆休みのメインイベントであるところのお墓参りに行ってきました。
 僕の親父の墓と、嫁さんの実家の墓(2か所)を巡回するわけである。まぁぶっちゃけ1日仕事である。
 毎年、次男が車を出してくれてみんなで一緒に回ってくるのが慣例になっているが、なんだかんだと付き合ってくれている次男には本当に感謝だ。面倒くさがらずにこういうのに付き合ってくれるのがこいつの本当にすごい所だと思う。やっぱり正直きっと面倒くさいことだってあると思うんだ。連休になっているだろう休みの1日を割いてくれるわけで。根が優しい男に育ってくれて良かった。
 小さいころから、お盆休みはお墓参りに行くものだよとか、お正月は一緒に朝にお雑煮を食べるんだよとか、冬至にはかぼちゃを食べるんだよとか、そういう季節の風習を伝えるようにはしてきたけれど、それが彼らの(うちは男の子二人と女の子一人の子供に恵まれた)世代にきちんと受け入れられるかどうかはまた別の問題なのだから。もともと、僕の実家にはそういう季節の習わしについて守っていく習慣はまったくと言っていいほどなかったので、僕も彼らと一緒にそういう風習を習慣にしてきたわけだ。

 嫁さんの実家の墓を2か所まわって、お義母さんの懇意にしていた定食屋さんにお昼を食べに行く。いつもはお義母さんが一緒なんだが今年は病院から出られなかった。おかみさん(お義母さんと幼馴染なんだと思われる)に、”〇〇ちゃんは今年はどうしたん?”って声を掛けられ、最近の様子なんかを伝えたり。いつもお墓の掃除はいつもこちらのお宅で面倒を見てもらっている。(お墓も隣同士なのだ)
 ここの今の主人(おかみさんの息子さん)は、うちの嫁さんの幼馴染ということになるんだが、かれこれお盆に20年以上通っているが最初のころは息子さんは別のところに自分で店を出していて先代が店を取り仕切っていた。途中からお店に戻られて今では立派な店主になられ、今年は孫ができたのだそうだ。
 いつも、お義母さんがお参りしていた先代の仏壇には今年は嫁さんがお参りしてきた。こうして少しずついろんなものが変わっていく。変わらないもの、変わっていくものいろいろだ。来年にはどうなっているのかはわからないけれどまた同じようにお昼を食べに寄れたらいいなと思う。
 お店では高校野球の放送が小さな音で流れていた。いつもの夏がこの店にある。今年はお義母さんがいないだけで。

 5月の命日あたりにはもちろん参っているんだが、お盆には改めて親父の墓にもお参りする。嫁さんの実家まわりのお墓参りをして最後に親父の墓に参ってきた。”来年も元気ならまた墓参りに来るからな”と声をかける。墓の向こうで親父は何を思っているんだろう。

 ひとしきり、墓参りを終えて今年のお盆はひと段落だ。
 
 山の親父の墓を後にする頃、夕方の風が吹いていた。遠くからヒグラシの声が聞こえてきて、夏が過ぎていくのを知った。

 今日もいい1日であった。


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