頬粘膜がん 380日目 診察結果


 頬粘膜癌 380日目。

 血圧 123 ー 94 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 98 %
 脈拍 79 拍/分
 体温 36.6 ℃
 体重 72.5 kg

 退院後最初の診察日だ。

 受付をして診察室の前で待っていると、外来看護師の方がやってきた。退院して何か変わったことはなかったかどうかの確認。現状の状態確認などの聞き取りに来られたようだ。病棟ではお見掛けしなかった方だったのでちょっと緊張。(いや、特に緊張してはいないなw)

 早めに受付しているので順番は2番目でお呼びがかかる。

 診察室には主治医の先生のほかに、若い男性が立っておられる。研修医の方かな? と思っていると、どうやら学生さんの実習なんだそうだ。各科を回って自分の専攻したい科目を決めていくのだそうだ。

 診察の合間に学生さんにあーだこーだと聞いたところ、やっぱり人気は外科なんだそうだ。あとは眼科とか。一時産婦人科は開業してからの訴訟リスクが高いので眼科とか耳鼻科に人気があると聞いたことがある。


 さて、問題の僕自身の事だが、開口障害があり麻酔時に呼吸のためのチューブを口から入れるのに充分なスペースが取れないため、手術時には気管切開を行った。

 術後順調にチューブは抜いて自然に切開部が閉じていくのを待っていたのだが退院時までには閉じることはなかった。退院時はまだ息をすると、首のあたりがヒューヒューいっていた。深呼吸したり、力いっぱい息をするとビビビーーッと首のあたりから空気が漏れる。そんな状態だった。

 ちょうど3~4日ほど前ぐらいから音がしなくなって切開部は完全に閉じたような感じだ。この気管切開の傷跡が閉じないで空気が漏れる状況、慣れてしまえばどうということもないんだが人ごみに行くときなんかには少し気になる。まぁぐっと急に息をすると首からヒューヒュー音が漏れるから。

 でも、実質的にはそれよりも排便の時に力むことができないのがつらかった。力もうと思っても首から空気が抜けてしまう。首から息が漏れてしまうと力みが抜けてしまうのであるw 閉まらない話であるw

 傷口が塞がってからトイレに行くと、実に快適な状態にもどった。いやぁ、ちょっとしたことなんだけど、こんなに違うものなんだなぁと改めて人間の体の不思議に思い至った。

 ”首から空気が漏れると力めない”


 さて、気管切開部もしっかり閉じていることも確認され、頸部廓清した傷口も見てもらったが綺麗な状態で非常によろしいとのこと。テープで隠しているんだが、これは傷口を隠す以外に、こうやって保護しながら皮膚同志を固定して傷口が引っ張られないようにしておくと傷が治っていく際に綺麗に治るのだそうだ。

 確かに反対がわの去年切った部分もケロイドなどには一再ならずに綺麗に塞がっている感じがする。指で触るとしわになっているぐらいの感じになっていて、案外目立たないのかもしれない。っていうか、自分の首もとって案外見えないのでよくわからんのだが。

 そんなわけで傷口のテープは2か月くらいは最低貼ったままなんだそうだ。そんなに長い期間テープ貼っておくとは思ってなかったのでちょっとびっくりである。


 傷口まわりの状態を確認したあと、いよいよ病理検査の結果の件である。


 病理検査には都合30個弱のリンパが持ち込まれて検査された。

 それなりに大きくなっているものもあって、それら(癌に侵されているであろうリンパ)を切除するのが今回の手術の目的であった。で、実際に病理検査した結果、実は癌細胞は見つけることができなかったということである。

 癌細胞が無かったっぽい。これは、まぁ転移してなかったであろうと思われるのである意味良い結果であったと言えるだろう。もし癌細胞が見つかっていた場合はどれぐらい浸潤しているかとか、これから抗がん剤治療をするかどうかとかいろいろなオプションを考える必要がある。しかし現時点で癌細胞が見つからなかったので、おそらく今回転移はしてなかったであろうということになった。


 まぁ今後転移しないという保証はないので経過を観察し続ける必要はあるんだが、まずは一件落着である。

 手術はしたが、無事転移をしないで癌発見から1年を迎えることができたということである。術後のいろいろの副作用というか不都合は出るだろうがいいじゃないか。とにかく今は転移でなかったことを喜ぼう。


 今日もいい1日であった。


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