頬粘膜がん 178日目 広島紀行3


 頬粘膜癌 178日目。

 血圧 121-86 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 99 %
 脈拍 74 拍/分
 体温 36.5 ℃
 体重 73.9 kg

 今日は火曜日。火曜日はお義母さんのお見舞いに行く事になっている。
 先週転院して環境が変わって元気にしているか心配だった。まぁ、今まで市民病院ではは実際は面会はできていなかったので調子が良かったのか悪かったのか実際の所はあまり分からなかった。
 僕自身も入院している間にお義母さんが入院しているので、入院の直後の状態も実は良く分かっていない。先週久しぶりに会ったけれど、随分息があがるようになってしまったんだなと思った。僕の知っている頃は、まだじっと座っている時には息が整っている状態だったからね。
 今日病室に訪問した際はベッドで横になっていた。酸素マスクは付けたままだ。横になっているときも酸素は常に必要という事んあのだろう。
 明日は、テイジンの担当の人が在宅酸素の機械の入れ替えに来られる。妻に聞いたら、いつ退院してきてもいいように準備は整えておくという形なのだそうだ。なるほど。

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 さて、広島紀行3である。
 昨日の段階で厳島神社に参拝して牡蠣ポン酢とビールの所まで到着した。さぁ、もうひとしきり広島である。
 宮島には奈良公園と同じように鹿があちこちにいる。鹿せんべいが売っているのかわからないけれど、それらしい呼びこみは聞こえてこない。かの鹿達は何を食しておるのだろうか? まぁ観光客の食べ物を横取りしているのはほぼ間違いないのだが腹を満たすほどに横取りできるものだろうか? あまり動物臭くない鹿達は意外と観光客にかわいがられているのかもしれない。

 牡蠣ポン酢とビールをやって鹿との一戦にも勝利をおさめた僕はすっかり元気になった。次は豊国神社の五十塔を眺めて歩く。ロープウェイにのって山頂を目指すコースもあるのだが、山頂まで行くともう帰る時間になってしまいそうだ。もう少し食べ歩きしたら宮島を後にしなくちゃ。

 途中で謎のオブジェに出会う。なぜか赤い社にまつられている馬。
 ガイドブックとか旅行案内にも出てこなかったので謎馬なのだが、どうやら厳島神社に奉納した馬がつぎつぎと白馬になってしまうという神話があるようで、奉納されて白馬になった馬をまつっているのかもしれない。
 イロが白で目が赤いのでメラニン色素異常であるなぁ。がんの中にそんなのがあったような・・・・・・悪性黒色腫にはそんな症状もあるとか。なるほど。できる限りお元気にお過ごしいただきたいものである。

 謎馬を拝見した後は門前町の商店街を冷やかして歩く。っていうか、もみじまんじゅうと牡蠣ポン酢しか食べてないのでもうちょっとは食べたいぞ。
 広島といえばしゃもじ、しゃもじと言えば広島だ。いや、知らんけど。
 っていうか、カープの応援席では応援の際に2枚のしゃもじを打ち鳴らすという儀式が行われている。傘を揺らしたからってホームランが出るわけでもないだろうが、しゃもじも以下同文・・・・・・。あの打ち鳴らしたしゃもじではご飯は盛らないよね、多分。っていうか、僕は今時の表面がつぶつぶになっていてご飯がくっつかないしゃもじが好きだ。木のしゃもじは炒め物をするときに使っていたが長年使ううちにメッチャちびてしまったので引退していただいた。でっかいやつをお土産で1枚買ってもいいかと一瞬思ったが、これは絶対駄目な奴だ。持って帰って、でっかいしゃもじでひとしきり盛り上がる。
「いやぁ、こんなでっかいのでご飯よそったらいっぺんに2合ぐらいなくなっちゃうねぇ」
ケラケラ・・・・・・。で、次の日からはでっかいしゃもじが数日居間のテーブル上に鎮座しているんだが、はっきり言って邪魔である。置物としてのオブジェにしても存在感はあるがおしゃれ感はほぼ無し。赤べこの置物とかと一緒で、旅の雰囲気はあるかもしれないが、部屋の雰囲気はぶちこわれである。・・・・・・やめておこう。

 しゃもじのお土産を見たあとは牡蠣の土手焼きなるものを食してみる。

 多分、もともとの名物感は無いんだが、こういうのは間違いなく旨いのである。やべぇくらいなアツアツである。ぶっちゃけ、口がアレな状態なので熱い奴はヤバいのである。ふうふうしながら端の方から少しづつ囓る。あちち、アチチ・・・・・・。 ん? なんか周りの目線が熱いぞ、そんな熱い視線を送られたら・・・・・・って、俺様の串を背後から狙う鹿が追っていた。いきなり左後方からでかい顔が飛び出してきたのを左の肘をぐっと持ち上げで鹿の顎を上にのけぞらせて串を守る。この後は立ち上がって体制を立て直したらなんとか勝ちを収めることができて完食。
 僕のとなりに座っていた見知らぬ人が僕の代わりに餌食になっていたw

 程よく歩いて昼もとっくの昔に回っている。
 そろそろ本腰を入れて、牡蠣を食うのだ。食うべし食うべし食うべしである。ちなみに、牡蠣やレバーとか、ジビエ肉なんかもそうだが、ビタミンが豊富であるので僕は好んで食べるようにしたいと思っている。かといって、普段は牡蠣フライとかそんなに食べないからね。凄く好きなんだが、熱いのがこの所ヤヴァイ事になっているのでちょっと腰が引けているのである。でも、昔の僕とはちょっと違う。1年生だよ、ちょっと大人。今日から呼んでよ~。おっと、つい昔テレビで聞いた歌を思い出してしまった。そう、ちょっと大人なのである。だから、ビールである。焼き牡蠣である。酢牡蠣である。

 酢牡蠣がすげぇ旨い。ビールが進む。なんばが利いていて・・・・・・唇がチェリーだ。ちょっと涙目だが旨い。ビールで唇を洗い流しながら酢牡蠣をほおばる。幸せだ。

 牡蠣ポンで4個、酢がきが6個、土手焼き2個、焼き牡蠣4個。都合、16個ほど牡蠣食ってるのねw いやぁ、すっかり口がアレで小食になっていたと思ったが、なんやかやと牡蠣なら食べられるというw

 
 しっかり腹も膨れて、昼下がりも終わった時間。フェリーで本土に戻り、そこから路面電車で市内に戻る。今日の最後の訪問先へ向かう。

 原爆ドーム前まで電車でもどり、平和記念公園をゆっくる散策しながら歩く。
 広島城まで30分ぐらいだろうか。お城が見える所でパチリ。耳の上の毛が白いなw

 もっと寄ってもう1枚。下から見上げると迫力あるなぁ。

 お城って、好きな人は凄い好きらしいよね。昔、日本の城って雑誌があったよね。買った事はないけど、後輩が一人買ってたなぁ。
 僕の世代はプラモデル作りは男のたしなみだった訳だが、流石に城は1度しか作らなかった。(むしろ、1度作ったのかよって話だが)いや、なんでもさ、やってみないと良さとか分かんないじゃない? って訳で城も1階作ってみようと。何城作ったんだったかなぁ。なんせ、買ったキットの土台というか石垣部分と屋根部分がクロームメッキみたいな仕上げで部品が美しい訳よ。その土台の所どころに青のりみたいな奴をかためて貼り付けると苔庭になるわけだけど、なかなかうまくはいかないw 多分、城も3回くらい建てれば納得したものが作れるようになるのかもしれない。(家で同じで3回も建てられませんからw)

 お城の事はまぁ正直よく分からないんだけれど、周りのお堀は凄いよね。こんなに広いお堀を泳いで渡って石垣を登るとか無理っすわ。水がとうとうと流れ綺麗だった。
 で、まぁ広島城は再現されたものです。はい。各階をぐるっと展示品を見て歩くと階段で上に登るという順路。一番下の階が多分役人の仕事場になっているんだろうと思うんだが、3畳とか4畳半ぐらいの部屋に座卓がありそこで一人書き物をするような部屋がいくつもある。勘定所とか役人さん達がお仕事をやっておられたのでしょう。
 個室パーテションですぞ(障子とか、ふすまとも言う)。
 上の方の階層では刀剣の展示もあった。鬼滅の刃が流行ったおかげで世の中には刀女史なんかもおるようで、刀が男の子のものだった時代は終わりまして、展示を見ているのも女の子の熱い視線も結構会ったような感じである。もちろん、外国の方々の刀に関しての関心度は日本人の僕みたいなおじさんよりも遙かに熱いものがあるようだ。

 ちなみに、広島城の場内には護国神社があり、城から降りてきた疲れた僕はその側の茶屋にて濃茶ソフトをいただいたのである。抹茶、濃いめで旨し。日も傾いてきております。

 広島城を堪能して広島駅へ。すぐ近くなのでバスで10分ほど。
 みどりの窓口に切符を買いに。予定は未定の旅なので気が向けばもう1泊しても良いかな的なノリの為、帰りの切符は買ってない。
 みどりの窓口、大渋滞w 50人待ちとかそんな感じ?
で 窓口の係員の前に到達するまでに40分ほどかかりましたぞ。土産を買う時間も考えて帰りの電車を決めて切符購入。1階の乗り換えで無事地元まで帰りました。

 広島がすごく暖かかったので、地元の駅に着いてからが寒い事w
 ぶるぶる震えて家路につく。風呂沸かしといてと電話して駅から自宅へ向かうのでした。


 駆け足で、広島での様子をお伝えした。
 旅って、やっぱりいいですね。凄くリフレッシュされる気がするのと、いろんなものを見たりする時の自分に改めて出会う事で、ほほう僕はこんな風に考えるんだねぇと再発見することもあったり。それもまた面白い。

 また、機会があればどこかへ行ってみよう。

 今日もいい1日であった。


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