禍話番外編（特ホウ逢禍）リライト「『リング』の思ひ出」

この話は投稿者の体験談を読み上げる形式で披露されたので、それに沿って一人称で書きます。

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私が小学生の頃、映画「リング」の一作目が公開されました（松嶋菜々子さんと真田広之さんの奴です）。

当時の自分はまだホラーに耐性のない、ピュアで素直な子供でした。
さっちゃんの怖い話を聞いて枕元にバナナの絵を置いたり、満月の日は黒猫を恐れたり、、、

リングのことは、「呪いのビデオ」とか「貞子」とか単語レベルでしか知りませんでした。
ビデオが怖いらしいので、そのうちテレビで放送されたとしても絶対録画しないようにしよう、と微妙にズレたことを考えていました。



そんなある日の昼間、自宅で母と妹と3人で、何かのテレビ番組の録画を見ていました。
おそらく、王様のブランチ的な情報番組だったと思います。ジャニーズの人が出るとかでそういう録画をすることは時々ありました。

リビングのテーブルの定位置につき、みな気楽に過ごしていた平日か土曜の午後でした。
父親は仕事があったのか家にいませんでした。

楽しくビデオを見ているとその中で、CMだったか告知映像だったか忘れましたが、リングの宣伝が流れました。



髪に隠れた貞子の顔がアップになっていて、　　眼がギョロッと動いてこちらを向きました。

それを見て「リング」をビデオで流すとまずい、と思いつつ、強烈な映像に視線が釘付けになってしまっていました。

その瞬間。



自分達の目の前に、天井から照明カバーが落ちてきてテーブルにぶつかりました。


その照明カバーは、輪っか型の蛍光管をすっぽり覆うような、下向きのドーム型をした大きいものでした。
ちょうど家族みんな、テーブルに手をのせたり、物を置いたりしていなかったおかげで無事だったのですが、結構な勢いで落ちてきたので、誰かに当たったら確実に怪我をしていたと思います。


当時家族の間では、たまたまだよね、という話になりました。
しかし、それまでもそれからも、その家に住んでいた合計20年近くの間で照明カバーが落ちてきたのはその一回だけでした。

わざとじゃなくても、一瞬の映像でも、やっぱり「リング」をビデオに録るのは良くないと改めて考えるようになった思い出の話でした。

出典

このお話は、猟奇ユニットFEAR飯の方々が著作権フリーの禍々しい話を語るツイキャス「禍話」の特別企画（番外編）で、投稿された体験談を紹介する以下の回での話をリライトしたものです。


投稿！特ホウ逢禍　第3回(分かりづらい物真似あり)
（2021/09/29放送）
（https://twitcasting.tv/magabanasi/movie/703379634）
0:18:00ごろ〜


こちらのWikiも利用させていただいています。
いつも更新ありがとうございます。
禍話 簡易まとめWiki 
（https://wikiwiki.jp/magabanasi/）

余談ですが、これはTwitterからDMで送った私の体験談になります。
個人のちょっとした思い出を、使っていただいたことに気を良くして改めてリライトして公開するのは何というか、禍のロンダリング的な行為かもしれません。


その後「リング」と続編の「らせん」の2作は、
中学生になってから、深夜に放送されていたのを録画せずに見ました。