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コロナ禍で街が静かになった、けれど...

先日、NHKニュースで取り上げられてました。

コロナ禍に見舞われたこの一年間、
2019年に比べて人出が大きく減ったことで街中の音が静かになったようです。

聴覚障がい者の自分としては
本来ガヤガヤしてたところが静かになるなんて、
良いことじゃんと一瞬思いましたが...

甘かった。

逆にこれで困ってしまうのは...

視覚障がい者の方々でした。


視覚障がい者の方々は、

街中に広がるいろいろな音
(例:自動ドアの開閉音、パチンコ屋の音、商店街のアナウンスの声、道路や建設現場の工事音、横断歩道を渡る人々の足音など様々です。)を

「耳印(みみじるし)」として活用しています。

その耳印をもとに、普段歩いている街の地図を頭の中で描きながら移動しているとの紹介がされてました。

しかし現在、日本全国で行われている感染予防対策、休業要請、外出自粛による人出の減少等によって、
その耳印が活かせなくなってしまっているのです。

たとえば、
・換気のためドアが開けっ放し→自動ドアの開閉音が聞こえない!
・飲食店の休業→飲食店のファンの音が聞こえない!
・人出の減少により横断歩道渡る人が少ない→大勢の足音をもとに渡るタイミングを図っていたため、渡るタイミングに戸惑う!


などなど、今まで活用していた耳印が聞こえなくなってしまう事態となってしまいました。

番組内で取材を受けていた方は、
解決策として、
近所のお店の方から声をかけてもらったり、
数分のサポートをお願いするシールを杖に貼っていました。


聴覚障がい者の僕らが、
今マスク着用が義務付けられる世の中で
人の口の動きや表情が読み取れなくて困ってるのと同じように、

視覚障がい者の方々も街が静かになって
音による判断がしにくくなっているんだなあと、
またひとつ勉強になりました。