れいてすと!vol.8 公募における総評

 ご無沙汰しております。どれーくです。
 れいてすと!vol.8の公募企画にご応募くださった皆様、本当にありがとうございました。

 そして今回は厳正なる審査の結果、公募DJにきよどんさんを選ばせて頂きました。

 今回はれいてすと!主催として、れいてすと!vol.8の公募企画についてのあれやこれやを書き記したいと思います。

 少し長い文章になってしまったので、是非きよどんさんのDJmixを聴きながら読んでいただければと思います。


今回公募を行なう事になったきっかけ

 昨年12月に行なった「れいてすと楽曲大賞2020」において、大変多くの方にご参加いただきました。詳しくは以下の記事をお読み頂ければと思います。

 あれから1年。今回はせっかくなので本イベントとも絡めて、公募という形で皆さんにとっての2021年の最強サブカル楽曲を聴かせて頂きたい!と思ったのがきっかけです。


公募企画について

 今回公募を募集するにあたり、主催のどれーく、及び所属メンバーである若ミジュによって審査を行ないました。
 なお絶対的な条件として「送っていただいたDJmix、及び必要事項のみを見て審査を行ない、その人の所属イベントや住んでいる地域、DJ歴や過去の実績などは一切審査対象に含まない」とした上で審査を行ないました。

 どれーくと若ミジュは、正直なところ好きな曲のジャンルも好きなアニメの傾向も曲の聴き方も曲に対する感じ方や考え方も全然違う、共通点が「2人とも同い年のオタクである」くらいしか無い2人です。
 それ故、どれーくと若ミジュそれぞれの得意とする感性を活かした多角的な視点での審査を行ないました。

 DJmixにおいて2人共通で見た評価点については
「繋ぎが綺麗であるか」
「大分という土地柄、及び本イベントに選曲の雰囲気が合っているか」
の2点です。
 ただしこれらの共通の評価点より、総評にて後述する各メンバー独自の評価点の方を重視して審査を行なっております。

 以下はそれぞれの総評になります。


総評、及び選出理由 〜若ミジュ〜

 主催からもご挨拶があるかと思いますが、わたくしからも改めてご応募いただいた皆様に感謝申し上げます。たくさんのご応募がありまして、わたくしもたいへん選考に頭を悩ませました。まさに嬉しい悩みと言えるでしょう。
 
 さて、今回の選出において私は2つの独自の視点をもって各mixの評価をさせていただきました。ひとつは「音楽の流れ」、もうひとつは「バラエティに富んだ選曲になっているか」の2点です。
 はじめに「音楽の流れ」について、私は正直に申し上げますと目新しいものには疎い性分でして、恥ずかしながらこの「れいてすと!」を通じて様々な最新楽曲やコンテンツと出会う機会をいただいております。ですから、最近の流行りに関してはコンテンツの解釈や文脈といった考え方に弱いところがあります。ですが、声楽家としての活動で培ってきた音楽の感性で評価をしようと考え、この2つの基準を設定しました。
 「音楽の流れ」とは、繋ぎやセトリのなかで使われている楽曲の流れが不自然でないかということです。アニソンは多様なジャンルの楽曲があることは言うまでもないことだと思いますが、アイドル系のカワイイ楽曲のあとに文脈的にも何ら関係のないバリバリのロックが流れてくると、皆さんも違和感を覚えるのではないでしょうか。オーケストラの世界で名曲と評価されるような作品は、ある程度の構成に基づいて楽曲が作られています。そういった音楽の構成の中で繋ぎやmix全体に違和感がないかということを判断基準としています。
 しかし、先ほども述べたようにアニソンは多様なジャンルで構成されているからこそ面白いジャンルの一つとして確立していると私は考えます。
 そこで次の「バラエティに富んだ選曲になっているか」という基準が登場します。
 
 「バラエティに富んだ選曲」とはひとつめ以上に明快で、多様な音楽ジャンルでmixが構成されているかという点にあります。音楽の流れを重視しつつも、ひとつのmixのなかで様々な音が聴こえてくると、聴き飽きることのないmixになるのではないかと私は考えています。
 15分という短い時間のなかでそれを達成させることは難しい課題であると思います。もちろん、全く違うジャンルの曲を違和感なく繋ぐことのできる技術的要素も求められるため、ふたつの評価基準は別々ということはなく、密接に関係しています。
 
 これら2つはあくまで私自身の評価基準であり、それぞれに考え方があると思います。はじめに述べたように、私自身も選考にはたいへん頭を悩ませました。ですから、今回の公募企画で選出されなかったとしても、皆さまご自身が不正解だったということではなく「今回はたまたまご縁がなかった」という風に捉えていただければと思います。
 私も皆さまのmixを聴いて勉強になる点がたいへん多く、また楽しく聴かせていただきました。今後とも皆さまの考える「理想」を目指して活動を続けていただきたいと思います。
 改めまして、今回の公募に挑戦してくださった皆さまに厚く御礼申し上げます。
 
 
・きよどんさんを選んだ理由について
 さて、きよどんさんを選出した私なりの理由をご説明いたします。実はこの選出には、私と主催の間で激しい議論が交わされました。と言いますのも、互いの評価するポイントが違うためにすり合わせを行うことが難しかったからです。
 きよどんさんの今回のmixは一言で申し上げると「様々な基準をそつなく満たしている」というのが私の中での評価です。そこには私の基準だけでなく主催の考える基準も含まれます。今回ご応募いただいたmix全てにそれぞれの強みや良さがあり大変興味深いものばかりでしたが、それぞれの基準をハイレベルかつバランスよく満たしているという点において、きよどんさんのmixが選ばれました。
 特に私が着目した点を申し上げると、選曲のなかに流れを感じさせるという点です。ハイテンポな楽曲で軸を作りながらその中にも様々な音楽ジャンルを楽しめる選曲になっており、最後の曲をメインディッシュとして活かすことのできる流れづくりができていたと考えます。
 何か他の基準に特化させた評価であれば、それぞれのmixにも大いにチャンスがあったと思います。ですが両者それぞれのポイントを上手く押さえたきよどんさんのmixは非常に完成度が高く、わたしも納得の選出であったことも併せて申し上げておきます。


総評、及び選出理由 〜どれーく〜

 私は若ミジュとは別の2つの視点から皆さんのDJmixに対して審査をさせて頂きました。それが、
「選曲自体に意味を持たせているか」
「公募テーマがちゃんと活かされたDJmixになっているか」
の2点です。

 私は若ミジュとは違ってDJ以外に音楽活動をしてきたわけでもなく、楽器演奏はおろか楽譜すら読めないという、言わばリスナー側の人間です。
 ただ、アニメを観て、そのアニソンが好きになって、そのまま曲を買ったりTSUTAYAに行ったりして、そしてデッカイ音でその曲が聴きたくなってアニクラに遊びに行く。そしたら新しい曲と出会ってそれきっかけでアニメを観る。といったオタクなので、今回はそんなオタク視点で審査させて頂きました。

 「選曲自体に意味を持たせているのか」というテーマについては単純で、この繋ぎはどういった繋ぎの意味があるのか。同じ系統のアニメ繋ぎ、2次元アイドル繋ぎ、同じ制作会社繋ぎ、同じ作曲家繋ぎ、もしくは文脈だったり言葉遊びだったり、そういった選曲での面白さがあるかについて見させて頂きました。
 同じような音で同じようなBPMだから繋ぐ、でも聴いていて面白いかもしれませんが、広義でもアニクラを名乗らせてもらっているイベントなので、繋ぎに意味のある選曲が多い人により高評価をつけています。
 「公募テーマがちゃんと活かされたDJmixになっているか」というテーマですが、私は今回これを最重視して審査を行ないました。
 今回の公募テーマは『これが2021年最強ソング』でした。応募要項の中でその曲の名前は書いて頂くようお願いしましたが、その曲を選んだ理由についてはあえてお聞きしませんでした。
 理由など語らずとも、その曲こそ2021年最強の曲であるとはっきり感じられるような展開、選曲、そしてその曲自体の使い方が出来ているなと感じたDJさんに対して高評価をしています。

 今回ご応募いただいたDJmixはどれも非常に面白く「知らない曲だけどこの繋ぎの展開が好き」「この繋ぎはDJさんの愛を感じる」といった感情をどのDJさんのDJmixでも抱きました。選考でも若ミジュと「どのDJさんもすごい良い…」と悩み抜き、数日にわたり話し合いを行ないました。選ばなかった理由は決してマイナスなものではありません。
 ご応募いただいた皆さん、本当にありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

・きよどんさんを選んだ理由について
 私がきよどんさんを選ばせて頂いた理由ですが、聴いていて流れが綺麗で展開もあるというのは若ミジュも述べていましたが、それ以上に使用している曲が全てアニソンで、しかも1曲を除きOPあるいはEDで構成されているということに心打たれました。
 れいてすと!はアニソンオンリーのイベントでは無いのでもちろんノンタイ曲や2次ドル曲などを入れても構わないわけですが、それでも「アニクラ」を名乗るイベント。そこにアニソンオンリーで勝負してくれたことがまず嬉しかったです。
 そして前半は青春アニメ、中盤はバトル系アニメの文脈もあってオタク心くすぐられる展開。1曲目には大分が聖地となっている『ReLife』のOPが使われていて大分を意識したスタート。7曲目にはつい先日公開されたばかりの『劇場版ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』のEDである"往け"が使われており、まさにれいてすと!な選曲。曲調の展開も相まって、聴いていて身体が自然と揺れるような、そんなDJmixでした。
 そして特に鳥肌が立ったのがラスト。最後の曲がきよどんさんの選ぶ2021年最強ソングである"Galaxy Anthem"なのですが、その前に先述した「1曲を除き」の1曲が登場します。それが"ユー・ニード・ア・フレンド 〜あなたには友達が要る〜"。この曲は現在公開中の映画『アイの歌声を聴かせて』の挿入歌です。
 ここまで全てアニメのOPかEDで来ていたところにいきなり挿入歌が使われてびっくりしたのですが、その後にGalaxy Anthemが流れてきたところで、この世に存在するアニソンからGalaxy Anthemに繋ぎ、Galaxy Anthemという曲を最大限に活かすならこの繋ぎしかないなと思ってしまうくらいには鳥肌が立ちました。
 単なるAI繋ぎ、歌モチーフ作品繋ぎではなく、それぞれの曲が、作品や曲を向ける相手は違えど人に幸せを与えようとしている。そんな曲の立ち位置としても繋がっているように主催は感じました。OPやEDが主軸のセットリストにたった1曲だけ入っていた挿入歌は、Galaxy Anthemを最強と言わしめるのに充分な存在と言っても過言ではありません。
 以上の点を踏まえ、きよどんさんに是非れいてすと!にてDJをして頂きたいと思い、同じく審査員である若ミジュに推薦して話し合いを行なった末に選出を決定した次第です。


最後に

 れいてすと!vol.8ですが、公募DJとしてきよどんさんをお呼びしていよいよ演者が出揃いました!

 寒い冬の開催ではありますが、大分には温泉があり、美味い飯があり、そしてれいてすと!があります。アッツアツです。

 大分にお住まいの皆さん、九州にお住まいの皆さんはもちろん、大分や九州に行ったことないよ!という全国の皆さん!是非観光も兼ねてれいてすと!に遊びに来ませんか?皆さんのお越しを心からお待ちしています!!!!


れいてすと!vol.8 概要

日時:12月18日(土) 13:00~
場所:Backstage
大分県大分市府内町1丁目1-11 アテネビル3F

料金:2500円(1drink付き)
→Twipla、またはれいてすと!公式twitterのDMへの参加表明で
料金:2000円(1drink付き)

twipla
https://twipla.jp/events/491796

れいてすと!公式twitter
https://twitter.com/Latest_Anison

〜guest DJ〜(以下、敬称略)
しゃけ
あたるん(VJも担当)
白亜有栖
tlem
きよどん(公募DJ)

〜guest VJ〜
克也
あたるん(DJも担当)

〜regular DJ〜
若ミジュ
どれーく(主催)

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