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機械音痴とパソコン
私は機械がどうも苦手で、ソフトウェアはともかくハードウェア部分について疎い。大学一年生の頃にノートパソコンを初めて購入し、10年以上は買い替えをしていなかった。自宅でパソコンを使うときなんて、履歴書とか職務経歴書を作るぐらいだったので、それも当然だろう。
ただ、とあるきっかけでパソコンを新しくすることにした。その頃私は職業訓練校に通っていた。感覚で使っていたパソコンを系統立ててしっかり学び直したいと考えた為だ。タイピングの練習をするのに、デスクトップ型とノート型では若干キーの配列が異なる。だから、家でも練習出来るよう、デスクトップ型パソコンを購入することにしたのだ。
職業訓練校の講師と世間話でパソコンの話をする。
「持ってるパソコンが10年以上前のやつで、動作もちょっと悪いんですよね。ずっと起動してるんですけど。」
講師からは驚いたような声が上がる。
「ずっと起動しっぱなしってことは、人間でいうと脳が働きっぱなしってことだから、使わないときは電源を切った方がいいですよ。」
そんな風に指導される。後で知ったことだが、スマホなんかも定期的に電源をオフにした方がいいらしい。そのノートパソコンは、持ち運ぶときだけは電源を切っていたはずだから、大学を卒業してからは年単位で電源を入れたままになっていたと思う。
新しく買ったパソコンも、その話を聞いてからは使うときだけ電源を入れるようにしている。点けっぱなしが良くない理屈はまだよく分かっていないが、おまじないのようなものだと思っている。そう、パソコンがスムーズに動くためのおまじない。機械音痴な私にとっては、そんな認識になっている。