ゲームで詰んだと思っていた話

私はクイズやパズルなんかが好きだが、ゲームでそうした謎解き要素のあるものに初めて触れたのは『ゼルダの伝説 夢をみる島』だったと思う。ゲームボーイ本体もカセットも兄弟で共用していて、更にそのカセットは中古で買ったものだったことを覚えている。当時のゲームなら新品だと紙の説明書もあったものだが、カセットだけ買ってもらったと思う。

起動するとかなり進んだセーブデータがあったから、兄弟の一人が操作し、残りは周りで賑やかす。色々な種類のアイテムがあったので、説明書が無いながらにアイテムを切り替え、どんな効果なのか使ってみて試す。すると、あるアイテムを使うとワープした。そのワープした先を色々と探検しようとする。が、どこも岩で道が塞がれていた。手持ちのアイテムを色々と入れ替えてAボタンやBボタンで使ってみるが、そこからは出られなかった。セーブデータは3つあったが、どのセーブデータも同じような状態にしてしまい、データを消して始める他無くなってしまった。

最初から始めて進めていくと、新しいアイテムを入手したときには使い方の説明があった。なるほど、ちゃんと手順を踏んで進めれば分かりやすくなっている。そして、2つ目のダンジョンでとあるアイテムを入手した。そのアイテムはAボタンやBボタンを押した状態で方向ボタンを押すと使えるものだった。そう、あの詰んでしまったと思っていたセーブデータは、そのアイテムの使い方が分からなかっただけだったのだ。まだ残していたセーブデータでもそのアイテムを使ってみると、ちゃんと使えた。

今ではインターネットが普及し、ゲームの攻略方法も調べると出てくることが多い。だが、当時は同じゲームをプレイしている友達の口コミか、自分で試行錯誤するかのどちらかしか無かった。その当時、友達が「詰んだ」と言って画面を見せてくれたゲームも恐らく、似たような理由によって詰んだと思っていただけなのだろう。