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「変わりたいのに変われない」を解く―組織システム論的アプローチ
変わりたいのに変われない?うまくいっていない組織が、うまくいっていないことを自覚しているにも関わらず「変化したくない」と考えているかのようなふるまいを見せることがある。真正面から「それは現実的ではないのでは」と議論するタイプではなく、表面的には「言われたことをやります」的な姿勢を見せるタイプである。コンサルタントや支援機関の実務家にとっては、「これは苦労しそうだ」とすぐに直感される。
改善のため
成功法則を捨てて成功する―組織の進化論的アプローチ
成功法則の底の浅さ日常的なコミュニケーションにおいて、「成功する方法」は素朴に流通している。「絶対売れる!〇〇の法則」とか「最新〇〇メソッド」「〇〇ソリューション」等、その手の言説は無数に流通している。
そういった言説に慣れていくうちにいつの間にか「成功するためには、成功する方法を実践すればよい」という考え方が当然になる。だから、企業の課題は「どうやって成功するか」というテーマの周辺で行われるこ
家族経営企業の「家族喧嘩」に対処する方―社会学的アプローチ
家族経営の中小企業において、指揮命令系統が判然としないことは珍しくない。「社長はAと言っているが、会長(先代社長であり現社長の親)はBと言っている」「プロジェクトの是非について、社長(長男)と専務(次男)の意見が対立している」といったような話は、少なからぬ人にとって身近なエピソードであろう。
対立している当事者同士がヒートアップすればするほどビジネス上の意見対立というよりは単なる親子喧嘩・兄弟喧
『新時代の組織論』批判―組織の進化論はいかにあるべきか?
多様性のある組織が生き残る?「ビジネス言論」とでも言うべき界隈で語られる組織論において、「これからは多様性のある組織が生き残る」「組織の進化の鍵は多様性」といった類の説に触れる機会は少なくない。
せっかくなのでnote内で検索をかけてみると、下記の記事にあたった。続きもので、2記事に分かれている。
『新時代の組織論「自己進化型組織」とは』(以下、『新時代の組織論』)の素晴らしい点は、組織の「多
業績・売上が回復し始めた時に停滞しないために―「勝って兜の緒を締めよ」の理論的解釈
業績が伸び始めるといつも停滞してしまう・・・いつも苦しんでいる会社というのは存在する。業績が悪化してきて「これはヤバい」と社内一同が無理をしながら猛烈に頑張り、何とか倒産廃業は免れる。しかし大きく伸びて事業拡大ということはなく、しばらく経つとまた何かの理由で業績が悪化し「これはヤバい」と四苦八苦するわけである。
平均的に損益分岐点の下側(左側)にいて、本当に危なくなるギリギリのところで、ほんの少