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ワクチンのmRNAが108人中10人の血液中に存在した _接種28日後

こんにちは。慢性の肝臓の炎症に、C型肝炎ウイルスによる慢性肝炎があります。患者は治療のために、C型肝炎ウイルスの遺伝子配列と存在量を調べます。ついでにワクチンのmRNAが検出されたという報告が2023年1月17日にデンマークから出ました

論文 SARS-CoV-2 spike mRNA vaccine sequences circulate in blood up to 28 days after COVID-19 vaccination
Journal of Pathology, Microbiology and Immunology. Henrik Westh Link

108人の慢性C型肝炎の患者からのサンプルを調べて10サンプルからmRNAワクチン由来の全長mRNAまたは部分的mRNAが検出されました。
なお、遺伝子配列から感染した新型コロナウイルスのRNAではないことが明確に区別されています

図1. モデルナ mRNA ワクチンまたはファイザー BioNTech ワクチンのスパイクタンパク質のコード領域へのトリミングおよびフィルター処理された読み取りのマッピング
色付きの各プロットは 1 つのサンプルです。右側の列は、ワクチン接種後の日、投与されたワクチンと血液中に検出されたワクチン、およびサンプルがワクチン接種または再ワクチン接種の後に採取されたかどうかを示しています。下の 2 つのサンプルは、モデルナ ワクチンによる 1 回目と 2 回目のワクチン接種後の同じ患者からのものです

ワクチンの有効成分はウリジンをシュードウリジンに変えたmRNAを脂質 (LNP ) で包んだものです。mRNAワクチンを注射すると、LNPに包まれたまま筋肉細胞に入り、筋肉細胞内でmRNAがLNPから放出されてスパイク蛋白が合成される、ワクチン成分は体内に残存しない、とワクチン接種開始前に説明されました。今回の報告で、ワクチン接種後28日後までmRNAが血液中に存在しています (108サンプル中10サンプル)。著者たちは、このように流血中でワクチンのmRNAが検出される場合に、このmRNAはLNPに包まれているでしょう、なぜならLNPから血液中に放出されたらシュードウリジン化したRNAは血液中のエキソヌクレアーゼによって分解されるから、と記載しています。また、ワクチン成分は直接静脈に入ったか、リンパ流に乗ってから静脈に入ったと考察しています。エクソソームに関する記述はありませんので、エクソソーム経由とは考察されていません

論文全文訳へリンク

108人のうち10サンプルにワクチン由来RNAが血中残存です。ワクチン後遺症の個人差となにか関係があるかもしれません



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