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5ー11才コロナ感染による多系統炎症症候群はオミクロン変異株になってから劇的に低下した

こんにちは。この記事はさまざまな情報が溢れている中で、子どもへ最善の対応方法を探しているかたへの情報提供を目的としています。この記事の対象とする年齢は5-11才です

5ー11才へのコロナワクチン接種の必要性が下がったことのお知らせ



こんばんは。今日もお疲れさまです
5-11才で新型コロナウイルスに感染した場合に、厄介だとされる症状に多系統炎症症候群MIS-C/PIMSがあります。(小児科学会の診療コンセンサスステートメントへのリンクはこちら)
ポイントは、5-11才は多系統炎症症候群MIS-C/PIMSになる可能性が他の年齢層よりも高いからワクチン接種したほうが良いと言われる症状が、オミクロンになってからの発症率が下がりました。ただし、発症した場合の症状は依然と同じです。これは先日、小児にはもうワクチン接種を勧めない国としてご紹介したデンマークからの論文です。そして、これまでに新型コロナウイルスに感染の既往がある場合は、再感染の時に多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症しない
ワクチン接種してしまった人は多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症しません

まとめ

5-11才でデルタ株と比較してオミクロン株では多系統炎症症候群MIS-C/PIMSの発症頻度が75%以上低下した。ただし発症した場合の症状は同じ
5-11才では再感染の場合には多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症しなかった
5-11才でワクチン接種してしまった人は多系統炎症症候群MIS-C/PIMSの発症しなかった 

この論文から言えること
5-11才で多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症するのは一度もコロナに感染したことがなく、ワクチンを1回も接種したことがない場合である。しかもオミクロンになってからMIS-C/PIMS発症頻度がデルタ感染時の25%未満となった。したがって多系統炎症症候群MIS-C/PIMSの発症が恐ろしいからワクチン接種せよと言われるのは違う

結局、5-11才の保護者はどうしたら良いか
これまで、新型コロナウイルス感染症が5-11才にとって恐ろしいのは多系統炎症症候群MIS-C/PIMSという合併症を起こすと面倒だから、と言われていました

すでに新型コロナウイルスに感染したことのある5-11才が今、流行しているオミクロンに感染した場合に多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症する確率はほぼゼロになった。この理由でワクチンを新しく接種する必要はありません

すでに新型コロナウイルスワクチン接種したことのある5-11才は流行しているオミクロンに感染した場合に多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症する確率はほぼゼロになった。この理由で追加接種する必要はありません

まだ新型コロナウイルスに感染したことのない5-11才は流行しているオミクロンに感染した場合に多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症することがあります。ただしオミクロンになってから、多系統炎症症候群MIS-C/PIMSを発症する確率はデルタの時の25%未満に減少しました。ここに当てはまる人数は少ない。ワクチンを接種しないでも発症した場合は適切な治療を受けるのが妥当と考えられますのでご検討ください



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1回目、2回目接種を迷っている保護者の皆様へ、接種可能期間が来年2023年3月31日まで延長されました。まだまだ慎重に検討できます

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