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2月2日2023年、 中国、シンガポール、米国、英国のCOVID-19の現状およびオミクロン対応2価ワクチンの有効性

こんばんは。今日もお疲れさまです

世界各地の現状から見てゆきます

中国

中国は昨年12月、新型コロナの感染拡大を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を廃止し、同月末には各地で感染の広がりがピークに達したと言われています。中国政府の内部推計では、12月下旬までに中国の人口の約5分の1にあたる約2億5千万人が感染した可能性があるとされています。中国のNHCが1月14日に発表した公式発表では、Covid-19感染による呼吸不全で約5,500人が死亡し、さらに基礎疾患と組み合わせた感染で54,400人が死亡しました。死亡者の平均年齢は80歳強で、死者の90%以上が65歳以上でした。そして、1月下旬に集団免疫が達成されました
かなりラフな政策でしたが、人口100万人あたりの死者数は日本の約1/10に抑えられるかもしれません。なお、この説は中国の発表をまじめに考察したものです

備考:中国で流通した変異株は南中国と北中国で異なる。詳細不明
公表されたゲノムサーベイランスからはBF.7.14 & BA.5.2.48が流行した

シンガポール

シンガポールはmRNAワクチン接種率が高い。下図は年齢別のワクチン接種率です。青がブースター接種した%、オレンジが3回接種まで完了した%、赤が未接種から2回接種までの%です。11才以下は27%が3回接種以上です

そして、ワクチン接種者が感染しやすいオミクロン変異株XBB、XBB.1による流行波がちょうど収まったところです

オミクロン変異株XBB、XBB.1 の感染による死亡率は、武漢型mRNAワクチンを3回接種した人と、ブースター接種 (4回以上接種) で同様でした。mRNAワクチン接種が2回までの人は未接種者と同様に死亡に対してプロテクトされなかった。あの、ワクチンには別の不利益がありますし、国によって事情が異なる部分もあります

注釈:シンガポールのデータソース

なお、シンガポールではワクチンによる重篤な副反応で死亡された犠牲者417人にワクチン傷害金融支援プログラム(VIFAP)から約190万ドルの経済支援を行っています ソース

米国

現在、日本の第8波を形成しているBQ.1.1は、米国の秋〜初冬に流行していました。その時期のワクチン接種歴別の死亡率を、さらに年齢別に出したのが下のグラフです。50才未満はワクチン未接種でもほとんど死亡していません。このデータからは、50才未満はオミクロン変異株 (BQ.1.1まで) に対してmRNAワクチンを接種する必要はない。非常にかすかな違いですが、65〜79才の年齢層では武漢型のブースター接種者はオミクロンBA.4-5対応2価ブースター接種者ほど、本当にわずか死亡から保護されていなかった

上の図は、下図を拡大しました

上記のグラフの年齢別を外すと下図になります

データソース

BQ.1 系統はBA.5の子孫です。オミクロン対応BA-4,5の2価ワクチンは武漢型ワクチン接種による抗原原罪を緩和し、BQ.1 系統にも武漢型よりも有効性が高くなりました。下のオミクロン変異株進化の系統樹を見てください。第8波の高齢者施設等ではオミクロン対応2価ワクチン接種率が100%に近いため、ワクチン副反応による死亡は目立ちますが、COVID-19感染じたいは風邪程度のようです。しかし、その次の第9波にくる予定のXBB.1.5はBA.2系統の組み替え体のため、オミクロン対応2価ワクチンの効果がどの程度出るかは不明です

英国

オミクロン対応2価ブースターの効果

イングランドにおいてBQ.1に感染してCOVID-19を発症した人で、オミクロン対応2価ワクチンの有効性を調べました
期間は2022年9月5日から2022年12月11日まで

ワクチンの有効性は、
秋のプログラムの一環として二価ブースターワクチンを接種し、かつ少なくとも6カ月前に2回以上接種していた人と、
秋にブースター接種をしなかったが少なくとも6カ月前に2回以上接種していた人、
の相対的な比較で推定しました

前回陽性、検査柱、医療・社会福祉従事者の状況、臨床的リスクの状況、年齢、性別、検査週を調整して、ロジスティック回帰を用いて比較しました

結果は、入院に対する2価ブースターの有効性は、
BQ.1では50.3%(95%信頼区間(CI): 34.9~62.0%) 、
BA.5ではブースター接種後2週間以上で64.0%(95% CI: 53.4~72.2% )でした

英国にこの数値は、前述の米国と矛盾しません

新しい問題…..乳児のICU入室が増加している

したのグラフの下部の方です。0〜4才のICU入室率が65〜74才と同程度に高くなっています。英国では
ソース

英国でも2022年12月にコミナティ筋注 6か月〜4才までが認可されました
リンク

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