自己増殖型mRNAワクチン、レプリコンワクチン
こんにちは。大事なことなので、繰り返します。第9波に、6回めの新型コロナウイルスmRNAワクチンを接種するのは科学的に変です。詳しくは過去記事をどうぞ
今回の記事は、自己増殖型mRNAワクチンのご紹介です。
念のため、皆さまに自己増殖型mRNAワクチンをおすすめする気持ちはありません。
はじまり 自己増殖型mRNAワクチンの構造
自己増殖型mRNAワクチンについては、私のブログに古い記事がいくつかあります。当時は全く注目されなかったので、ここで改めて説明します
基本構造は、5'キャップ構造に続いてベネズエラ馬脳炎ウイルス由来のアルファウイルスnsP1-4を繋げます。これはmRNAを自己増殖させる仕組みです。次に抗原とするS蛋白のmRNAをつなげ、尾部に3'非翻訳領域とポリAテールをつなげます
自己増殖型mRNAワクチンを選んで開発している人たちは、「注射するmRNA量が少なくてすむから、より安全である」と、利点を上げます。
mRNAを包んで運ぶ脂質ナノ粒子(LNP)は改善されてないので、リスクは残りますが。
とりあえず、
最初にご紹介するのはこちら
英国ロンドンのインペリアル臨床研究施設を中心として、日本では大分大学、藤田医科大学で治験が行われました。
論文紹介ブログリンク
EClinicalMedicine. 2022 Feb;44:101262. doi: 10.1016/j.eclinm.2021.101262.
次に、VLPTジャパンのVLPCOV-01 について
2022年9月29日に、VLPTジャパンが第2世代のRNAワクチンを使って、日本国内で、追加接種の第2相臨床試験の開始するというニュースが流れました。自己増殖型mRNAワクチンの国内初の第2相企業治験です。
VLPTジャパンの第2世代のRNAワクチンVLPCOV-01の無作為化、観察者盲検の第 1 相試験 治験のページ
6~12か月前にBNT162b2 mRNAワクチンの2回接種を完了した18~55才、または65才以上の被験者に、VLPCOV-01を筋注した。
結果
18才〜55才は0.3 μg 筋注で26週間はRBDタンパク質に対する高い抗体価を維持した。
65才以上は、3μg 筋注で26週間はRBDタンパク質に対する高い抗体価を維持した。
比較はファイザーのComirnaty 30μg
評価
新型コロナウイルスが感染するレセプターACE2と結合するRBDに対する抗体が、このワクチン注射により26週間持続して高いレベルで誘導されました。
しかし、新型コロナウイルスは抗体と結合しないようにRBDの構造が変化します。26週よりも速いスピードでウイルスのRBDの構造が変化するため、このワクチンによる抗体の持続期間が長すぎます
仮に副反応がゼロとしても、新型コロナウイルスの中和抗体誘導用ワクチンとして実用性がないと判断しました
論文対訳記事 リンク
medRXiv doi: https://doi.org/10.1101/2022.11.21.22281000
私たちはどうやら、最低限の人間的生き方をするために資本主義と戦わなければならない、のですね? なんとなくそんな気がしました
最後まで読んでくださいましてありがとうございます
自己増殖型mRNAワクチンについて、こんなことがわからないよ、ということありますか?
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