香港のオミクロンBA2.2による第5波から、最も注意すべきこと
土曜日ですね。お忙しいですか?
香港の新型コロナウイルス感染症 (COVID19) の死亡率がピーク時の英国よりも高くなっていると以前にお知らせしました。その後、どうなっているでしょうか?
上のグラフに示すように新規PCRテスト陽性者数はピークアウトして下降トレンドです。したに示す3月7日に香港大学が発表した予測曲線のピークとほぼ一致してます。しかし、日別新規PCRテスト陽性者数のカーブは現実の方が急峻な減少を示しています
感染減少を目的とした対策は何をしたのでしょうか?ワクチン接種の推進、移動制限、病院の増床と隔離施設の新設などです。どの対策が良かったかはまだ総括されていません。香港Tsing Yi.の新しい隔離施設は下の写真です。白い建物がそうです。隔離施設に入れられるのが嫌な香港民の中には自殺者も出ています
香港San Tinの隔離施設はこちらです
次に、接種状況の推移と年齢別死亡症例の接種内訳のグラフを提示します。このグラフでは接種してからの時間が反映されていないことにご注意ください。ワクチン接種してからどのくらいの期間で感染するかについては各自の運となるしかなく、ワクチン効果の及ぶ期間が短くなってきているし、ワクチンのせいで感染しやすく、しかし症状の出ずらくなった人が感染拡大に関与しているし。。。自主規制、書くの止め。この2つのグラフの後に小児にとって大切なこと続きます
香港の第5波はオミクロンBA2.2 によります。BA2.2は日本で次に流行するかもしれない新しい変異株です
現在のBA2.2の流行地は英国、香港などですが、日本でもすでに増加してきています ブログへのリンク
今週、オミクロンBA2.2の臨床的特徴が香港大学から報告されました。医師が内容を信じるLancetというジャーナルのプレプリントです
タイトル:Intrinsic Severity of SARS-CoV-2 Omicron BA.2 in Uninfected, Unvaccinated Children: A Population-Based, Case-Control Study on Hospital Complications
以下論文から
BA2.2は小児に感染拡大しやすく、乳幼児を中心に呼吸が困難になるクループを発症することが多い、さらに中枢神経の炎症を起こして発作や痙攣などの症状が出ることがある。クループは症状に気づいてあげてすぐに病院に連れて行き治療する必要があります。もうひとつのオミクロンBA2.2による脳の炎症については新型コロナウイルス感染症COVID-19の症状として新しいもので、まだ小児科医に有名な症状ではありません。さらに発熱による熱性痙攣とウイルスによる中枢神経の炎症の症状は、両方ともオミクロンBA2.2によるCOVID-19で発症する可能性がある。この2つの鑑別診断が必要になります
論文の説明へのリンク
http://fujita2011.livedoor.blog/archives/51840497.html
乳幼児を含む小児にmRNAワクチンをお勧めできないため、日本のCOVID-19対策本部におかれましては早急に安全性の高い治療方法に患児がアクセスできるようにお願いいたします
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