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ギラン・バレー症候群

こんにちは
大切なところを太字にしました。目立つ病名なので覚えやすいし、治療開始が早いほど予後が良いですから説明しました。

ギラン・バレー症候群 (Guillain-Barre Syndrome, GBS) は 急性免疫性ニューロパチーの代表的疾患です

発病の多い原因と症状


約70%の症例で発熱、咳、咽頭痛、頭痛、下痢を伴う胃腸炎の後、1~3週間して手足の先にしびれや力の入りにくさが出てきます。神経の病気ですが、筋肉の麻痺が起こります。しびれは感覚神経の異常です。

カンピロバクター Campylobacter jejuni 、ジカウイルス Zika virus、新型コロナウイルスの感染後にギラン・バレー症候群が発症する

カンピロバクター Campylobacter jejuni による胃腸炎の後でギラン・バレー症候群を発症しやすいです。米国ではギラン・バレー症候群の発症原因の30%がカンピロバクター 感染症により、逆にC. jejuni感染の 0.25–0.65/1000 症例に続いてギラン・バレー症候群が発症すると推定された (New England Journal of Medicine 2012; 366: 2294–2304.)。カンピロバクター 感染症にはAzithromycinを使います。米国のC. jejuni 感染の発生は、一般的に家禽、低温殺菌されていない乳製品、および飲料水に関連していました(ref)。
ジカウイルス感染の後にギラン・バレー症候群を発症しやすいです。
新型コロナウイルス感染後にギラン・バレー症候群発症の報告があります。

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