伊勢鈴蘭さんの「型抜きしおり」を最初はパウンド詩集に挟んでいたが、同じ頃読んでいた複数の本へ何度か移し変えているうちに行方不明になってしまった。家の本のどこかに伊勢鈴蘭さんがいる。そのままダンボール詰めして転居すらした。伊勢鈴蘭さんが隠れている本棚。あの恋に誘うような唇の人が。