【行ってみた】広島土木学会

9月中旬、広島で土木学会全国大会があった。

学会の組み立てとしては、学会の全国大会と呼ばれるものが一連のイベントで、その中に年次学術講演会というものがある。その中に「セッション」、各セッションの時間・場所で各講演(パワーポイント等での口頭発表、その後質疑応答)がある。各セッションはだいたい9人くらいである。同じテーマでも、公共交通(1)、公共交通(2)などセッションがある。個人的には、似たような内容の講演が鉄道、施工計画など色々なセッションにあったりすると思っている。

学生や企業の社員等が論文を執筆し3月末頃までに投稿しており、当日パワーポイント等スライドを投影して発表(講演)する。

広島県広島市内の2拠点で行われ、広島大学東広島キャンパス、広島工業大学五日市キャンパス各キャンパス移動は公共交通で2時間半ほどかかる。

筆者は聴きたいとあるセッションが非オンライン、別のキャンパスでやっており非常に悲しかった。

すべての学会の大会がそうなわけではないのだろうが、この大会では、セッション途中でも自由に入退室する人もいる。筆者もあまり行儀のよい行為ではないと思いつつ、興味がある講演が同じ時間帯に異なるセッションで行っていたため、発表者が変わるタイミングで入退室した。

筆者が面白いなと思ったものは、いくつかあった。今後(いつ?)余裕があれば、聞いた講演も、聞けなかった講演も論文を熟読できればと思う。

併用橋についての講演を聞いた。筆者が漠然と好きな路面電車と道路の併用橋を、日本国内の複数の土地へ実際に調査に行き、ときには併用橋ではないことすら判別し一定の基準で将来的な可能性の大小を評価しているのが面白いと思った。
[VI-624] 路面電車と道路との併用区間における橋梁に関する研究~41橋を対象として~
*與語 貞道1、小池 則満1、川口 暢子1 (1. 愛知工業大学)
*https://confit.atlas.jp/guide/event/jsce2023/subject/VI-624/advanced

鉄道の駅名で調べて、出てきた論文を読むことも楽しそうであると思った。実際に聞いたのは、渋谷駅などである。渋谷駅は複数の鉄道会社が色々な工事をしているが、それらを発注する鉄道会社、受注するゼネコンなどが少しずつ発表していて、少し欠片だけ知ることができた。それぞれの発表者自身はどの程度他の人の発表を把握し聞いているのだろうと思った。

それぞれの鉄道会社の発表を聴講したとき、筆者が聞いた回では、そもそもの構造物や工法の話に入る前に、たとえば「東西線は何kmの路線、混雑率は最も高いこの区間で何%」のような概要があり、鉄オタのクイズで出てきそうな情報を真面目に発表したり、聞いたりしている空間が面白いなと思った。

広島駅では、中国地方の選奨土木遺産のパネル展示を行っていた。また、広島駅周辺の再開発秘話も聞けた。3日間それぞれ開催されていて、同じものが3回なのかと思いきや、3部作であった。最終回に行ったところ、最初の回からの資料もざっくり見て解説をいただけてよかった。

最初は椅子がそこそこの数おいてあり、皆近寄った人が端に座りがちだが座って聞いていた。講演中に、スタッフの方が既にある椅子の群の外側に新たな椅子を増やし、まるで皆、椅子の行の中心に近い位置に座っていて興味がすごくある人のように見えた。椅子を増やすインスタレーション(おい)、面白いと思った。

次回も、もし可能であれば、行ってみたいかもしれない。

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