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#1あの人が、家まできたから

Kozy a.k.a JUKNESS
2011年に BLACK×PIERROT のリーダーとしてNDDLホリデークラシック優勝へ導き、大学卒業後に結成した YUTTY KINGDOM. では「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD 2017」へ出場するなど多方面で活躍している。

(※2018年7月の記事です)

イケポン(以下I):早速だけど、ダブルダッチ始めたきっかけになった人は?

Kozy(以下K):きっかけはKO-YAさんですね。

I:KO-YAかあ。

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「いつかはダンスをやりたい」という思いがありました。
K:最初は、日体になんとなく入ったのもあって、ダブルダッチには全然興味がなかったんです。日体に入るまでは、小1からずっと野球をしていました。中学も高校も野球のキャプテンだったんですよ。中学の時、少し道を踏み外した時もあったんですけど、高校は野球の推薦で入れてもらったので、野球を頑張ったんです。でもプロ野球選手としては、体格が恵まれていないので厳しいなと…。だから高校野球まで頑張って、それで終わろうと思っていました。

I:うんうん。

K:なんで終わろうと思っていたかというと、小4のときにダンスに興味があったんです。小学校のときに「おはスタ」があったのを覚えていますか?

I:あったねえ〜。懐かしい。

K:「おはスタ」のコーナーで、ガレッジセールがだぼだぼのヒップホップっぽい格好して、「卵割る、塩胡椒、混ぜる、いえ〜い」でウェーブをやったんですよ。それを見て「うわっ!何これ!?」ってなりました。鏡の前で練習して見たんですけど、小4の時は全然できなくて…。
でもそこから1年かけて肩を通せるようになって、小6の時は体通せるようになって「おもしれえ」ってなりましたそこでいったんダンスは終わったんですけど、「いつかはダンスをやりたい」という思いがありました。

I:そうだったんだ。

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K:日体のダンス部のサイファーのイベントに行って「俺がやりたかったのこれだ!」って感じて。その時EXILEのツアーに入ってた先輩がいて、ずっとかわいがってもらっていたんです。「ダンスが頑張ろうな。お前がやりたいの何?」って聞かれて、「EXILEみたいなやつです」って言って、「あ、それ『NEW JACK SWING』ってやつだよ、勉強しな」って教えてもらって。

I:へえ〜。

K:その時はダンスを勉強して練習しまくっていました。その中で1回だけ友達に「ダブルダッチ行ってみよ」って無理やり連れていかされたことがあって…。初めて見て、素直に「かっけえ」って思いました。

I:ダッチもかっけえもんね。

K:ダンスだけじゃなくて、アクロバットもあって「すげえ」って思って。その時は乱縄10代目がパフォーマンスをしてくれました。

I:鳳凰とか?

K:そうです。PEEK-A-BOOのTATSUYAさんとか、鳳凰のKO-TAさんとか。その人たちのパフォーマンスもかっこよかったんですけど、でも俺がやりたいのはダンスで、正直ここでダンスできんのかなって思いました。当時縄の中でダンスやっている人が、なんだか自分がそれまで見てきたダンスっぽくない…というか。

I:確かにね。

K:「俺が踊ったらもっとうまくできるんじゃんねえかな」って生意気に思ってしまって。でもサイファー行くってずっと決めていたので、「どうせ入らないし先輩にふざけちゃってもいいや」って調子に乗っていました(笑)。

I:え、体験で(笑)?

「コウジさあ、ダッチやろうぜ。俺浮かぶんだよね。お前と世界大会出てんの」って言われて。

K:そうです(笑)。その時乱縄の人に「お前はKO-YAさんが一年生の時によく似てる」って言われていたんですけど、会ったことはなかったんですよね。勧誘期間が終わる前にサイファーのイベントに行ったときにダブルダッチの人も来ていて、そこで初めてKO-YAさんに会ったんですよ。「お前がコウジか(笑)」って言われたことをよく覚えています(笑)。

I:完全に悪目立ちだね(笑)。

K:そこから、乱縄に行ったらKO-YAさんに遊んでもらうようになって仲良くなりました。「乱縄来てよ」って言われるんですけど、「いやあ、サイファー行くつもりなんで…」って濁していて。でも勧誘期間終了前、サークル希望用紙にサイファーって書くつもりで家に帰ったら、「今なにしてんの?」って電話がかかってきたんです。

I:もしかしてKO-YAさん?

K:そうです。「家にいますよ」って言って、「今さあ、コウジんちの前にいるんだけど」って言われて。

I:え!

K:「えっまじすか!どしたんすか!」って家のドアを開けたら、本当にいたんです。「コウジさあ、ダッチやろうぜ。俺浮かぶんだよね。お前と世界大会出てんの」って言われて。
なんでこの人こんなこと言うんだろう。なんで俺この人と何日かしか会ってないのにそんなこと言ってくれるんだろう…って、うれしかったんですよね。

I:うんうん。

K:実は友達と日体に来たわけじゃなくて、友達が日体行くって言ったから受けたのに俺だけ受かったんですよ。

I:そうなんだ(笑)。

K:だから少し寂しい気持ちもあったので、そんな言葉を言われたのが嬉しくて、サイファーって書く予定だったのを乱縄って書いて提出しました。サイファーの中では「一緒にダンス頑張ろうぜ」って話したり、飲み会とか行ったりしていたんですけど、「結局ダッチ行くんだ(笑)。」って言われました(笑)。教えてくれた人にも申し訳なかったです。
その人にも「ダッチ頑張れよ」って言われて。まあ、そんなこともあったんですけど…。

I:来たんだもんね(笑)。

K:そう、KO-YAさんが来たから(笑)

I:それはパンチあるね(笑)

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「KO-YAさん、ついに来ましたね。始めるときに行っていた話、実現しましたね」

K:俺がダブルダッチを始めたルーツは完全にKO-YAさんです。

I:それがなかったら完全にサイファーって提出していたんだ?

K:間違いなくサイファーでしたね。すごいなあって。KO-YAさんは本当に優しくしてくれました。俺の兄貴的存在で。

I:きっと、本当に一緒にダッチやって、舞台に立っているイメージが湧いたんだろうね。

K:たぶんそうなんでしょう。それがようやく叶ったのが去年の香港で行われた世界大会でした。REGSTYLEとYUTTY KINGDOM.で一緒のステージに立ったんです。
その時一緒にKO-YAさんと写真撮って…うれしくて、めっちゃ泣いちゃいました。

I:泣くなあ、それは。

K:はい。「KO-YAさん、ついに来ましたね。始めるときの話、実現しましたね」って。

I:濃いなあ、このエピソード。

K:濃いですよね(笑)。

#2に続く

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