見出し画像

2021 謹賀新年

 皆様明けましておめでとうございます。

 もう既に2021年に入って一週間が経過しております。年末年始はのんびりしておりました。例年なら12月30日に愛媛県でその年最後の第九を演奏して羽田空港から実家に直行、というコースなのですが、今年はその第九も早々に中止となり、早めの仕事納めでした。

 年明け早々に再びの緊急事態宣言発令が見えてきて緊張感が漂いましたが、どうやら一部アーティストのコンサートを除いてオーケストラの演奏会が中止になる事は今のところ無さそうです。学校への出張レッスンはまた中止になるかもしれないので、そうなると生活には大きな打撃ですが、、、昨年は何とか乗り切ったものの、もう一度あの仕事のキャンセルの嵐が来たら、正直もう持ち堪える自信がありません。
 とはいえ、またしても座席数は50%に戻ってしまったので、主催者としてはチケット収入の減少が痛手になります。既にエキストラの手配も済ませてますから、編成を減らす訳にもいかない。
 さらに、不要不急の外出及び20時以降の飲食店への営業自粛要請とあって、19時開演・21時終演という夜のクラシックコンサートへの影響はありそうです。「演奏会が不要不急」と言われたらそれまでですし、まだまだ過剰に怖がる人は多いですから、客足の減少は免れないのかなと予想しています。
 徹底した感染防止対策の効果でオーケストラ業界ではクラスターもなく、陽性者の報告もほとんど無いというのに、再びチケット収入が減るのはちょっと納得がいかないような気もします。
 ちなみに周囲のプレイヤーでも数人のコロナ陽性者が出ていますが、リハーサルが原因ではないと聞いています。作曲家宮川彬良さんも陽性になりましたが、歌手との打ち合わせが原因とされていますから、やはり器楽中心のオーケストラではそれほどの危険性が無いという事が逆に証明されているのではないかと考えたくなります。
 それでもネットでは「コンサートは中止だろ」なんて声も見えてきました。おそらくこうした意見はクラシック以外のライヴなどを指しているのだろうとは思うのですが、「クラシックコンサートではほとんど陽性者も出ていないのになあ」と悔しい気持ちになったりもしています。

 そもそも昨年4月の緊急事態宣言と今回では意味合いが違う。前回は謎のウイルスに対する恐怖心から国民が自粛しましたが、マスコミが連日発表する陽性者数の数字に国民が慣れてしまったこと、それから政治家が会食などを止めないので説得力がないこと、宣言に強制力がないことを多くの国民が知ってしまったことなどあって、今回の緊急事態宣言はほとんど意味がないような気がしています。補償も少なそうなので、営業を続ける店もあるでしょうし出歩く国民も減らないのでしょうか。

 ワクチンの接種もそろそろ国内で始まるような兆しがありますが、正直副作用が怖いところではあります。「何か起きた時に保証しない」という言葉がワクチンの怖さを物語っているような気もするんですが、どうなんでしょうか。

 そして年明けから日本政府のリーダーシップの無さ、判断力の欠如に何とも情けない気持ちを抱くスタートとなりました。
 もちろんコロナ対策に何が正解なのか分からない現状で同情すべき部分はあるにしても、今の政治家たちはあまりに世の中の空気が読めていない。その国の政府は国民のレベルを映す鏡とも言われますが、だとしたら日本国民は危機的な状況にあるのかもしれません。いまの政治家はあまりに国民の気持ちが理解出来ない。
 そこそこ高給取りで、国会では居眠りの山。都合の悪い文書は改竄・破棄、何かあると体調不良で雲隠れ、逮捕されてもボーナスが貰えて、演説は用意された文章の棒読み。どんなに叩かれてもめげないメンタルさえあれば誰でも務まる仕事なんだから羨ましい限りですね。
 都道府県知事だってわざわざ官邸まで行って緊急事態宣言を出してくれと訴えてましたが、リモートでやればいいんですよ。メディアに映像撮らせてやってる感を出したいんでしょうが、自らが率先してリモートを活用せずに企業にリモートを推進なんてちゃんちゃらおかしい。
 「国会議員の会食に4人まで、午後8時までのルール適用」なんてニュースがありましたが、小学生だってそんなルール必要ないですよ。モラルが無いからそんなルールを作らなきゃならない。何とも情けない限りです。
 国のトップが致命的なのは心に訴えるスピーチが出来ないこと。安倍前総理、菅総理とも棒読み感丸出しで一つも心に響かない。ハッタリでも良いから強気の姿勢、リーダーシップを見せて欲しいのですが、支持率など常に誰かの顔色を伺うような政治しかしていない。
 このコロナ禍で、そろそろ国民が目を覚まさないと、日本は本当に終わってしまうのではないかと個人的に危惧しています。二階さん、麻生さん、森さん、もう高齢者による政治支配はうんざりです。
 だいたいGotoイートで飲食を推し進めておいて今頃「コロナ感染拡大の最大の原因は飲食店」って、どの口が言うのか。政治家が自ら会食して「何が悪い」と開き直っている時点で、国のトップという自覚が無いようにしか見えません。
 飲食店だって感染防止対策を施しているのに、勝手にマスクを外して感染してるのは利用客だと思うんですよね。それを飲食店が悪いみたいな報道をするワイドショーも如何なものか。
 
 ・・・これ以上政治批判をしても仕方ないのでこの辺にしておきますが、国民の体力ももう限界に近付いているのではないかと思いますね。政治家に意見を突きつけるのは選挙しかないので、次の選挙で国民が動かないと、この国は堕ちていくばかりだと思います。

 今年は3月に僕主宰の「第2回中学生・高校生のためのコントラバス・ソロコンテスト」の開催を予定しています。
 12月に募集を締め切ったのですが、「開催発表から時間もない、部活停止で練習時間も少なかったであろうこのコロナ禍でどれだけ応募があるか」と不安に包まれていた僕の予想を裏切って、第1回を遥かに超える人数の応募がありました。正直、受付作業をしながら涙が出ました。

 会場の文京シビックホールは未だ座席数制限をしているため、出演者やクラウドファンディング出資者への招待席を確保すると今回はほとんどチケット販売が出来ず、チケット収入には全く期待が出来ません。
 「このコロナ禍で開催出来るかどうか分からないね」などと言われる事も多いのですが、現時点で僕の頭に中止という選択肢は全くありません。各地から移動して来るという部分に多少の不安はあるものの、参加者、関係者に感染防止対策を徹底して貰えば感染のリスクは恐ろしく低いというのが僕の考えです。ホールから使用禁止の通達が無い限り開催するつもりである事はここに明言しておきます。

 年明け早々気持ちが暗くなるようなニュースが続いていますが、何とか上を向いてこの一年を過ごしていきたいと思います。

 皆様、今年もどうぞよろしくお願い致します。明るい一年になりますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?