24年冬アニメ感想(2作)

冬アニメ完走したのは2本。どちらも他人に薦めるほどの作品とは思わないので、この投稿の意義とは?という話になってきます……。
デメリットを先に知っておくのは買い物等では必要な術ですが、限られた選択肢の中から決めなきゃいけないスケールだからこそなんですよね。星の数ほどあるアニメの中には欠点らしい欠点が見当たらない名作もあり、それを見ればいいだけのことですから。

でも書いちゃう。じゃないと月1投稿のルールが守れませんので(

姫様"拷問"の時間です

捕らえた敵軍の姫騎士に秘密を吐かせるため拷問を行う……がその拷問が飯テロ等の誘惑というお話。他にも魔王軍が組織として非常に模範的だったり、魔王がすごくいい奴だったりと、ワードの不穏さに逆張りする平和なネタが基本です。こういう逆張り起点のネタは流行りの「エッチなことが苦手なサキュバス」、「オタク趣味に通じているギャル」みたいな路線ですかね。
でもこの作品の主題はそこではなくて、庶民的な幸せ、プチ贅沢、みたいな部分に重きを置いています。共感できるし真似したくなる。ネタバレにならない範囲で言うと、ホテルでの食事の話はもうめちゃくちゃ刺さりました。
そしてこの作品の特色が極めてフリーダムな世界観。王国軍と魔王軍が戦う時代にごく普通の現代文明があるんかい!どころの騒ぎではなく、むしろなんで王国軍と魔王軍は戦って来たのか?考えても全く分かりませんし、制作にあたり考慮されているのかも不明。そういう描写が頻繁に出てくることで脳が考えることを止め、真に「頭を空っぽにして見られる」状態が出来てきます。

気になる点は序盤のネタのワンパターン具合。拷問が始まり、ちょっとだけ耐え、屈し、一緒に楽しむ(?)という流れが何度が繰り返しになってしまうんですが、これは致し方なし。中盤からはしっかり変化がついてきます。
その変化で世界観が余計分からなくなり、また頭を使って見てしまうのがちょっと勿体ないポイントかなと振り返って思います。最初から細かい整合性なんてないと分かって見られたらより楽しいでしょうね。

愚かな天使は悪魔と踊る

クソアニメ。必ずしも貶める意味ではなくジャンルとしてのクソアニメです。こういうのは需要あるんで無下にしてはいけません。ただこういう面白がられ方は採算性が怪しいというだけで。
佐倉綾音・東山奈央・釘宮理恵・石原夏織というキャスト起用にも表れたか、センスがことごとく10年前。あるいはもう少し前かも。もちろんこのアニメが10年前に放送してても凡作扱いだと思いますが。
強烈に違和感あったのは回ごとにトーンの切り替わり方が極端なところ。話は繋がっているものの温度差がすごく、回と回の間に連続性を感じません。変なところで話が切れないよう几帳面に構成したのかもしれませんが、意図的であれば裏目かな。しょうもないギャグを適当に垂れ流して大して誰もツッコまないとか、あるいは真っ当にラブコメっぽいええ感じの回が好きでしたが、その次の回が似たテイストで絶対来てくれないんですよね。
他人に薦めることはまずできないなぁという前提で、それでも佐倉綾音や東山奈央が出始めた頃からのアニメオタクなら、こういう作品もあるよね~くらいに受け取って見られるかもしれません。演技はめちゃ良いからそれ目的でもアリ。


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