名刺管理

名刺管理の方法に長らく悩んでいたのだが、ようやく自分の中で完成形に近づきつつある。
結論から言えば、

  • 何らかの方法でJPEG化

  • グーグルドライブに保存(OCR)

が、シンプルかつ必要十分だと思う。

名刺管理アプリの良しあし

名刺管理には専用のアプリがたくさんある。EightとかSansanとかWantedly peopleとかCamcardとか、たぶん検索すればすぐにいくらでもでてくる。僕も最初はその中からどれかを選ぼうとしていたのだけど、どれも自分としては使いにくかった。

まず人力で名刺を読み取ってデータ化してくれるタイプのアプリ(Eightが代表的から)。間違いなく人件費がかかっているのになぜか無料で利用できるのが気持ち悪すぎてどうしても手を出す気にならない。読み取ったデータを横流ししてるとしか思えないんだよね。名刺に書かれていることは公開情報だから問題ない、という人もいるけど、誰がその名刺を持っているのか、みたいな繋がりの関係までは公開情報ではないはずだし、万が一相手方に迷惑がかかるようなことがあると怖いので、この辺りは選択肢に入らなかった。

同じ理由で、Wantedly peopleのような、SNSと連動してつながることが前提みたいな管理ソフトも使えない。

ローカルで使用できて、アプリ上でOCRにより文字の読み取りをするタイプのものであれば、情報管理の問題はない。Camcardはそのタイプのアプリだったので、一時期使っていた。ただ、Camcardは、以前は撮影時にシャッター音が鳴らなかったので、オフィスでも使うことができたのだが、ある時からシャッター音が鳴るようになってしまったので、オフィスで使用しにくくなってしまった。そうすると家でまとめて撮るしかないのだが、自宅で撮影するなら夜になるし、照明が少ないこともあって、どうしても陰になったり、逆に名刺の表面の光沢に照明が反射して光トビしてしまったりするので、画像の質が悪くなる問題があり、面倒になってやめてしまった。

それから、結局どのアプリにも共通して言えることとして、シャッター音の変更のようなちょっとした仕様変更が突然あったり、最悪サービス終了したりすると、別のアプリに移行せざるを得ないわけだが、そのときにデータ移行ができるとは限らないことが最大の懸念事項だった。Camcardのときも、すべてのデータはCamcard内の独自フォーマットで保存されているので、結局うまく抽出できずにそのときまでの名刺データはすべて破棄することになってしまった。

なので、汎用規格でファイル管理できることが最低限の条件。それをOCRで検索できる状態にできる方法から模索することことした。

JPEG化

汎用規格としてはJPEGでもPDFでもPNGでもなんでもいいのだけど、スマホで撮る可能性も考えればJPEGで管理できるのであればそれが一番汎用性が高いと思われる。

しかしスマホで撮影すると、斜めからの画像でも自動で名刺の形の四角形を切り出して長方形の画像に変換してくれるようなアプリはいくつかあるのだけど、結局どのアプリも撮影時に音がシャッター音が出るので、オフィスで使いにくいのが難点だった。まぁ僕が検討したのは4年前ぐらいなので、今はもしかしたら音が出ないアプリも出ているかもしれない。

音が出るなら自宅でまとめて撮影すればいいのだけど、自宅で撮影するなら夜になるし、照明が少ないこともあって、どうしても陰になったり、逆に名刺の表面の光沢に照明が反射して光トビしてしまったりするので、画像の質が悪くなる問題があった。

なので、結局僕は面倒になったのでスキャナを購入してしまった。正直スキャナの検討はあまりしていないけど、当時何となく有名っぽかった富士通のScansnapの一番小型のiX100というやつ。

https://scansnap.fujitsu.com/jp/product/ix100/

片面ずつしかスキャンできないのと、一枚ずつ手動で差し入れないといけないので、やや手間かと思ったけど、名刺の数もそれほどなかったからか、たまってきたら数週間に1度ぐらいまとめて裏表スキャンするぐらいの手間でそれほど負担は感じていない。

ファイル名は、年月日でソートできる形式としておくのが後の管理で便利。僕の場合はYYYYMMDDhhmmss.jpgにしている。画質は300dpiのカラー。一応600dpiまで設定できるけど、実用上300dpiで読み取れなかったことはない。

ちなみに購入したのは2019年2月で、それ以来スキャンをしたのは、裏表計2,500枚分。ファイル容量は合計140MB。コロナになってからはめっきり減ったので、実質2年分ぐらいかなぁ。多い人はもっと多いのだろうか。

Scansnapはファイル形式としてはJPEGとPDFのどちらかから選べるのだけど、将来的にスマホ撮影を導入する可能性も含みに、JPEGで運用している。

OCR

OCRの方法は、4年前にスキャナを買った時点からしばらく、エバーノートによるものを使用していた。エバーノートにJPEGファイルを複数まとめてドラッグ&ドロップすると、ファイルごとにノート?を作ってくれて、自動でOCRしてくれる。

ただし、エバーノートの無料版は月にアップロードできる容量が60MBまでなのと、同時接続できるデバイスが2台までという制限がある。2,500枚のデータで140MBなので、容量制限にひっかかることはないと思うけど、デバイス数の制限が地味にめんどくさい。自宅のPCとスマホでしかみることはないのでほぼ問題ないのだけど、たまにバグなのか3台目と認識されていちいち昔のデバイスを削除しないといけなかったりするのがストレス。

そこでグーグルドライブ。実はこれもファイルをアップロードしたら自動でOCRされている。それこそOCRしたデータが何に使われてるかわかったものじゃない、という話はあるのだけど、名刺に特化したものではないので、あなたの名刺をだれだれさんが持っています、みたいな形でだれかに迷惑をかけることになる可能性は低いと思うので、許容範囲かなと思っている。

OCRの質は、どちらが優れているという感じではなく、一長一短な印象。例えば「公益社団法人」で検索してみると、どちらも縦書きも認識するけど、グーグルドライブでは一般社団法人もヒットするので、若干検索幅が広いのかもしれない。
文字の読み取り能としては、グーグルでしか読み取らない文字も、エバーノートでしか読み取らない文字もあるので、トントンかな。

それから、例えば名前で検索して出なかった人の名刺を、会社名で検索して見つけられたときに、次回以降名前でも検索できるように、名前のテキスト情報を入力しておくのだけど、これはエバーノートなら画像の下あたりに入力すればよいし、グーグルドキュメントでも説明の追加ができるので、いずれも問題ない。

移行がスムーズ

何よりも重要なのは、今回エバーノートからグーグルドライブへの移行がまったく問題なくできたということ。PCのフォルダに単に保存していた2500のJPEGファイルを、グーグルドライブに名刺フォルダを作成してぶち込むだけで作業が終了できた。

今後、グーグルドライブがサービス終了したり、OCRをやめたり、まぁそこまでじゃなくてもマイナーチェンジで使いにくくなったり、あるいはエバーノートその他のアプリで神機能が実装されたりしたときに、容易に移行できそうだということが今回確認できてよかった。


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