『マツリカ・マジョルカ』読後感想


『マツリカ・マジョルカ』と書きましたが、実際には『マツリカ・マハリタ』『マツリカ・マトリョシカ』まで読み終わっています。
なので、3作分の感想のつもりで。

読み終わって「相沢沙呼」で検索するまで、その文字列と『medium』の表紙絵から女性だと思っていたんですが、どうやら40代男性だったそうで、「あ、どーりで!」と合点がいきました。
理由は読めばわかる。

人が死なない文化祭、人が死なない密室、殺されたカメラフィルムの事件……学校が舞台とはいえ、ミステリにしてはかなり平和です。
3作品かけて伏線が繋がっていく過程は気持ちよかったですが、ミステリものと思って読み始めたので物足りないな? と思ったのも事実。

主人公の情けなさと、準主人公(ヒロインって感じではない)のマツリカの高飛車度合いはうまくハマっているので、傍観する分には楽しいです。

ただ、3作目の終盤になってようやくマツリカに人間味が出てきたり、主人公に自我が芽生えたりするので、それまでは待ちの時間が続きます。
気前がいい状態で本屋さんに立ち寄って、中身も知らぬまま3冊まとめ買いをしなかったら、多分1作目で読むのをやめていたかもなあと思いました。
なるべくまとめ読みするのを勧めます。

マツリカの「おまえ」呼び、最初は呆気に取られるけどだんだんクセになってきますね。

おわり。

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