SideM楽曲調性各論〜ST@RTING LINE07&08


はじめに

この記事は、アイドルマスターSideMのCDシリーズ「ST@RTING LINE」の07(彩)および08(FRAME)に収録されている楽曲の調性について分析し、筆者の所感を述べたものである。
なお、各論ではCDシリーズの最初に全体曲、最後にシリーズを通した傾向等を記載することとしたい。

SideM楽曲全体に関する分析(2024年4月末時点)については、以下の概論を参照されたい。


07 彩

喝彩!~花鳥風月~

調性:イ短調
転調:あり イ短調→(1番Bメロ)イ長調→(1番サビ)ハ長調→(2番イントロ〜)イ短調→(2番Bメロ)イ長調→(2番サビ)ハ長調→(間奏〜)イ短調→(ラスサビ)ハ長調→(アウトロ)イ短調
総転調回数:8

イ短調とゆかいな仲間たちである。イ短調をベースに、同主調のイ長調と平行調のハ長調に転調しており、大変縁起が良い。さすが彩。
短調カウントではあるが、転調先が両方長調のため、明るいイメージの方が強いのではないだろうか。

和風堂々!~WAnderful NIPPON!~

調性:変ロ長調
転調:あり 変ロ長調→(間奏〜)ロ短調→(眠らないでください!〜)ホ短調→(ラスサビ〜)変ロ長調
総転調回数:3

あ!こんなところにホ短調!
基本はノリの良い変ロ長調だが、間奏からCメロにかけて、雰囲気が一変する。ジャパニーズワビサビ短調である。
和風の音階はピアノの鍵盤に置き換えると抜けている音があるため、やや調性判定が難しいが、鍵盤でいうところの第1音と第3音が短3度になっているため、短調という判断で問題ないものと思われる。

08 FRAME

勇敢なるキミへ

調性:変ニ長調
転調:なし

力強い転調無しである。主な調性としては、ここまでで一番調号が多い。最初から最後まで山盛りの♭を纏ったFRAMEが守ってくれる。
BメロとCメロで、ややホ長調風味になるが、コード進行の過程ととらえて差し支えないかと思われる。

MISSION is ピースフル!

調性:ハ長調
転調:なし

こちらも転調無し。強い意志を感じる。ただし、1曲目で纏っていた♭は全てオフ。まっさらでピースフルなFRAMEが元気をくれる。
ピアノから音楽を始めた人間にとって、ハ長調は全ての始まりである。この曲はさながら、ハンバーグに寄り添う白米のようでもあり、また弱った身体にもスッとしみ込むポカリスエットのようでもある。

おわりに

今回の2ユニットは、片や転調あり2曲、片や転調なし2曲という、両極端の結果となった。
今までのような共通点というよりは、対比的な関係になっているとも捉えられる。
次回は09(神速一魂)および10(Café Parade)について考えていこうと思う。


レース動画紹介コーナー
推しのG1勝ちを全部紹介してしまったので、春天爆逃げホルダーをどうぞ


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