「私の少年」35話について語りたい

休載が挟まるとしんどいのでコミック派だったけど、
今月号からまた面白くなってきたので電子版買ってしまいました。

前号では高校生になった真修が菩薩のように穏やかになってしまい、
聡子との間柄もほぼ熟年夫婦みたいに凪状態。
奈緒の恋心に気がつき、いずれデートする関係になるんだろう思ったら…
まさかの椎川とのバトル回でしたね。
いずれ対面するのではと思ってたけど、前号で聡子のいるカフェに向かう真修とすれ違ったのはやはり伏線だったのですね。

真修が小学生時代に対峙した時と同じ構図で向き合う2人。
こういう時間の流れを感じさせるシーンはいいですね。
あんなに差があった背の高さもほぼ同じに。
最初は劣勢に思えた真修だけど椎川の揺さぶりにもブレない。
聡子を「人間として好き」という気持ちだけで勝負していて清々しい。

でも高校生でこの感じはちょっと達観しすぎて物足りなく思っていたら、
聡子と椎川がかつて恋人同士だった事実を突きつけられ面白いくらい動揺。フリーズする真修に「JPG?」という椎川の台詞もわかりやすい。

なんでここまでショックを受けたんだろう。
神格化してた聡子像の崩れ?
こんな嫌味な奴と付き合ってたことの驚き?

椎川と別れた時を振り返った聡子のモノローグに似ていると思う。
「あれから同じ気持ちを抱えているものだと思ってた」
これが真修にも当てはまるのかなと。
清く正しく、寄り添うように生きてきた2人。

そこに急に生々しい「男女」を持ち込まれた衝撃なのかもしれない。
でも、この「椎川ショック」で真修が健全な男子高校生になっていったら楽しい。
少なくとも小学生時代は聡子の着替えにドキドキしていたし、
中学生時代にほっぺを突かれた意味を考えて頬を赤らめていた。
今までも多少なりとも異性を意識するシーンはあったので、
これを機によりリアルな感情が芽生えたらいいと思う。

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