2024/6/15,16新馬戦振り返り

概要

新馬戦のタイム、ラップ、実際のレース映像を交えて振り返りを行います。
講評は1~3着馬と、その他特筆すべき馬について記載しています。
馬名の隣の数字は順に「コーナー通過順」「上がり3F」です
1着馬にはそれぞれ以下の区分で判定をつけています。
ホープフルSまでの2歳戦のおともにどうぞ。
 A: 重賞で積極的に買いたい
 B: 重賞で相手なら。OP戦などでも買う。
 C: OPの相手や平場1勝クラスなど
 D: 現状成長待ち
※予想に繋げるという観点上内容によっては辛口になっています。悪しからず。

6月15日

函館5R 芝1200m

1:09.2
12.2 - 10.5 - 11.4 - 11.9 - 11.5 - 11.7
34.1-35.1
講評
7頭立てながら速い時計。同日同コースの2勝クラスSTV杯と比べても0.4秒しか遅くない。2F目で10.5は2012年以降の集計で過去最速。それでいて最後35.1と緩んでおらず、5F目は加速しているので優秀。このラップを踏んで逃げ切ったヴーレヴーを素直に褒めたいレース

1着 ヴーレヴー 1-1 35.1
評価 A
いいスタートで出脚もしっかりついてハナ。一気に4馬身ほど離す逃げを打ったが、これは意図的にというより抑えきれずにといった感じか。それでも最後余裕ある感じで先頭を譲らなかった。直線では横を向いたりとまだ幼さがあり、また上述したように抑えての逃げではなかったので今後控える形を取った場合が怖いが、開幕2週目であることを差し引いても数字的にはいいものがある。

2着 チギリ 4-4 34.7 
テンション上がりながらも抑えて追走してインでしっかり我慢し2着。最後いい脚で伸びている。次走勝ち上がるチャンスは十分ある。

3着 ドゥアムール 3-2 34.9
初戦としては悪くない内容だと思うが3コーナーあたりから鞍上の手が動くようにズブい面があり、最後もチギリに差された。引き続き函館で未勝利戦になると思うが、評価は割引きたい。

函館6R ダート1000m

0:59.0
12.3 - 11.0 - 11.8 - 11.9 - 12.0
35.1-35.7
講評
ユリとリリーフィールドが序盤競った分2F目は11.0と比較的速いペース。これについて行けたかどうかではっきりと明暗が分かれたか。勝ち時計は過去と比較しても速いが全体レベルはそれほどな印象。

1着 リリーフィールド 1-1 35.7
評価:B
テンよく行ってそのままハナ。ユリに競られたが譲らず。前半速いペースで競り落とし、後半もそれほど緩まないラップで後続を寄せ付けなかった。この路線から大物は早々出ないが、なかなかいい内容。例年馬場が荒れるとダート馬も気がちな函館2歳Sで狙ってみても。

2着 オカメノコイ 4-3 36.4
インでじっと我慢して最後の直線でしっかり伸びたがリリーフィールドからは大きく離された。キレる末脚を見せたわけでもなく現状のレベルとしては微妙。パイロ産駒ながら内枠で素直被っての競馬がやれたのは評価ポイントか。

3着 ユリ 2-2 37.5
リリーフィールドに競りかけたが結局2番手に落ち着いた。勝ち馬を見る良いポジションだが最後は脚を残していたオカメノコイにも突き放された。買い時は現状思い当たらない。

京都5R ダート1200m

1:13.4
12.8 - 11.5 - 11.8 - 12.4 - 12.5 - 12.4
36.1-37.3
講評
前半速かった分後半はある程度時計がかかったがそれでも12秒中ほどが3つで明確には止まっていない。先行馬有利のラップ。数字自体はどこを切り取っても平凡。

1着 ハッピーマン 5-5 36.8
評価:C
道中かかりっぱなしで馬群に入れても落ち着かず。終始頭の高いフォームで走っていたが最後は良い脚で圧勝した。今日は能力だけで勝った印象が強く競馬を覚えるのはこれからか。持っているものが良いだけに買い時に悩む。芝を使わない場合ダートの2戦目は少し先になるので、それまでに精神面の成長が欲しい。

2着 アメリカンビキニ 3-3 37.6
向こう正面を外からポジション取りに行って最後まで粘った。ポジショニングが光った印象。ハッピーマンとはしっかり差をつけられているので勝ち上がりは相手次第か。

3着 ラヴィングユー 3-3 38.1
10人気ながら健闘。いいスタートを切ってポジションを取った。馬群に包まれても落ち着いていたが最後は決め手に欠いた。器用さがあるので時計勝負以外で。

東京5R 芝1600m

1:35.6
13.4 - 11.5 - 12.2 - 12.2 - 12.1 - 11.4 - 11.3 - 11.5
37.1-34.2
講評
ショウナンマクベスがじっくり溜めた分のラスト34.2。それでも別段速い上がりというわけではなく数字だけ見るとこのコースにしては平凡。上げるなら差し馬か。

1着 ショウナンマクベス 1-1 34.2
評価:C
好スタートでそのままハナ。ジョッキーがある程度抑えているあたり決してリラックスしているわけではなさそう。それでも狙い通りスローペースに落とせた分最後も残るだけの脚が残っていた。数字だけなら2018年新馬勝ちしたジョディーに近い。斤量ある分こちらの方が上だと思うが。典型的なスローの新馬逃げ切りでいまいち評価しづらい。

2着 コスモコロネット 6-6 33.7
スタートは良かったがかかって折り合いをつける分ポジションは後ろ。これがなければ勝っていたと思われるだけに惜しい。それでも最後いい脚で半馬身差まで迫ったのは評価ポイント。次回頭で狙ってみてもいい。

3着 シルバーレイン 3-3 34.1
新馬らしくかかりながらの追走だが馬群に取り付けて落ち着いた。直線ではドゥカートに蓋される場面があったがこれを押しのけて進路確保し3着。これをやれるのは能力のある証拠だが、血統的背景もあり次走人気しそう。距離は持ってマイルか。

4着 オーケースマイル 8-8 33.7
最後方を追走していたが直線でショウナンマクベスの内側に進路を見つけるとそこでしっかり伸びた。最後はショウナンマクベスがヨレた分さらに内に追いやられてしまったがそれでも最後まで良い脚。次走重く見たい。

東京6R ダート1400m

1:25.9
12.6 - 11.4 - 11.8 - 12.4 - 12.5 - 12.5 - 12.7
35.8-37.7
講評
2,3F目がともに11秒台のタフなラップ。それでいて最後4Fも13秒台が出ないそこそこ速い流れで、全体として追走力を問われた。上位陣は距離延長でも面白いかもしれない。

1着 クレーキング  4-3 37.4
評価:B
速い流れにも対応して番手からイン突きを決めた。ムチが入ってからの反応が速く乗りやすい印象で、素直に褒めたい良い内容。新馬らしく素直に折り合ってはくれなかったのでそこは今後の成長待ち。

2着 パースウェイド 12-12 36.2
後方からよく追い込んだがそもそもゲートを出ていればここまで極端な追い込みをしなくてもよかった。末脚は飛びぬけていいので引き続き東京で見たいが来週で春開催ラスト。となると買い時は中京だろうか。

3着 アイビーヒメチャン 1-1 38.6
好スタートから押してハナを取ったが後ろがなかなか引いてくれずその分速いラップに。最後は流石にバテてしまった。もう少し後ろがすんなり引いてくれる距離延長なら。同条件だとちょっと強調するものがない。

6月16日

函館5R 芝1200m

1:09.3
12.3 - 10.7 - 11.1 - 11.7 - 11.6 - 11.9
34.1-35.2
講評
こちらも前日同コースの新馬戦と同じく好タイム。ラップ的にもほぼ同じだが、逃げたのが減量騎手であった分割引。1,2着にしっかり差がついた分2着以下の勝ち上がりは現状厳しいか。

1着 ニシノラヴァンダ 1-1 35.2
評価:C
好スタートを切ってそのまま逃げ。ワイルドブッターに競られたがハナを譲らず、しっかり抑えられながら淡々とレースを作った。追い出してからの反応も良く、ゲートの良さも考えると競馬が上手いタイプ。現時点では目立った武器はないのでまだまだ成長が必要。馬体重も416と増える余地がある。

2着 ダイチラポール 5-5 34.7
ゲートはそこそこだったがスリーピースに寄られた分ポジションを下げる形に。直線綺麗に外に出して伸びた。最低人気のデビュー戦としては良い内容だったが勝ち上がれるかは微妙。

3着 スリーピース 3-3 35.5
スタートはそこまで行き追い付かなかったがその後しっかり出た。エキサイトしながらも前に馬を置いて上手く落ち着いた。3-4コーナーあたりで押し始めるなどズブい面がある。直線入ってからはしっかり走れているだけに、このズブさがなければ着順は一つ上だったのではと思わせられる。

京都5R 芝1600m

1:36.5
12.9 - 11.5 - 12.6 - 12.8 - 12.6 - 11.8 - 11.4 - 10.9
37.0-34.1
講評
新馬マイルらしくゆったりした流れからの決め手勝負で、掲示板まで4角3番手以内の馬で決着した。今の京都の馬場を考えると全体時計は遅い方。ラスト10.9も今の馬場ならそこまで高い評価にはならないが、加速ラップ踏めているのはプラス。

1着 トータルクラリティ 3-3 33.9
評価:C
比較的いいスタートを切ったがテンでは飛ばさなかった。3F目の緩んだ区間で抑えられながら前目に進出し、ポジション確保。しっかり脚を残して最後に伸びた。向こう正面の緩い区間で折り合いを欠いたところからもある程度流れるマイル近辺の方がよさそう。内容としては可もなく不可もなし。

2着 ラトラース 2-2 34.2
かかりながら一旦は先頭に立つも抑えられながら進み、結局外からイサナが出てきて2番手。番手に控えてもまだ引っ掛かったままで進んだが最後は良い脚で伸びた。最後は脚をしっかり残していたトータルクラリティに差されたものの、能力は高い。それだけにメンタル面での成長が待たれる。次走は疑っても。

3着 ゴッドヴァレー 3-3 34.2
スタート良くポジションを確保し綺麗にインを回ってきた。よく言えば器用で競馬が上手いのだが、裏を返せばそんな競馬をした上で2頭に負けてしまった。ジョッキーコメントの通り現状非力な面があるが、器用さ自体は武器になるのでもう少し先で楽しみたい一頭。

東京5R 芝1400m

1:22.1
12.8 - 11.3 - 11.4 - 11.9 - 11.6 - 11.4 - 11.7
35.5-34.7
講評
前半35.5も後半34.7も数字だけ素直に受け取るならかなり速い水準で、全体時計も昨年のチャンネルトンネルに次いで2位タイ(ウンブライルと同じ)。それでも間に11.9が入り先行馬にも優しいラップになったか。チャンネルトンネルは上がり33.6、ウンブライルは34.2を出していることを考えると同タイムでもやや内容としては薄く感じる。

1着 プリティディーヴァ 2-2 34.5
評価:B
好スタートからそのまま先団へ。前進気勢強く抑えられながら逃げ馬を突いた。直線でも鞍上のゴーサインに応えてしっかり伸びた。数字からも分かる通りスパっとキレるタイプではなくジワジワ伸びるので広いコースで。マイルでも見てみたい。

2着 ダノンブランニュー 3-3 34.4
内容を考えるとプリティディーヴァとの差は枠1つだったように思う。速い流れでもちゃんとついて行って、勝ち馬の動きに合わせて末脚を発揮したのは評価。勝ち上がりが期待できる。こちらもジワジワ伸びるタイプで、距離も伸ばした方がよさそう。

3着 アンジュオスリール 1-1 34.9
好枠好スタートを活かした逃げ。プリティディーヴァに競られた分前半は速くなってしまったがそれでも最後までよく踏ん張った。こちらも距離延長を視野に入れつつ勝ち上がり期待。

以上

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