2024/6/29,30新馬戦振り返り
概要
新馬戦のタイム、ラップ、実際のレース映像を交えて振り返りを行います。
講評は1~3着馬と、その他特筆すべき馬について記載しています。
馬名の隣の数字は順に「コーナー通過順」「上がり3F」です
1着馬にはそれぞれ以下の区分で判定をつけています。
ホープフルSまでの2歳戦のおともにどうぞ。
A: 重賞で積極的に買いたい
B: 重賞で相手なら。OP戦などでも買う。
C: OPの相手や平場1勝クラスなど
D: 現状成長待ち
※予想に繋げるという観点上内容によっては辛口になっています。悪しからず。
6月29日
函館5R 芝1200m
1:09.4
12.3 - 11.2 - 11.3 - 11.7 - 11.3 - 11.6
34.8-34.6
講評
開催が進んでいるが先週と変わらない水準の時計。ラップ構成は2013年のクリスマス(函館2歳S勝ち馬)と似ている。前半そこまで競らず34.8、その後11.7で息を入れたエンドレスサマーがそのまま逃げ切るという良い内容。勝ち馬の強さが目立った。
1着 エンドレスサマー 1-1 34.6
評価 A
好スタートで迷わず先手。大人しく鞍上に従って逃げの手を打った。4コーナーで追われ始めるとさらに加速して後続を突き放した。特段悪い面はなくデビュー戦としては上出来。同じようなラップを踏んで上がり34.5で逃げ切ったクリスマスはその後函館2歳Sを勝った。時計勝負の舞台で狙っていきたい。
2着 モズナナスター 3-3 35.0
好スタート。前にエンドレスサマーを置いて内ラチから数頭分開けたところで追走していたがコーナーの入りで内へ。4コーナーで追われると伸びたがエンドレスサマーとは決め手の差が明らかに出た。悪くない内容なのでいずれ勝てそうだが絶対的な信頼はない。
3着 デコピン 3-3 35.0
好スタートを決めて外枠から内に向かい、外目を追走する形。直線入るあたりで仕掛けの合図が出てしっかり伸びた。急遽乗り変わりとなったがしっかり走れている。モズナナスターとの差は4コーナーで綺麗に立ち回れたかどうかが大きい。逆転の目は十分ある。
函館6R ダート1000m
0:59.8
12.6 - 10.8 - 11.8 - 12.1 - 12.5
35.2-36.4
講評
前半35.2は2012年からの集計で3番目に速く、それでいて最後36.4もそれほど明確に止まったわけではないので先行有利のラップ。差してきた組をもうすこし追走が楽になる距離延長で上げたい。
1着 アースミューズ 2-1 36.3
評価 D
スタート一息だったが二の足がついて2番手確保。4コーナーに入るあたりで外から逃げ馬を抜きそのまま粘って1着。減量の恩恵が大きく評価は割引。秋以降の条件戦でも買いづらい。
2着 フラッシュポイント 5-5 35.9
外枠ながら積極的に前へ進出。ただ追走自体は苦しそうで前の馬群からは離された。後半ラップが緩んできたところで末脚を発揮し一気に差を詰めたが届かず2着。マイルくらいまで距離延長してきたら買いたい。
3着 ルークススペイ 1-2 36.8
ゲートの出は悪かったが出脚使ってハナ。内枠をロスなく回って最後もそのまま粘った。こちらも最初のポジション確保がそのまま結果につながったか。これくらい早くても頑張ればハナを取り切れることはわかったので同じ条件の未勝利戦で。
5着 オオタチ 8-8 35.9
フラッシュポイントよりさらに1段後ろにつけて最後いい脚で追い込んだ。距離延長して追走楽になるなら買い要素アリ。
8着 ディヴァンカドー 10-9 36.7
出脚つかず後ろから2番手ではノーチャンス。上がり3位タイの脚は使えているので距離延長で。
小倉5R 芝1200m
1:09.8
12.1 - 10.8 - 11.2 - 11.5 - 12.1 - 12.1
34.1-35.7
講評
流石に九州産馬限定戦で時計は速くない。ラスト12.1-12.1は9馬身差で勝ったエイヨーアメジストの刻んだもので、4角2番手以降はラストで13秒台近いラップで止まっている差し有利のラップだった。
1着 エイヨーアメジスト 1-1 35.7
評価 C
好スタートでハナに立つとそのまま逃げ切った。このメンバーでは地力が違ったがそれでも全体時計やラップは遅い。九州産馬限定戦で買うくらいか。
2着 ナンシヨウト 6-4 36.5
煽るようにスタートしたが中団には付けた。馬群でしっかり我慢したのは〇。道中は内をロスなく通って4コーナーでポジションを上げて2着確保。今日は恵まれた分も大きいか。
3着 ランインザウインド 6-7 36.6
出脚ついて中団に位置付けたが外から馬に寄られたときに少し嫌がるそぶりを見せた。揉まれる経験は必要かもしれない。直線は外からしっかり伸びてナンシヨウトに半馬身差までつけた。斤量やコース取りを考えると逆転は十分あり得る。
小倉6R ダート1000m
0:58.7
12.1 - 10.7 - 11.5 - 12.2 - 12.2
34.3-35.9
講評
番組数が少ない条件だが、過去と比較しても速い水準。同日のダートレースがどれも比較的速い水準であったことを考えると馬場の助けも大きかった。とはいえ最後12.2-12.2で大きく止まらなかったのは評価ポイント。
1着 コスモストーム 3-3 35.7
評価 C
やや遅いスタートだが促されて先団へ。しばらく内を走っていたが中盤から先行馬を見る位置へ。ムチを入れられながら4コーナーで仕掛け、最後はアーデルリーベとの競り合いに勝った。最後は良い脚を使えているものの、テンの遅さとズブさは要改善。
2着 アーデルリーベ 2-2 35.9
好スタートで前へ出たが内のマルモリスパークルが逃げに出たので譲って2番手。首の使い方にまだ幼さが残る。仕掛けどころの反応はよく、しっかり伸びたのは評価ポイント。同じ条件なら無難に買える。
3着 オトメナシャチョウ 3-4 36.0
ゲートはまずまず出たがその後の追走に苦労している様子。そのうえ外を回ったので上位2頭に比べてロスが大きかった。着差ほどアーデルリーベとの差はないのでイーブンに扱うのがよさそう。
福島5R 芝1200m
1:11.1
12.5 - 11.3 - 12.0 - 12.3 - 11.4 - 11.6
35.8-35.3
講評
開幕週であることを考えるとかなり遅い。間に12秒台が2つ入って逃げ馬は楽な展開。ここからの勝ち上がりは望み薄。強いて言うなら後方周って良いところなしだったナックオリオン、タイキブライトンあたりは次走注目か。
1着 ヴァリアントマーチ 1-1 35.3
評価 D
好スタートでイノキと競り合ったが3コーナー前で半馬身リード。口向きの怪しさから気性がうかがえる。最後は中盤緩めた分しっかり伸びて勝ち切った。評価しづらい面が大きい。ビッグアーサー産駒らしく速い時計の勝負には向いていないのでどちらかというと函館2歳S向きだが今度は間隔が問題になる。買い時はしばらく先か。
2着 ファリーザ 3-4 35.2
まずまずスタート切って一歩引いた位置で追走。ゆったりしたペースだがそれほど引っ掛かりもせず。直線はジワジワ伸びて最後1Fで一気に加速した。エンジンのかかりはやや遅めか。まだしっかり内容は詰まっていたように思える。
3着 ロードヴェルト 3-2 35.1
好スタートも外枠なので無理せず先行馬を見る位置。直線の競り合いはなかなか真っすぐ前方を向かず応答が遅かったが、最後はしっかり脚を使えた。次走は追走力がカギ。
福島6R ダート1150m
1:11.0
10.1 - 11.3 - 11.9 - 12.5 - 12.5 - 12.7
33.3-37.7
講評
前半緩めのペースで先行馬有利のラップになった。1F目が10秒台は2012年からの集計でこのレースだけで最遅。最後も12.5-12.5-12.7と早めから緩み全体時計が遅くなった。差し馬を評価したいものの、前で粘った上位3頭とそれより後ろにいた下位組に着差がつきすぎていて拾いづらい。
1着 ラインパシオン 3-2 36.8
評価 D
出脚は五分で中団につけていたが2~3F目でじわじわとポジションを上げて直線へ。最後はしっかり差し切って1着。小柄でタフな勝負は向かないので、今日のような末脚一気の競馬があっている。ダート短距離の条件はしばらく先になるがそれまでに馬体重は増やしておきたい。
2着 デルタウェーブ 1-1 37.8
ダッシュよく進んで譲らずハナを切って4,5馬身ほど開けた逃げ。上手く緩めて直線で粘ったが最後は差されてしまった。テンがそこまで速くならなかっただけに次走同条件で同じ競馬ができるかは疑問。
3着 リトルサムシング 2-2 37.4
スタート良かったので一旦は前をうかがったがデルタウェーブが進出してきたので譲った。4コーナーで仕掛けたがラインパシオンほどの勢いはなく、そのまま抜かされてしまった。首が高い走りでまだ幼くしっかりスピードを出せていない。未勝利のヒモでも買うかと言われると…。
6月30日
函館5R 芝1800m
1:50.9
12.3 - 11.5 - 12.7 - 13.1 - 12.9 - 12.3 - 12.2 - 11.8 - 12.1
36.5-36.1
講評
全体時計は比較的速め。前半3Fもこの路線にしては流れた。中盤は13.1-12.9でしっかり息を入れた後4Fかけてロングスパート。速めからレースが動いた分一瞬の切れ味よりも末脚の長さが問われた。上位組は引き続きこの距離で見たい(2歳のうちは2000mが上限でレース数も多くない)。
1着 ゴーゴータカシ 1-1-1-1 36.1
評価 B
好スタートでそのまま押されて反応良くハナへ。口を割っており、結果論ではあるが逃げてはいけないタイプだったか。そのまま抑えられつつも逃げて3コーナーからペースアップ。リードを守って逃げ切った。数字から一定以上の能力があることは伝わるが、やはり逃げたことで次走ちゃんとハミを取れるかどうかが心配。そこをクリアできれば重賞でも。
2着 ブルータス 5-4-3-2 36.0
外枠から中団の外にすんなり。こちらも口向き悪く気性面で怪しさを感じる。仕掛けられてからの反応はよくしっかり前をとらえに行けた。まだ気性面での課題はあるものの未勝利勝ちは遠くない。
3着 プレシャスデイ 10-10-7-7 35.6
スタート良くなく、早々に外目に出せる位置の後方で待機。4コーナーからじわじわと前に接近すると直線は内の空いたスペースをうまく捕らえた。流石に勝ち切るまでには至らなかったがデビュー戦にしては器用でいい内容。コーナリングが上手いのでもう1戦函館で見たい。
5着 ガンバルマン 8-8-9-8 35.8
ナンナンプーが外に張るように回った分この馬も外を回されてしまった。これがなければ着順は一つ上がってたし3着にももう少し迫れていた。
6着 ナンナンプー 6-7-9-8 35.9
コーナリングが下手なのか4コーナーで外に張った上、内のヤコブセンが外に出てきたためさらに追いやられた。こちらも若干の不利があったととらえていい。
小倉5R 芝1200m
1:11.8
12.3 - 10.8 - 11.3 - 11.9 - 12.4 - 13.1
34.4-37.4
講評
時計は流石に九州産馬限定戦といった感じ。前半は前日5Rと同じくらいだが風の影響もあってか後半かなり時計がかかった。しっかり差し切ったケイアイテンジンを褒めたい。
1着 ケイアイテンジン 3-3 36.9
評価 D
好スタートで外枠から先団へ。推進力を感じるパワフルな走りでテンションはそこまで上がらず大人しい追走。最後は外目に出してしっかり伸びてきた。優等生の内容だが上がり36.9は流石にかかり過ぎな気も。前日5Rで勝ったエイヨーアメジストとの逆転には成長が必要。
2着 レーニス 3-3 37.6
あまりいいスタートではなかったが外からスッと先団につけそのまま2番手へ。4コーナーで早めに仕掛けて先頭にたったが最後はケイテンアイジンの決め手に負けた。翌週の未勝利戦でもエイヨーアメジスト組の方が上手になりそう。
3着 コウユーモジョカー 1-2 38.2
内枠を活かしてハナを主張し3コーナーまでに取り切ったが4コーナーでは外のレーニスにあっという間に抜かされてしまった。通ったところはほぼ同じで実力差がハッキリ見えた印象。未勝利戦も厳しいか。
小倉6R 芝1200m
1:11.3
12.0 - 10.7 - 11.5 - 12.0 - 12.5 - 12.6
34.2-37.1
講評
少頭数&稍重&風が相まって開幕週でもペース上がらず。逃げたスナークメスナーがぱったり止まったところを最後方のユメシバイが差し切る形。この距離にしてはタフな展開でスタミナを要した。この組は渋った馬場で上げたい。
1着 ユメシバイ 6-6 36.5
評価 C
スタートは良かったが置いて行かれるようにずるずると最後方直線では反応良くピッチを上げ一気に差し切った。いかにも今回のようなタフな展開が似合う印象。このペースでも追走にはやや苦労しておりその点は課題。同オーナー同父ディスクリートキャットのオオバンブルマイに印象が似ている。距離延長か重馬場の函館2歳Sで買いたい。
2着 スナークメスナー 1-1 37.3
スタート良くハナ。いまいち集中してない感じはまだ2歳という感じ。最後は良く粘ったが風で止まったところを勝ち馬にやられた。前半34.2は極端に速いわけではないので次もハナかは微妙。1400か1600で見たいが小倉に設定がないのでしばらくなさそう。
3着 ストームレーン 3-2 37.1
スタート良く出て先団を外から見る形。道中ノメるようなしぐさを見せておりこういう馬場は苦手かもしれない。それでも最後はしっかり脚を使って3着確保。良馬場で見直し。
4着 シルフズミスチーフ 3-4 37.1
こちらもこの馬場が苦手そうな走り。それを道中で上がっていって脚がなくなったか。道中も子供っぽく、鞍上がコメントするように改めて。
福島5R 芝1800m
1:49.9
12.8 - 11.5 - 12.8 - 13.3 - 12.2 - 12.0 - 11.9 - 12.0 - 11.4
37.1-35.3
講評
開幕週だけあって速い時計が出たがそれでも1分50秒台を切るのは2012年からの集計で本レースとノームコアの新馬だけ。ラスト11.4も同期間最速タイだが、同じく1位のドットクルー戦は前半41.1という超スローペースなのでこちらの方が内容は厚い。この距離の新馬らしく前半早めに大きく緩んだが、5F目でグランノーヴとキャノンビーチが一気に前に出た分レースが動き出すのが早くなった。その分先行馬は早めに脚を使わされて不利。前で粘った組を評価したい。
1着 デルアヴァー 11-12-11-11 34.4
評価 B
ゲートの出はそこまでよくなく、そこまで促されず中団の最後方。途中からペースアップしたのはやや追走に苦労しており3コーナーからムチを入れられる面おあったが、直線に入るといい脚を使って追いこんできた。キレ味のあるタイプだが忙しいのは嫌なので距離は伸ばす方がよさそう。同じ1800mなら札幌2歳よりも東スポ杯やアイビーS、萩Sで見たい。
2着 ニヴルヘイム 12-12-7-5 34.8
スタート良かったが出て行かず後団の一角。向こう正面からジワジワ前に出て3コーナーで捲って上がり、最後もいい脚を使ったが最後は差された。小回りコースの立ち回りが上手いのでローカルの一周や中山で買いたい。
3着 パートオブワールド 2-2-3-3 35.2
スタート後積極的に前へ向かい逃げ馬を見る位置。途中外から上がってきた馬が来たときは若干気が立ったが落ち着いて処理、ポジション譲らず3番手で直線へ。差されはしたものの強い内容だった。変な展開でなければ同条件で勝てそう。
福島6R 芝1200m
1:10.5
12.6 - 11.5 - 11.6 - 11.6 - 11.7 - 11.5
35.7-34.8
講評
前半速くならなかったものの明確に緩んだ箇所もなく最後も止まらないイーブンペース。前の馬にとっては楽なペースだったので次走上げるなら差してきた組。後半34.8はなかなか速いが前半このペースなのであまりあてにならない。
1着 ニタモノドウシ 8-7 33.6
評価 A
ゲートは良くなくその後もダッシュつかずに後方。4コーナーから追い出すと直線では重心を沈ませ一頭抜けた回転数のピッチで追い込んで差し切り。良馬場だったが道悪ならさらにパフォーマンスを上げそうだった。重馬場の函館2歳Sで積極的に買いたいが、それ以外でも買う場面は多そう。数字自体は短縮の必要あるが、最後加速ラップで差したことを考えるとまだ上積みがある。
2着 ナムラトロム 6-5 34.0
煽るようにゆっくりスタート。無理せず後方で脚を溜めた。が、道中舌を出したり外に逃げようとしたりとあまりにも気性が幼い。最後いい脚使えているあたり能力はあるんだろうが危うくて買いづらい。数戦経験してからか。
3着 エネルゲイア 4-3 34.7
スタートまずまずだが良枠がそうでもなかったので楽して前へ。鳶が大きく小回りコースは苦手そうな印象を受ける。通ったコースは悪くなく直線はしっかり伸びたが外の決め手に屈した。力量差がはっきり出た上ペースにも恵まれた感があるので次に買うかは微妙。先行有利の馬場でヒモくらいなら。
以上
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